スーパーウルトラグレートデリシャスワンダフルショット
マオにより"burning speed ball"が付与された鉄パイプを握りしめた佐藤は、キメラに向かって走り出す!
もうキメラの右腕は再生が終了していた
…………………
「………………頼むぞ……佐藤」
魔力の尽きたバーニングはその場に座り込む……
………………………
「バーニング………大丈夫だよ……」
サラは優しくバーニングを抱き締めた
「…………サラ……」
「サッキハヨクモヤッテクレタノォーーー!!」
佐藤の調子はMAXだった
MAXすぎて言葉がおかしかった
キメラは佐藤を認識した瞬間に臨戦態勢になり、攻撃の構えをとる
!!!! !!!!
佐藤はキメラの連続攻撃をヒラリヒラリとかわし、先ずは右脇腹をプロ野球選手さながらかのフォームで……思い切り振り抜いた!
ゴシャッ
と…音を立てたキメラの右脇腹が破裂する!
しかし攻撃の手を緩めない佐藤は、次に姿勢を低く構え……キメラの右膝に狙いを定める
グシャッ
左手で居合い抜きの様に鉄パイプを振り抜く佐藤……
鈍い音を立て、キメラの右膝は右足もろとも吹き飛んだ!
「ヴアーーーー!!!」
体勢を崩し、倒れこむキメラ
しかし………かろうじて両腕を使い踏ん張った!
「……いい位置に頭きたじゃねーか……」
佐藤はそう呟くと……
「………スーパー…ウルトラ…グレート…デリシャス…ワンダフル…………
ショットオォォォーーーー!!!!」
パキャッッッ!!!!
キメラの頭は砕け散った
………………………
「あー………………スッキリした……………」
ぶっ倒れたキメラは……もう動かない……
バーニングとサラが駆け寄ってくる
「佐藤ー!大丈夫かー!」
「サトー♪だいじょーぶかー♪」
………………
佐藤はキョロキョロと辺りを見回している
「どうした?」
「いや…………アイツがいねぇ………」
「………ん?」
「鉄仮面…………」
「あ!そういえば!」
…………………
そこには…もう鉄仮面の姿は無かった………
「クソッ………逃げやがったか………」
「……………………」
…………
……………………
「で………魔法使い………この化物……どうするよ?………胸のねーちゃん…まだ生きてるかもよ」
「………………」
バーニングはマントから、十字架の様なアクセサリーを取り出す
「離れろ……佐藤……サラ………」
「お………おう………」
バーニングはそれを胸の女性の上にゆっくりと置く
「せめて………苦しまないように…………」
そう呟くと……
残り少ない魔力で魔力詠唱を始めた……
すると……十字架が輝きだした……
そして………
静かに……静かにキメラは炎に包まれていった………
……
……………
………………………
3人はただただ………焼け崩れてゆくキメラを見ていた……
その時だった!
ガシャーン ガシャーン ガシャーン
ガシャーン ガシャーン ガシャーン
「何だ!?この音!?」
「外だ!行ってみよう!」
3人は急いで教会の入口へ駆け出した!
「まじかよ……………」
教会はすでにガイア防衛庁のロボット達に取り囲まれていた……
その数は……ざっと数えても30体以上はいる………
(チッ………もう2人とも魔法使えねーだろうし………このパイプの魔法も、もう解けてんだろうな………
しかもこの数………ツレを守りながら戦うのは………あまりにキツい……どうする………)
佐藤は頭をフル回転させ…現状打破の方法を考えていた
………………
すると………
3人の前に………またしても鉄仮面が現れる………




