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ダイヤモンドスター  作者: オカピ
中学正編
43/73

鷹退治

天王ボーイズと舞鶴ボーイズの試合から1夜明け

桑山ボーイズは3回戦の試合に望んだ。

前日にフル登板をした天野を5番レフトで起用、白田も温存し2年神崎、山田2人の系統で試合を進める。

初回から連打を浴びせ5回の時点で7点をもぎ取りコールドゲーム。

特に今大会好調の星一輝は11打数8安打4本塁打11打点

と大会記録を総ナメする勢いだった。

この試合も1本の本塁打に加え完璧なリードを見せる。

しかし、一輝の顔は少し浮かない表情であった。


試合後、各自解散し家に帰ると焦斗からの連絡に気づく。

[いつもの公園にミット持って来てくれ。]

淡白に送信されたメッセージを確認し一輝はミットを持ち家を出る。


「どうしたん?こんな時間に」

「...」

キャッチボールをしながら二人で話す


「??なんだよ」

「昨日の試合みて鷹宮のことどう思った?」

「どうって?」

「俺は正直ゾッとしたよ。ベンチでの振る舞いも見ていたけど、勝ちに異様なこだわりを持ってた。」

「そうだな。」

「藤ももちろん怖いし、リベンジしたい。1打席1打席、思いもスタンドに伝わってきたけど鷹宮のは、あれは...信念とか、目的の為じゃなかった。

言い方ムズいけど、ああいうのが死ぬ気でやるってこと何じゃないか??」

「あぁ。」

「笑ってるだけじゃこの先は進めない。俺も進化する」

「はは。そうだな...で?なんでミット持ってこさせた??」

「大事な試合前だけど、「コレ」を投げようと思ってる。」

「!」

「分かってる。試せる相手じゃないって。でもやらなきゃ行けないだろ」

(...はっ!ただそれ投げたい様にしか聞こえねーな...)

「良いぜ!ずっと練習してきた球だ!来い!」

スッ...

焦斗が足を上げる。 ビッ!! パァァン!!


虫がまだ泣いている夜の公園に乾いた音が響く。



11月3日横須賀スタジアム PM12:30

3回戦を勝ち上がった両チームが並ぶ。

桑山ボーイズVS舞鶴ボーイズ


「集合!!」

「行くぞ!」

「「しゃぁー!!」」

先行桑山ボーイズ、後攻舞鶴ボーイズ。


1番の御手洗が準備をしながら円陣に聞き耳を立てる。


「相手投手は今大会未当番だな」

「椎名っていったな。右のサイド。まぁそれよりも」

「あぁ。相手のこの打順、ポジション」

「1番ショート鷹宮、2番セカンド白鳥か。」

「鷹宮は強打者の左右でショートかセカンドを入れ替える。今日は多分、星と島崎の3.4番が右だからか。」


選手間ミーティングを開き、各々自分の意見を交換する。

「天王との試合でもセンターラインか右側に打たせるような投球をしていた。左は外を逆らわず、右は内角厳しいところは思い切り引っ張れ!」

「「はい!!」」


監督の〆言葉に気合いを入れ直す。


《1番、ショート御手洗君。》

「プレイボール!!」


椎名がセットポジションから足を上げる。

ビッ!!

(右の星と島崎の為にセカンドからショートだぁ?

俺のこと...忘れんじゃねぇ!!)


カァァン!

叩いたボールは一二塁間を破るライト前ヒットになる。


「よーし!さすがの出塁率!!掻き回せよ御手洗!」


《2番、ファースト、摩耶君。》

ビッ! パンッ! 「セーフ!」


御手洗を警戒してか、牽制を続ける。

「3球目か、かなり警戒されてるな。」

「あぁ。だが御手洗も少し前のめりになり過ぎてるな

あれじゃ走りますって言っているようなもんだし。」


ビッ! パンッ! 「ストライク!!」


(ふんふん。なるほどね。クイックはまぁまぁ。ただ走れない速度じゃ...)

パンッ! 「セーフ!」


「あぶねっ!」

「気ぃ緩めんなよ御手洗!!」

(クイックの速さもわかった。次行ける...)


スッ ビッ! 「スチール!!」

ファーストの掛け声にキャッチャーもすかさず2塁へ放る。

「へへっ!」

御手洗がセーフを確信した時、ショートの鷹宮が捕球体制を捕る。


ぱんっ! 「なに?!」

御手洗が右に少し逸れる。


「フェイクだ御手洗!真っ直ぐ突っ込め!!」

「遅い。」

パンッ!! ザァー! 「...アウト!!」

「クソっ!!こんなかん」

「こんな簡単な手に引っかかってくれるとは思わなかったわ。やってみるもんやね。」

「ッ! てめぇ...」

「はよ戻ってな?進行の邪魔やから」


続く摩耶も外角を打ち上げ2アウト。

バッターは3番、星一輝。


ビッ!パンッ! 「ボール!!」

初球、2球目と続けてボールが先行する。


(右の変則サイド。インコースに2球まっすぐか。

誘ってんな。)


「星ー!スラあるぞ!スラ!絞ってけー!」


ビッ! 「!外!!」 カァァン! パシッ!ビッ!

「アウト!!チェンジ!!」


(しまった。意識しすぎた。)

「どんまい!3回のうち1回打てればいいバッター何だから切り替えて防具つけて!」


結の激励に励まされながら防具をつける。


《1回の裏舞鶴ボーイズの攻撃は、1番ショート鷹宮君》「よぉ大将。気ぃ散りすぎちゃう?何をそんなに意識しとったん??」


鷹宮の言葉に反応せず、焦斗とサインを交換する。

パンッ!っとミットを叩き構える一輝。


(さぁ〜始めよか。)

ご視聴ありがとうございました!

次回水曜日更新です!

よろしくお願いします!

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