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ダイヤモンドスター  作者: オカピ
最終章:中学3年春季大会
78/85

失格

「あっ...結か...びっくりした...

てかなんで結もびっくりしてんの?」


一輝がロッカールームで可笑しそうに聞く。

結は一輝の右手にアイシングを当てたまま

何も言わずに黙っていた。


「...やっぱつえーよな!大吾達はよー!

泉は変化球進化させてるし、大吾は焦斗のベストボールあそこまで運んじまうんだから...悔しいなぁ〜...」

一輝が楽しそうに、悔しそうに話すも結は

変わらず黙ってアイシングを当てる。


「...よし!そろそろ行こうかな!試合再開する

だろうし!結も早くこ...」

一輝がそう告げ立ち上がろうとした瞬間

結が肩をグッと抑える


「な、なんだよ?」

「右手首、痛いんでしょ」

「あ...いや...まぁ!ちょっとだけな!

一昨日の試合で少し捻っちまった!でも平気。

テーピング巻けば全然...」

「テーピング取って見して」


その言葉に一輝はピクっとする

結は動かなくなった一輝の右腕を強引に引っ張り

テーピングを外す


「あっ!ちょっ...!!はぁ...」

「!!」

テーピングを外し、公になった手首を見た結は絶句する青く腫れ上がった右手首。ギチギチにテーピングをしていたのか、テーピングの跡が濃く残っていた。


「こ、こんなになって...

なんでこれで野球ができるの?!」

「なんでもねぇよ...!テーピング巻けばやれる!!

あと2イニングなんだ!この試合が終われば病院にも

行く!練習だって休む!だからこの試合はやらせてくれ!!」

「...その後は??」

「え...?」


その一言に一輝はドキッとする


「中学生の試合だから諦めろとか、

今この瞬間を軽んじる訳じゃない...!でも一輝には

その先、もっともっと先の未来があるんだよ?!」

「...」

監督おじぃちゃんに言う!!

戸山君だっている!みんなを信じて夏に向けて備えようよ?!」


球場の方が騒がしい。盛り上がっているようだ。


「...盛り上がってるな。打順回ってくるかも。

行かなきゃ」

「ダメ」

「行かせてくれ」

「行かせない。分かるでしょ?!

怪我してるけど試合に出続ける。確かにカッコイイけど、それは本人のエゴ。かっこよくてもチームの足を引っ張ってるのに変わりはないんだよ?!

野球選手として失格..あっ...」


自分の言葉に一輝が俯いたのを見て結が口を閉ざす


「ごめん...言い過ぎた」

少しの沈黙の後、謝る結に一輝が告げる


「俺さ、野球初めて、1度やめて、また初めて。

それは今まで支えてくれた人達のおかげなんだ。」

結の目を見て一輝が話す


「いい環境、いい仲間、いいライバル。

ぜんっぶ、俺がここまで来れたのは自分の力じゃないんだ。だから、恩返しがしたい。支えてくれた人達の

笑顔が見たいんだ。俺。」


そう話しながら屈託のない笑顔を結に向ける一輝。


「...」

「結もその1人だ。だから見ててくれ。

俺が最高の選手になった時、それが俺のゴールなんだ」


アイシングを結に渡し一輝がロッカールームの扉を開ける。


「...一輝!!」

結の呼び掛けに一輝が足を止める


「...そこまで言うなら...絶対勝って!!約束!!」

「...あぁ!約束だ!」

そう言い放ち、再びグラウンドに戻る一輝


(知ってた。一輝が言っても止まらないことなんて...

一輝の原動力は野球だって)

目を拭いながらロッカーにもたれ掛かる結


(ウチも...なんでわざわざ一輝を説得したんだろ。

初めから監督おじぃちゃんに言うべきなのに。

...多分、ウチも見たかったんだろうな。一輝が野球を

やる姿を...)


もたれかかっていたロッカーから離れ結もグラウンドに

向かう


「一輝が選手として失格なら、ウチはマネージャーとして最低だな」


ご視聴ありがとうございました!

次回もよろしくお願いします!!

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