表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転移したら飼っていた犬が最強になりました~最強と言われるシルバーフェンリルと俺がギフトで異世界暮らしを始めたら~【Web版】  作者: 龍央


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

949/1998

大量のハンバーグ作りが始まりました



「えぇ。タクミさんの言う通り、この事でペータさんが違う判断をしたとしても、私達は何も悪く思ったりしないと約束します」

「そうですな。こちらが公表している情報が少ない事もあります。面談に来た方々や、応募してきた際にはある程度教えておりますが、ペータさんには話しておりませんでしたから」

「あ、ありがとうございます……うーん……」


 俺だけでなく、クレアやセバスチャンさんも約束して、ペータさん自身の意思で決めるように促す。

 少しだけホッとした息を漏らしながら、頭を下げた後、考え込むペータさん。

 これは考える時間が必要かな? と思っていたら、すぐに顔を上げた。


「決めました。タクミ様、クレア様。私でよければ、薬草畑……お手伝いさせて下さい!」

「いいんですか? 俺の下に付く事になりますけど……」

「はい」

「わかりました。セバスチャンさん?」

「はい、それではペータさんを正式に薬草畑の一員として迎えましょう。とは言いましても、まだ始まってはおりませんので、しばらくはこの村で過ごしてもらうことになりますがな」

「ペータさん、決断してくれてありがとうございます」

「そんな、クレア様! 頭をお上げください! 老いたこの身ですが、これまで得た知識と経験、役立てられるよう励みますので!」


 目に力を入れ、俺を真っ直ぐ見て決断したペータさん。

 一応の確認をしたけど、それでもちゃんと意志は固まったみたいだ。

 セバスチャンさんも頷き、クレアも頭を下げで歓迎。

 クレアが頭を下げた事に焦ったペータさんだけど、頑張ってくれるようなので一安心だ。


「タクミ様、例の話をしておきましょうか。デリアさんも知っている事のようなので」

「あ、そうですね。――ペータさん、雇用に関して決まったので話しますけど……」


 ちょっと卑怯かもしれないけど、決まってから話せる事もある。

 俺の『雑草栽培』というギフトや、それを使っての薬草畑となるため、基本的には失敗をするような事はない事。

 数を増やす事だけでなく、薬草を作る畑の土の状態や耕したりなどなど、様々な事を説明する。

 まぁ、途中からほとんどセバスチャンさんが説明してくれたんだけど。


 喜々とした説明を終えた後、さすがにデリアさんより長く生きているだけあって、戸惑いながらも理解してくれた様子。

 ギフト自体も噂程度ではあるけど、知っていたみたいだしな。

 そうして、ペータさんを雇う事が決まり、畑に関する俺の相談相手が決まった……とは言っても、さすがに色んな事を話し過ぎたので、ペータさん自身が整理する時間は必要だろうけど。

 働く事への決意は固いようだから、大丈夫だと思いたい――。



「あ、パパー! 準備できたみたいだから、一緒にハンバーグつくろー!」

「ワフ、ワフ!」

「ははは、わかった。それじゃ……」

「今回は、私も手伝って見ようかしら。いつもタクミさんや皆に任せるのは、悪い気がするわ」

「姉様が手伝うなら、私も手伝います!」

「キャゥー!」

「ガフ!」


 村長に報告すると、先に出て行ったペータさんやセバスチャンさんを見送り、そろそろお肉の準備ができたかな? と思ってクレアと一緒に広場へ。

 俺を見つけたリーザがティルラちゃんと一緒に駆け寄ってきて、一緒にハンバーグを作ろうと急かされる。

 レオも一緒で、尻尾がブンブン振られてよだれも垂れそうになっているので、お腹が空いて待ちきれないんだろう。

 隣にいたクレアも手伝うと言い出し、ティルラちゃんも参加するようだ。


 クレアやティルラちゃんは初めてなんで、どうなるかちょっと不安だったりもするけど……まぁ、ハンバーグのタネ作りは簡単だから、なんとかなるだろう。

 ちょっと形が崩れても、皆食べてくれるだろうしな。

 あと、シェリーやフェル達も声を上げているけど……さすがにフェンリルはハンバーグを作るのは難しいだろうから、おとなしく待っていてくれよ?

 さすがに、肉球のある手……というか足でハンバーグを作るのはなぁ。


「協力してくれるのはありがたいけど、獲物を取ってきただけで十分だから。それに、アウズフムラやオークを捌くのも手伝ってくれたんだろ?」

「キャゥ?」

「グルゥ!」


 捌く事に関しては、首を傾げているのでシェリーは手伝っていなかったか……。

 ともあれ、フェリーは誇らし気に鳴いていたので、レオと一緒に手伝ってくれたようだ。


「だから、ハンバーグが出来上がるまで、休みながら待っていてくれ」

「グルゥ」

「……ワフワフ」

「ははは、レオもありがとなー」


 早く食べたい一心なんだろうけど、手伝いは他の人に任せてのんびりしていてくれと、フェリーを撫でながら伝える。

 自分も撫でろとばかりに、フェリーを撫でている俺の手に鼻先を近付けてレオが鳴いたので、そちらもガシガシと撫でてやった。

 ちょっと、やきもちを焼いたのかな?


「た、タクミさん、結構ベトベトするのですね……」

「まぁ、焼いてすらないお肉だし、卵も混ぜているからね」

「ほら、ティルラお姉ちゃん。こうやるんだよ?」

「む、難しいです……」


 村の人達にも協力してもらって、ハンバーグ作りに勤しむ俺達。

 初めてハンバーグの成形に挑戦するクレアは、挽き肉を触った感触や、油や混ざっている卵が手についてベトベトする感覚に戸惑っている様子。

 リーザは、何度も手伝った事があるので特に教える事はなく、むしろティルラちゃんに手本を見せたりしていた。

 リーザの方が年下なのに、ちょっと得意気というか、お姉さんぶっているのが可愛い。


 ちなみに作るハンバーグは、レオやフェリー達の食べる量は多いし、俺やクレア達だけでなく、屋敷の使用人さん達や村の人達のも必要なので、大量に作る必要がある。

 さすがに数人で全部作る事ができないので、それぞれ役割を分けて場所ごとに担当してもらう……ランジ村で作った時と同じ感じだな、量は今回の方が多いけど。

 捌いたお肉を磨り潰して挽き肉にするのは、俺が来るまでにある程度できていたので、作業を続けてもらいつつ、卵などを混ぜて捏ねる役割を村の人達に任せる。

 捏ねたて混ぜた物を、ある程度の大きさに別けて手で成形する役目を、俺やクレア、リーザやティルラちゃんと使用人さん達。


 成形した物を焼くのは、特に力が必要がないため村のお爺さんやお婆さん達の中から、料理ができて焼き加減の見れる人に担当してもらう。

 それぞれ場所を別けてまとめてやる事で、効率を良くする事も考えていたりもする。

 全員参加ではないので、子供達はフェリー達と一緒にいたり、親方さんを始めとする木こり衆は捌いたお肉を村の人達へ分け与える作業をしていた――。




読んで下さった方、皆様に感謝を。


別作品も連載投稿しております。

作品ページへはページ下部にリンクがありますのでそちらからお願いします。


面白いな、続きが読みたいな、と思われた方はページ下部から評価の方をお願いします。

また、ブックマークも是非お願い致します

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍版 第7巻 8月29日発売】

■7巻書影■mclzc7335mw83zqpg1o41o7ggi3d_rj1_15y_1no_fpwq.jpg


■7巻口絵■ mclzc7335mw83zqpg1o41o7ggi3d_rj1_15y_1no_fpwq.jpg


■7巻挿絵■ mclzc7335mw83zqpg1o41o7ggi3d_rj1_15y_1no_fpwq.jpg


詳細ページはこちらから↓
GCノベルズ書籍紹介ページ


【コミカライズ好評連載中!】
コミックライド

【コミックス6巻8月28日発売!】
詳細ページはこちらから↓
コミックス6巻情報



作者X(旧Twitter)ページはこちら


連載作品も引き続き更新していきますのでよろしくお願いします。
神とモフモフ(ドラゴン)と異世界転移


完結しました!
勇者パーティを追放された万能勇者、魔王のもとで働く事を決意する~おかしな魔王とおかしな部下と管理職~

申し訳ありません、更新停止中です。
夫婦で異世界召喚されたので魔王の味方をしたら小さな女の子でした~身体強化(極限)と全魔法反射でのんびり魔界を満喫~


― 新着の感想 ―
[一言] タクミ「小さい頃にエッケンハルトさんに作ってあげた、泥団子を思い出して形作るといいよ」 クレア「(^ω^#)」
[一言] 更新有り難う御座います。 モフモフ大歓喜の予感?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ