表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダイヤモンドスター  作者: オカピ
中学正編
34/70

舞鶴ボーイズ、鷹宮蓮

キィーーーン!! ゴーーーン!


「い、行ったぁー!!」

「逆転ツーラン!!」


一輝の同点タイムリー後、4番島崎の勝ち越しツーランホームランが飛び出す。

先にホームに帰ってきた一輝が島崎を迎える。


「ナイバッチ!打つなら俺要らなかったな!」

「摩耶と星が持ってきた流れだ。」

「カッコイィー!」

「うっせ」


冗談を混じえながら2人はベンチに戻る。


「しゃー!星、島崎ナイバッチ!」

「おぉ!白田これでもう点やれないな!」

「プレッシャーかけんなよ!」


ビッ! パァァン!「ストライクバッターアウト!整列!」


その後白田はランナーも出さず完投。

桑山ボーイズ2期連続全国大会出場。

試合後、喜多がノソノソ歩いて来た。


「ちっ。まぁ今日は負けでいいわ。」

「今日はってずっと負けてるだろ...」

「うっせぇよ!...強えな。お前ら」

「??」

「なんか少し笑えたよ。テッペンとるチームってのはこういうのかなってよ...」

「喜多...」

「まぁ!それでも次は俺らが勝つがな!」

「あぁ!それは絶対阻止するけど楽しみにしてるわ!」「カカカ...取ってこいよ!テッペン!」


コツンと拳を合わせ喜多は自分のチームの元へ戻る。


「なんか...喜多変わったよな。」

「あぁ。小学生の時よりだいぶ大人になった。」

「だな...って白田と喜多って同じ小学校?!」

「てか同じチーム。」

「早く言えよ!」

「お前も本音話さなかったんだからこれでおあいこだな。」

「...ははっ。白田、これからも一緒にチーム支えて行こうぜ。」

「おう!まずは秋大勝つぞ!」



[2週間後、明治神宮球場:開会式]


「おぉ。夏と変わらないくらい人居るな...」

「先頭で行進するのそんなに緊張する?!」

「ばっ...別にそうじゃねぇよ!ただ冷や汗と腹の調子が悪いだけだし!」

「それが緊張だから!ほら!早くバス降りて球場入って!」

「ハイハイ...」


結にちょっと怒られながらバスを下りる。

グラウンドインしたら

行進前、選手がわちゃわちゃしていた。

夏もあったけどこういう始まる前の感じは嫌いじゃない。

すると、


「おーい!一輝!!」

聞き覚えのある声が聞こえた。

振り向くとそこには巨体に似合わない万遍の笑顔をした大男がいた。


「大吾!!」

藤大吾。天王ボーイズ絶対的4番。

隣にはエース泉が居た。


「久しぶりだな大吾!まぁお前らが上がってくるのはわかってたけどよ!」

「こっちのセリフや!てか10番付けとるやん!

同じや!俺もキャプテン!」

「ほぇーやるやん?」

「...」

「どしたん焦斗?何黙っとん...あぁ。1番ね。」

「構ってちゃんやんけ。」

「...」


焦斗、大吾、泉が楽しそうに話している。


「順当に行けばまた準決...また戦えるって考えると楽しみだったよ。次は負けねーからな!」

「がはは!望むところや!」


4人で雑談をしているその時。


「えぇー。大物同士で話しとるんや。凄いわ。」

「「ん??」」


そこには俺と同じくらいの身長(176くらい?)で

小麦色の肌をした奴とそれより少し小柄な2人組みがいた。


「えぇ...っとぉ...」

「あぁ。すまんすまん。イキナリ話しかけられて困るよなぁ。俺は京都 舞鶴(まいづる)ボーイズの鷹宮蓮(たかみやれん)言うんや。

ヨロシク。こっちのちっこいのは白鳥凪翔(しらとりなぎと)や。」

「あぁ...よろしく。俺は星...」

「いやいや知ってんで!星一輝(ほしかずき)クン。天野焦斗(あまのしょうと)クン。泉優心(いずみゆうしん)クンやろ?有名やで。」

「お、おぉ。光栄だな...」

「んで...そっちのデカイのが藤大吾(ふじだいご)クンやね。くくく...」

「ん?どうしたんや?」


大吾が不思議そうに尋ねる。


「いやぁ〜、気になってしもてなぁ〜。

自分の親父が死なせた相手の息子に何を話してるかを。」

「なっ...」

「ッ....!」


ガバッと泉が鷹宮の胸ぐらを掴む。


「お前...!!」

「なぁんでキミが怒るん?てか、事実と疑問言っただけで胸ぐら掴むとか...穏やかやないなぁ〜」

「黙れ!」


今にも殴り掛かりそうな泉。

続けて焦斗が口を開く。


「無関係、しかも初対面のお前がなんで知ってんだ。いや。たとえ知ってたとしてもお前が口出しする事じゃねぇだろ。」


ニヤリと笑い鷹宮は続ける。


「せやなぁ〜。なんでやろなぁ〜。やっぱ戦う相手のこと調べてたら出てきたからやろか〜?」

「戦う??」

「およ?トーナメント表見てなかったん?それとも

星クン達に目が行き過ぎて眼中無かったんか??」


泉の掴む手がさらに強くなる。

その手を簡単に振りほどいて鷹宮は続ける。


「まぁ、ウチみたいな弱小が全国来ただけでも奇跡やからなぁ。1回戦2回戦勝てるかもわからんから、今だけ名前覚えておいてもらおおもてな。」

「上がってこいよクソ野郎。メタメタにしたる。」

「ヒヒヒッ...ほな!開会式始まるし、サイナラ。」

「す、すまん...」

「ナニしてんの白鳥クン!はよ行くでぇー!」


申し訳なさそうにする白鳥とは裏腹に、

スタスタと歩いていく鷹宮の後ろ姿を、4人は

ただ眺めることしか出来なかった。


「大吾...」

俯いたままの大吾を、心配そうにする泉。

姿が見えなくなっても睨み続けている焦斗。


「...大吾!」

「ハッ!」

「大丈夫か?まぁ当たり屋みたいなもんだ!

あんま気負いすぎず行こうぜ!準決、楽しみにしてるよ!」

「あ、あぁ。ありがとう一輝。俺もだよ。」


そういう大吾は、初めて会った時のような

少し頼りなさそうな雰囲気だった。


鷹宮蓮。この名前を、俺や大吾達は忘れることが出来なくなる。

ご視聴ありがとうございました!

秋の全国大会、今までより長編になると思われます!

是非ご視聴よろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ