アンタ………強そうだね?
なぜか……鉄仮面に攻撃の意思は感じられなかった
…………
「てっきり……逃げたんだと思ってたよ………」
佐藤がそう言うと
「………豚王様が、アナタ達をお呼びになっておられます」
バーニングがすかさず反応する
「は?…何で豚王がワタシ達を呼んでるのさ!?」
「それはアナタ達には知る必要の無い事です………できれば黙って我々についてきてもらいたいのですが………こちらとしても、なるべく手荒なマネはしたくないので………」
佐藤が言った
「そりゃー好都合だ……アナタ達ってのは………俺ら4人の事か??」
「そうです」
「俺らも行こうと思ってたんだよ………クソ豚王様のトコによ…」
バーニングが会話に割り込む
「ちょっと……佐藤……罠でしょ絶対!?」
「オメーは黙ってろ………で、ついてく代わりに……ちょっとお願いあるんだけど……」
「なんでしょうか………?」
「この魔法使いと……あっちで寝てる魔法使いなんだけど………今すぐ回復してくんない?」
…………………
少しの沈黙が流れる………
「……………………わかりました………
おーい!」
鉄仮面が合図をすると、手下とみられる仮面の男が現れた……
「あれ……持ってきて、あの魔力回復するカロリーメイトみたいなヤツ」
「かしこまりました!」
……………………
手下は外に出ていくと……すぐに戻ってきた
「持ってきましたー!」
「はいはい……ご苦労」
そして鉄仮面は手下から受け取ったカロリーメイトみたいな物を、佐藤に向かって投げて渡した
…………………
「こんなんで回復すんの?」
「はい、どうぞ試して下さい」
「…………………
ほら………食えよ………魔法使い」
「…………いらん………こんな物見た事も聞いた事もない」
「大丈夫だって!食えよ!」
「だから嫌だって!」
「アイツ嘘ついてないって!もし俺らを殺る気だったら…もうとっくに全滅させられてるわ」
「どうゆう事よ!?」
「バカかよ!?こんな大量のロボットなー俺1人じゃ厳しいし、何より……この鉄仮面……かなりやるぞ………」
「ぐぬぬ………」
バーニングも鉄仮面の異様なオーラには薄々……感ずいていた……
「アイツらが何考えてるか知らんけど……早いとこコレで魔力回復しとけ………気が変わる前に………」
「………くそ………わかったよ………」
バーニングは渋々……カロリーメイトの様な物を口にした………
(!?)
「うまっっっ」
サラはそれを見てヨダレを少したらした
「どうよ………?」
「全快した」
「早えぇな………」
「マオさんのトコ行ってくる!」
「おう」
「あたしもいくー!」
バーニングとサラは残りのカロリーメイトの様な物を持ってマオの元へ走った!
………………………
佐藤は鉄仮面を凝視し
「アンタ………強そうだね?……なんで豚王なんかの手下なん?」
…………………
「…………豚王様の方が強いからです」
問いに対する答えは非常にシンプルだった……
そして佐藤にとっては……まったく予想外の答えだった……
わかりやすく弱肉強食を表現したとも言える……鉄仮面のシンプルすぎる答えに…佐藤は好印象を持ったのも事実だった
「ふーん……面白いな……オマエ………
どう強いのよ?豚王様はよ?」
「………アナタも………これから挑むんですよね………?………すぐわかりますよ」
鉄仮面も……佐藤に対しては好印象を持っているのが会話の節々からわかる
「アナタも…………か……………
じゃあ何か?豚王とタイマンでも張らしてくれんのか?」
「状況しだいでは」
「そりゃ願ったり叶ったりだわ」
そうこうしていると………バーニングとマオとサラが戻ってきた
「佐藤さん……無事で何よりです……」
「ああ………あの鉄パイプの威力凄かったぞ」
「それはよかった♪
で…………このお方が………豚王の使いの方ですね?」
マオが鉄仮面を見る………
「初めまして………鉄仮面と申します………マオ・C・ヴァルキュリアさん」
「…………アナタ……………………
いや………何でもないです……………」
マオは何かを言いかけ………言葉をのみ込んだ………
「では………行きましょうか…………」
4人は街の外に駐まっていた、バスの様な車両に案内される
「皆さんはこれに乗って下さい……」
4人が乗り込むと……バスは豚王の元へと出発をした……




