出会い
初めてなのでよろしくお願いします。
「待って ねぇ 待って」
大切な人なの 離れたくないの
「待ってよ 待ってよ」
なんでみんな私の周りからいなくなるの? 誰か教えてよ?
「ごめんなさい 好きな人がいるわけじゃないんだけど… ごめんなさい」
新学期になって早々ふっちゃたよ。本当にごめんなさい 深いわけがあるわけで…
4月7日入学式も済み、体育館から新しい教室に来るまでに起こったこと。むろん、こんな体験は初めて。ヒトをふった経験は数え切れないないほどあるんだけど。
「またふったの?今年何人目? いっそ今学期からカウントしようか?」
「しなくて結構です。そういう彩音はカレシ作んないの?」
「私が興味あるのはと・し・う・えだから同年代は猿にしか見えないのよ」
こう言い放つのは藤井彩音。私の親友。大切な大切な私の親友。
「沙希~ 聞いてる?なんでカレシ作んないの?かわいいのにもったいない。」
この質問は耳にタコができるほど聞かされた。なんでだろう?自分にも分んない。ただカレシを作ってしまうと別れるのが怖いからかなぁ~ ただ、私 真島沙希はチョーかわいい。自分で言うのもなんだけどチョーかわいい。それをいいことに男子たちをいいように使ってきた。TVでかわいいのは生まれ持った才能とか言ってたけどまさにその通り。この才能は最高の武器だよね。勉強ができる スポーツができる そんな小さい才能なんかじゃあない。この世で女の子ならだれでもほしい武器を私は持ってる。
「静かにしろ 今日から転校生がうちのクラスに編入することになった。みんな仲良くしろよ」
その声に私はなぜか全身の鼓動が速く大きく感じた。なんで?どうしたの?自分に問うてみた。その答えは前にいる背の高いイケメンな男子生徒が教えてくれた。