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異世界転移したら飼っていた犬が最強になりました~最強と言われるシルバーフェンリルと俺がギフトで異世界暮らしを始めたら~【Web版】  作者: 龍央


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1206/2000

それぞれの従業員さん達と挨拶をしました



「デリアお姉ちゃん、元気出して?」

「ばび……リーザぢゃんも、おげんぎで……」

「うん! 私はパパとママがいるから、いつも元気だよ!」

「う、うぅ……うらやばぢいでず、ぐす……」


 レオの背中に乗ったリーザが、デリアさんを慰める。

 少しずつおさまっては来ているけど、デリアさんは別れを惜しんで泣いているのか、羨ましがって泣いているのかわからないな……。

 ちなみにリーザは、昨夜寂しくて拗ねていたくらいだったのに、今はもうその片鱗は一切見せず、確かに元気になっている。

 実は今朝、起きた時に判明したんだけど、リーザは女の子特有の定期的に不調になるあれが来ていたみたいで、お腹の痛みを訴えていた。


 慌ててレオと一緒にライラさんやゲルダさん達を呼んだんだが……その時の話で、だから昨日は特に精神的に不安定というか、不安感が増していたんだろうと言われた。

 慣れるものなのか男の俺にはわからないけど、まだ何度も起こっている事じゃないから、不安がってしまうのも無理はないか。

 デリアさんとも話したところ、周期としては人間の倍近くあるようで、その分精神的な影響が大きいのだとか……特に、最初の頃は。

 なので、ライラさん達にお世話された後のリーザは、レオの背中にへばりいている。


 そのレオの隣には、ライラさんに待機してもらっていたり。

 レオと一緒にいる事と、使用人さんの中では一番懐いているライラさんが一緒にいる事で、ある程度安定してくれるようだ。

 泣いているデリアさんを慰めているくらいだからな。

 もちろん、数日は俺もちゃんとリーザを放っておかないように見ておくつもりだ。


「ペータさん、またランジ村で」

「はい、タクミ様」


 とりあえずデリアさんの事はリーザとレオに任せるとして、俺は別の人達と挨拶を交わす。

 従業員の皆さんと次に会うのは、ランジ村でとなる。

 予定としては、二週間近く後に俺が使用人さん達も連れてランジ村へ。

 従業員さん達はその十日後くらいに、全員揃うよう決まった。


 それぞれ今暮らしている場所が違うため、ランジ村に到着する日はバラバラになっているけど、基本的には俺達の方が先にランジ村に行って準備をする。

 まぁ、住む場所というか、新しく作った家で迎え入れる準備やら何やらがあるからな。

 一応、同じ家ではなく村の方に住む人達は、少し早めに来るようになっている。


「タクミ様、ランジ村に行ったら、必ずニコラさんと会う機会を!」

「そ、某の事でタクミ様を煩わせるのは……」

「コリントさん。ははは……そうですね、その機会は必ず作りますよ」

「タ、タクミ様!?」


 結婚願望が強く、食事会の時にニコラさんへと積極的にアタックしていたコリントさん。

 腕を引っ張られて俺の前まで来たニコラさんは、かなり焦っている様子だ。

 働くためと言うよりもはやニコラさんに会うため、ランジ村に行くような感じになってしまっているけど……まぁ、その辺りは個人の自由だ。

 仕事が疎かになるんだったら困るし考え物だけど、大丈夫だろう、多分。


 ……コリントさんについてはニコラさんも、満更じゃなさそうだしな。

 俺が言えた義理じゃないけど、ニコラさんは奥手そうだからコリントさんくらいグイグイ来る女性の方が、いいのかもしれない。

 将来的な主導権も持って行かれそうではあるけど。


「フォイゲさん、アノールさん、ウラさん、ガラグリオさん、リアネアさん……」


 他にも、従業員として俺が雇う人達にも挨拶していく。

 それぞれ、ランジ村で再会する事を、そして仕事への意気込みなどを語ってくれたりもした。

 ガラグリオさんとリアネアさんは特に、怪我の後遺症を治したのもあってか、身命を賭してなんて大袈裟にも言っていたけど……。

 さすがに、ちょっと意気込み過ぎな気がしたので、もう少し気楽にと伝えておいた。

 伝わったかどうかは微妙だ。


「あぁ、やはりレオ様は素晴らしいです……シェリーやフェンリル達も、それは素晴らしいものでしたが……」

「ワ、ワフ……」


 そうこうしているうちに、全員が玄関ホールに集まったんだけど……その中でエメラダさんがレオを撫でて、恍惚とした表情をしていた。

 以前も思ったけど、女性が人前で見せていい表情じゃない。

 本人が気にしていないならいいんだけど……。


「ですよね。さすが同士エメラダさんです! シェリー達も素晴らしいのですけど、やはりレオ様が一番素晴らしいと思うのですよ!」

「ですよね、同士チタさん!」

「ワウ!? クゥーン……」

「あははは……」


 さらにいつの間にかエメラダさんの横で、レオの体を撫でていたチタさん。

 二人の間には、この数日だけで何やら意気投合する物があったらしい。

 驚いて、俺に助けを求めるように鳴くレオだけど……撫でているだけだから問題ないだろうと苦笑だけしておいた。

 しかし、エメラダさんとチタさん、レオを驚かせるとは中々……まぁ、周囲に人が多いし、リーザを気にしていたから油断していたんだろうけど。

 レオだって、常に周囲全てを警戒しているわけじゃないもんな。


「増えたね、ママ?」

「キャゥー……」

「……エメラダさんはともかく、チタさんはもう少し自重して下さい」


 レオの背中の上で、首を傾げるリーザ。

 足下で抗議するように鳴いているシェリーに、チタさんを注意するライラさん。

 自重してと言いつつ、こっそりとライラさんもレオを撫でているのを、俺は見逃さない。

 ……なんだろう、強さとは別方向でシルバーフェンリルというかレオを、敬う体制が築かれそうでちょっと怖い。


 とりあえず問題はなさそうなので、あちらはレオに任せるとして……俺は他の人達と挨拶をして来なきゃな。

 クレアはクレアで、自分が雇う人達と挨拶を外でやっているようだし。

 輸送係の人達もいるので、リルルも一緒だ。

 ミリナちゃんは、少人数ながら調合係の人達と話している……あちらにも俺から挨拶しておこう。


 アルフレットさん達使用人さんは、忙しなく従業員さんの荷物などをラクトスまで送るための馬車に、積み込んでくれている。

 ほとんどの従業員さんは、自分でやると恐縮していたんだけど。

 アルフレットさんとセバスチャンさん曰く、こういった事も俺……つまり主人の使用人として、客人のお世話や従業員への対応の訓練になるらしい。

 そんなこんなで、それぞれとの挨拶や荷物の積み込みも着々と進んでいった――。




読んで下さった方、皆様に感謝を。


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