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1523/1997

異変調査をする人達が決まりました



 話し合いが続く中、ライラさんとエルミーネさんが、そろそろ散歩から戻って来るレオ達を迎えるために退室。

 そのまま、昨日リーザとも話していたお風呂イベントの監督役をやってくれる。

 参加者は、村の子供達の一部と児童館の子供達、それからフェンリル達の一部とティルラちゃんとリーザ、テオ君にオーリエちゃんだ。

 ウラさんの子供も、参加するって言っていたっけ。


 皆、濡れても平気な服に着替えての参加らしい。

 ちなみにフェンリルが一部なのは、レオやフェンと同じくお風呂が苦手なフェンリルは、無理強いしないからだな。

 当然ながら全員を一度には入れないので交代で、という事になっているけど。

 レオは強制参加だから不満を言われそうだけど、レオが主に過ごすのは室内だからなぁ。


 あと、参加しないフェンリル達はフェンリル達で、外で水浴びのような事を自主的にやっているらしいし……フェンリル、意外とと言ったら失礼かもしれないが、綺麗好きだった。

 俺も、この話し合いが終わった後にまだお風呂で色々やっているようなら、参加しようと思う。

 全てお任せというのも悪いし、レオやリーザの様子も見ておきたいからな。

 できれば、だけど。


「それじゃあ、一応の警戒はするとして……」


 結論としては、はっきりとした答えが出ないながらも何かあるかもしれないという可能性を考え、警戒するになった。

 とはいえ、まだ大きいと言える異変もないので、森に入る時には絶対に一人で入らないとか、フェンリルをお供に連れて行くという警戒の仕方だけど。

 フェンリルを連れて入れるだけで、少々の事なら問題にならないくらいになるだろう、とエルケリッヒさんが笑っていたから村の人達には安心してもらえると思う。

 要は、ハンネスさんにも話していた事でもある、フェンリルの散歩代わりに森に一緒にというだけの話だな。


「異変の調査には……」


 それと同時に、カウフスティアに見られた異変を調査する事も行う。

 他のカウフスティアにも同じような異変が見られるのか、別の魔物には異変がないのかなどだ。

 こちらは、継続的に食料を得るためとか、カウフスティアやニグレオスオークのお肉は美味しかったなぁ……という一部の要望も混ざっていた気もするが、調査は大事だからな。


「タクミ様、調査に関しては我々にお任せください」

「いいんですか?」


 手を上げて調査をしたいと主張したのは、近衛護衛さんの一人。

 もう一人の近衛護衛さんも、隣で頷いている。


「班長からも、できる限り協力するよう言われておりますし……この場におられる方々を考えると、我々が適任かと」

「……確かに、そうかもしれません」


 エッケンハルトさんは公爵家の当主様で、守られる立場なので前面に出て調査に出るのは論外。

 たとえ、エッケンハルトさんが前のめり気味にやりたそうにしていてもだ。

 エルケリッヒさんやクレアも同様に、守られる側だから調査するとしても、報告された内容を精査する役割とかが適任だろう。

 その他、セバスチャンさん達使用人さんの中にも、多少戦う心得がある人はいるようだけど本職じゃない。


 ハンネスさんやアルトゥルさんは、そういった調査に向く人じゃないというか、村での仕事もあるからな。

 残るはユートさんとルグレッタさんだけど……ルグレッタさんはともかく、ユートさんの場合は調査というか面白そうだからとかで、よくわからない事をしそうだ。

 というわけで、近衛護衛さんも言っている通りこの場にいる人達の中では、適任者は決まってくるわけだ。


「それにフェンリル達の事もよく知る事ができました。ここで我々が必要となる事態、というのもほぼないでしょう」


 まぁ、フェンリル達がいれば村や屋敷に敵意を持って近付こうとした時点で、狩られそうだからな。

 人間相手は屋敷の護衛さんがいるし、テオ君やオーリエちゃんにずっと張り付いている必要はなさそうだ。

 最高でも、一人か二人いれば十分ってところかな?


「要は、このままだと我々が暇を持て余してしまいそうなので……」


 そう言って苦笑する近衛護衛さん。

 同じくもう一人も苦笑いで頷いているので、ここに来てから既に結構暇してしまっているのかもしれない。


「ならば、公爵家からも調査の手を貸そう。フィリップなど、喜んでやりそうだろう?」

「まぁ……そうです、かね?」


 フィリップさん、本人の知らない所で調査隊に組み込まれてしまう。

 いや、多分嫌がりはしないだろうけど、森とエッケンハルトさんの二つの条件で、思い出して涙が出てしまうような、過酷な訓練を思い出さなきゃいいけど、とちょっとだけ心配になる。

 近衛護衛さんは管轄が王家とかなので、公爵領内で起こった事を任せっきりにはできないんだろうから、こうなるのはもはや既定路線だったのかもしれない。


「では、フェンリルから数体、交代制か同じフェンリルにするかは後程決めるとして……」


 フェンリル、近衛護衛さん、公爵家の護衛さんの混合部隊? で森の調査を進める事に決まった。

 エッケンハルトさんの中で、フィリップさん辺りは専任しそうではあったけど、近衛護衛さんはさすがに交代制。

 テオ君とオーリエちゃんのために、計八人中最低二人屋敷に常駐するとしても、常に残りの六人で森に入って調査をするには人数が多過ぎるからな。


 そうして、また進展などがあればこうして集まるとして、第一回森の異変相談会は解散となった。

 第二回が開催される頃には、はっきりとした結論が出るくらいになっていればいいけど……。



 話し合いをする集まりが解散され、エッケンハルトさんとエルケリッヒさんは、フィリップさん達の所へ。

 クレアはアルフレットさんやヴァレットさんと共に、ハンネスさんとアルトゥルさんを見送りに行った。

 わざわざクレアが行く事に、ハンネスさんやアルトゥルさんは恐縮していたけど。

 俺も行きたかったんだが、中心になって話し合いを進めて疲れたので、ちょっとだけ休憩だ……だから代わりにクレアが行ったのかもしれない。


「タクミ君、ちょっといいかな?」

「ん、ユートさん?」


 集まっていた人達が執務室を退室した後、残っていたユートさんが座っている俺に近付いて声をかけてきた。

 他にルグレッタさんも残っているけど、どうしたんだろうか――?




読んで下さった方、皆様に感謝を。


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