人間の悪意
朝がやってくる………
今日は空が雲っていた………
佐藤は1人空を見上げている……
(……雲……それにこの湿気……雨が降りそうだ………
そういや雨はここに来てから初めてだな………)
………………
そして………ポツリ………ポツリと雨が………
マオが目を覚ます
「………あら……大変………雨が…………
バーニングさんー……起きて下さいー!……雨降ってきましたよー……」
…………………
「………ん……………雨…………?……」
バーニングも目を覚ました
「サラー……朝だよー………起きなー……」
………………
サラはスースーと寝息を立てている……
………………
「おい……ガキ………朝だぞ」
…………………
「…ん………もう………朝…………?…………」
「そうだ、起きろ」
「……うん………起きる…………」
サラも目を覚ます
バーニングはマントから3人分の傘とカッパを出した
「オマエはこれな」
佐藤はバーニングにカッパを渡された
「……………………」
…………………
「おし!行くかー!」
身支度を整えた4人は雨の中…出発する
……
……………
………………………
次第に雨は強くなり、時折…雷も鳴り響く……
サラは不安そうだ
「ねぇサトー……なんか嫌だね………天気………」
「…………ああ…………」
「サトーは雷とか怖くないの?」
「怖くねぇな」
「サラは怖いよ………」
「ふーん……死にやしねぇよ」
「……うん………早く…お日さま出て来ないかなぁ……」
「…………そうだな…………」
……
……………
…………………………
そして雨の中……4人は歩き続けた……
夜は雨の当たらない大きな木の下で休み
朝になるとまた歩き出す……
3日程かけ、ある街が見えてきた……
その間、雨が止む事は無かった………
……………………
「バーニングー……なんか街が見えてきたよー♪」
「やっと街かよー……少し寄っていくかー……そろそろ屋根の下で寝たいわー……ね…マオさん」
「そうですねー♪確か……あそこはフラワーリバーの街ですよ」
「あー!はいはい!街中に花が沢山飾ってあって……綺麗な街なんですよねー」
「そうなんですよー♪」
サラに笑顔が溢れる
「そうなのー?楽しみだねっ佐藤♪」
「別に俺は花好きじゃねーけどな」
しかし
近づくにつれ……街の様子がおかしい事に気がつく………
佐藤が言った……
「おい……魔法使い……あの街の入口壊れてねぇか?」
「あ………壊れてる………」
………………
佐藤はとても………とても嫌な予感がした………
「お前ら…………俺が行ってくるから、ちょっとここで待ってろ……………嫌な予感がする………」
……………………
「ワタシも行く」
バーニングが言った……
………………
「来るな」
「何故だ?」
「ヤバイからだ」
「なら…なおさらだ」
「……………好きにしろ………
巨乳とガキはここで待ってろ」
…………………
マオが言った
「……わかりました……何かあったら………大声で叫んで下さいね、すぐ行きますから………」
「わかった」
…………………
マオも…ただならぬ空気を察知している様だ………
この後……佐藤とバーニングは「人間の悪意」を目の当たりにする事になる




