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異世界転移したら飼っていた犬が最強になりました~最強と言われるシルバーフェンリルと俺がギフトで異世界暮らしを始めたら~【Web版】  作者: 龍央


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大豆もやしが発見されたようでした



 ヘレーナさんが話すには、大豆……ソーイの保存場所が少し悪かったようで、一部から芽が生えてしまったとの事。

 大豆から芽って、もやしの事だよな? でもあれは、水に浸けてとか聞いた事があるけど。

 まぁ、この世界の大豆というかソーイは繁殖力が強くて、湿気があれば芽が生えるとでも考えておくか。

 そもそも、近い物ってだけで本当に同じ物かはわからないしな……ラモギとかロエの例もある。


 とにかく、その芽が生えたソーイは捨てようと考えたらしいんだが、手違いで他の物と混ざってしまい、調理法を探るために炒めてみようとした際、一緒に炒めてしまったとか。

 んで、そこまで行ったらちょっと味見を……と考えるのが料理人との事で、口の中に。

 芽自体は小さかったらしいので、味そのものはよくわからなかったらしいけど、食感がシャキシャキしていたように感じられたと。

 小さいから一瞬の事で、他の芽が出ているソーイも炒めてまで確かめたのだそうだ。


「ソーイの芽……シャキシャキって事は……」


 多分、思い当たると言えばやっぱりもやしだろう。

 節約食の大きな味方、安くて食感や味もよく、栄養だって豊富な食材だ。

 まぁ、日本で多く食べられているもやしは緑豆もやしで、大豆もやしではないらしいけど……確か、大豆もやしの方が栄養は高かったはずだ。


「やはり、タクミ様はご存じで?」

「実際に、見たり食べたりしないとわかりませんけど……多分、もやしだと思います」


 ヘレーナさんは、俺の事を食材についての知識が豊富だと思っているらしく、ソーイから生えてきた芽についても知っているかも、と考えて聞いてきたようだ。

 実物を見ていないので断言できないけど、話を聞く限りではもやしで間違いないと思う。


「もやし、ですか……」

「俺の知っているもやしと同じかまではわかりません。それに、ソーイの話をした時から、もしかしたら作れるかも? と考えてもいました」

「そうなのですか?」

「はい。まぁ、筆頭はクレアですけど、今屋敷にいる女性の多くはダイエットに関心があるようなので」

「そのもやしという物は、ダイエットに良いのですか? ニャックのような……?」

「無理なくダイエットするには、丁度いいと思います。まぁ、ニャックの方が最適と言えるかもしれませんけど」


 コンニャクの方が、少しだけカロリーが低かったはず……その分もやしの方が栄養価が高く、食材としてはバランスがいい。

 そのうちヘレーナさんに頼んで、ソーイを少し使って作ってみようかとも考えていた。

 まぁ、お試しだな。

 もやしはニャック以上に味が薄くて食感が良く、色んな料理に合わせられるかもしれないからだけど……。


「では、ニャックと組み合わせて料理にすれば……」

「太りづらい料理にはなると思います」


 栄養に関しては……もやしにあるからなんとかなるかな? 肉料理が多いので、バランスを間違えなければ偏りは少ないと思う、多分。

 ただ、両方を使った料理が俺には思いつかないから、ヘレーナさんにお任せになりそうだ。


「タクミ様の知識にもある、れっきとした食材なのですね」

「そうですね……俺が知っている物とまったく同じかはわかりませんが、多分。肉と一緒に炒めて味付けをしたりするだけでも、食感が面白くて幅が出るかもしれません」

「他の野菜と一緒に炒めるのと、同様に考えても良さそうですね……わかりました、ありがとうございます。ご相談させていただけて助かりました。口にした私達に変調がないため、毒ではないとは考えていましたが、食材になる事がわかって良かったです」


 偶然ながら、味見はしても本当に食べていい物かまでは半信半疑だったらしい。

 ジャガイモの芽とか、詳しくなくても毒がある事で有名だし、同じような物ではと疑ってはいたんだろうけど。

 というか、毒かもしれないと怪しみながら、口に入れるというのは相当な勇気が必要そうだ。

 料理人だから、食べられるかを確かめるためなんだろうし、念のため多くは摂取しないようにしているんだろうが、それでもな……。


「あ、そうだ。ちょっと試して欲しいんですけど……」

「はい。なんでしょう?」

「少しで良いので、綺麗な水に浸けてみるという方法も試してみてもらえませんか? それと、今回のように湿気の多い場所で保存するのも一緒に」

「食材を得られるのであれば、元々同じ保存法で芽を出すのか試すつもりでしたが……綺麗な水ですか?」


 お礼を言って、去ろうとするヘレーナさんを止め、俺が知っている大豆もやしの作り方を試すようお願いする。

 確か……あれは綺麗な水に浸けて、一日くらいかな? で水の交換をしながら暗所で保管しておけば、芽が生えて来るとかだったはず。

 緑豆もやしの方は同じなのかよく知らないけど、大豆から家庭でもやしを作れる方法、とかで聞いた事があるだけなんだけどな。


「はい。俺が知っているもやしの作り方はそっちなので……同じ方法でできるかを試してもらえればと。それと、今回偶然できた方法と、違いはあるのかとかも見た方がいいかもしれませんから」

「そうですね……畏まりました」

「ありがとうございます。本来、料理人のヘレーナさん達がする事ではないかもしれませんけど」

「いえ、新しい食材が手に入るのであれば、料理の幅も広がります。大掛かりな事をするのであれば、別でしょうけど、これくらいなら。それで、綺麗な水に浸けるだけでよろしいのでしょうか?」

「えっとですね、ちょっと手間なんですけど……」


 ヘレーナさんに、俺が知っている限りの大豆もやしの作り方を伝える。

 基本的にはソーイを保存するのと同じく、暗所で光が差し込まないようにして、時折水を変えて綺麗な状態に保つ事などだな。

 暗い場所で水に浸かっていると、カビが生えたりするからそこにも注意か。

 とりあえず、湿気のある場所で放っておく方と一緒に少量で試すため、瓶などに水とソーイを入れて浸けておき、暗所でさらに瓶を板などで囲んで光が差し込まないようにしておく事になった。


 放っておく方と、水に浸けた方で成長の違いなども確かめて、多かったり長く芽が出る方を正しい栽培法にしたらいいだろうと思う。

 あとは数日待つだけだ……もやしのシャキシャキとした食感を思い出しながら、ヘレーナさんへの説明を終えて部屋へと戻った。

 部屋で待っていたレオやリーザに、戻って来るのが遅いと言われてしまった……ゲルダさんは苦笑していたけど――。




読んで下さった方、皆様に感謝を。


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夫婦で異世界召喚されたので魔王の味方をしたら小さな女の子でした~身体強化(極限)と全魔法反射でのんびり魔界を満喫~


― 新着の感想 ―
[一言] 更新有り難う御座います。 [もやし]は[萌やし]……発芽と言う意味。
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