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異世界転移したら飼っていた犬が最強になりました~最強と言われるシルバーフェンリルと俺がギフトで異世界暮らしを始めたら~【Web版】  作者: 龍央


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フェンリル小屋についてお願いしました



「場所に関しては、まだ決まっていないんですけど……多分屋敷のすぐ近くになると思います」


 畑を挟んだ屋敷の向かい側で、森近くという事も考えられるけど……土地はあるから。

 でもそうなると、フェンリル達との連絡に少しだけ時間がかかってしまう。

 だからできれば、屋敷のすぐ近くに作りたい。

 まぁ、森の近くもしくは中を好むフェンリルもいるようなので、小さな雨除けやフェンリル達が過ごせる場所は作ろうと考えてはいるけど。


 それらの事は、ランジ村のハンネスさんとアルフレットさんが話し合う事になっている。

 俺やクレアが参加するかは、その時の状況次第ってところだな。

 まぁ、ハンネスさんなら断ったりしないだろうし、すぐに話はまとまると思っているけどそれはともかく。


「場所が決まったら、すぐに作り始めようかと思うんですけど……作業をするのは、村の人とこの屋敷の人達になります。それで、その時にガラグリオさん達にもできる事でいいので、手伝ってもらえればと」 

「成る程、わかりました。お任せ下さい! このガラグリオ、フェンリル達にとって住み良い家を作って見せましょう!」


 再び意気込むガラグリオさん……家まではさすがになぁ。

 フェンリル達が求めるならまだしも、多分そこまで欲しいとは思っていないだろう。

 雨が降った時に凌げる事以外は、外で自由に過ごしている方が好きみたいだしな。


 俺の頭に浮かんでいるのは、日本にあるような外飼いの大型犬がいるような小屋だ……安全な巣という考え方なら、だだっ広くて動き回れるような物よりも、狭くて体が丁度収まるくらいの方がいいかもしれないな。

 ……シェリーが狭いところを好きなのを何度か見ているからそうだと思っているけど、一応確認のため大きさについては、後でフェリーに聞いてからアルフレットさんに伝えよう。


「いえ、そこまで意気込まなくてもいいんですけどね? 家という程の物まででなくても、ですし。あと、確かガラグリオさんはそういった建築にも拘わった事があるんですよね?」

「はい。故郷の村では畑仕事を主にやっておりましたが、村の者が住む家などを作る機会が何度か。あと、壊れた小屋などの修理もしておりました。怪我をした後は、畑仕事もできませんでしたので、手作業でできる物を手伝うくらいでしたが……」

「それで十分です。他の従業員さんはそういった事も未経験な人もいるので、できればまとめ役になって欲しいんです。基本的には、この屋敷から知識のある人と、ランジ村の人達が主導しますけど」


 使用人さんの中には建築知識のある人もいるし、ここ最近のランジ村でこの屋敷以外に新しい家や大きな宿屋まで建っているから、慣れた人も多いだろう。

 だから、フェンリル小屋はそういった人達に任せるけど、従業員さん達にも手伝ってもらうのなら、経験のあるガラグリオさんが中心になってくれればってわけだ。

 ……体の大きさから、小屋と言えるのかはともかく仮称としてとりあえずはフェンリル小屋でいいか。


 ともあれこれは、フェンリルの担当が基本的に俺である事と、従業員さんが手伝えば村の人達やフェンリルとも親しくなれる一助になるのではないか、と考えての事だ。

 もちろん、俺も時間がある時には様子を見るし、手伝える事があるなら手伝うつもりだ。

 本格的な建築というわけではないから、日曜大工みたいな物かな? 俺にできる事があればいいんだけど。


「とにかく、畑よりもフェンリル小屋の方を優先で……でも、あまり無理をしないように。ガラグリオさんもそうですけど、他の人達も慣れない作業になると思うので、それを見ていて欲しいなと」

「か、畏まりました! そのような大役を私めにお任せ下さり、光栄の極み! 全力で、取り掛かります!」

「いえいえ……ですから、全力とかでなくて手伝うくらいでいいですから。まだこちらに来たばかりで、他にもやらなければいけない事もあるでしょうし、空いた時間に少しだけでいいんですって!」


 再び膝を付いて恭しくしながらも、意気込んでいるガラグリオさん。

 苦笑しながら、何度も無理はしなくていい、頑張り過ぎないようにと念を押しておいた。

 やっぱり、使用人さんから誰かにお願いして無茶しないよう見てもらうか、付いていてもらった方が良さそうだな。



 ガラグリオさんとの話の後、一旦大広間は解散となり、従業員さん達と護衛さん達、それから一部の使用人さんが部屋を出るのを見送った。

 それぞれ、まだまだこちらに来たばかりでやる事があるから、ずっとここに残らせるわけにもいかないからな。

 大広間にいるのは、クレア、エッケンハルトさん、エルケリッヒさん、それからティルラちゃんという今この村にいるリーベルト家全員。

 それから俺、セバスチャンさん、ライラさん、ゲルダさん、エルミーネさん、アロシャイスさん、あとニックとテオ君だ。


 テオ君は、俺がいるからと外に出ず見学をする事になった……何かの参考になるかもしれないと、エルケリッヒさんも頷いていたから、隅でゲルダさんと一緒に椅子に座っている。

 アロシャイスさんとニックがいるのは、これからの事に関係するため、意見を求める事があるだろうと残ってもらっている。

 しかし、ニックはいつもと違って静かだな……なんというか、テオ君とは別の意味で俺に寄って来そうだと予想していたのに。

 エッケンハルトさんやエルケリッヒさんがいるからかもしれない。


 まぁそのエッケンハルトさんが、ニックの横で突いて反応を楽しんだりしているんだけど。

 そりゃ、俺の所に寄って来るどこじゃないか。

 リーベルト家の人達と話していた時は、近寄りがたかったのもあるだろうしな。


「では、始めようか」

「は、はい!」

「ティルラ、そんなに緊張しなくていいのよ? ただティルラの意見を聞くだけで、もしそこに何か間違いがあれば、指摘くらいはするけど、咎める事はないのだからね?」

「はい、姉様!」


 残っている人達を見渡したエルケリッヒさんの言葉に、ティルラちゃんの硬い返事。

 クレアが目線を合わせながら話しかけると、少しだけ緊張が解れたようだ、さすがお姉さん。

 ここにいるのはティルラちゃんの血縁と、気心が知れた人達ばかりだからな。

 適度な緊張感はあった方がいいかもしれないけど、緊張し過ぎる必要はない――。




読んで下さった方、皆様に感謝を。


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