主人公のヒロインは、変わり者です。
投稿遅くなってすみません!!
次回はすぐに出します!
約束します!!
担任「えーー、それでは皆さんに転校生を紹介します。
入って来て。」
朝のSHRが始まった。
脂ぎっしゅなデブ担任が転校生を呼ぶ。
すると凄まじく可愛いが、何故か見たことが
あるような気がする人物が入って来た。
翡翠のような瞳。
陶器のような白い肌。
春風に吹かれてなびく金色の髪は、
朝の光を浴びて輝いていた。
「やべ、あの子ケタ違いで可愛くね?」
「目ーぱっちりー!まつげながーい!うらやましいなー!」
クラス中がざわざわし始める。
担任「こらこら皆さん。彼女は非常に可愛いですが、今はSHR中です。それにしても可愛いですよね。ちなみにスリーサイズは上から85、53、80だそうです。素晴らしいですね。」
何言ってんだ担任…。
???「皆さん!こんにちは!
私は、魔界の中でも最強とも呼ばれる
堕天使ルシフェル様に仕える
臣下のベリア…」
先程までみんなが向けていた彼女に対する憧れの目が点へと変わる。
普通なら(あぁ、なんだこの子 中二病なのか)で解決するが、今回はそうとはいかない。
…!?ベリア…ベリアル!?
先程、彼女のことを見たことがある気がしたのは偶然では無かったのだ。
やっぱりコイツ、ベリアルだったのか!!
…聞いて驚かないで欲しいが、
俺は堕天使ルシフェルという
そこそこ魔界でも人間界でも有名な悪魔である。
まだ魔界では学生である俺は
今回、留学という形で人間界に来ている。
そして今回俺を困らせているベリアルというのは、俺に次いで創造された天使であり、80軍団を率いる強大にして強力な女王
…になる予定の俺と同じ学生である。
学生といっても身分はやはり俺の方が上なので、
アイツが臣下っていうのも
あながち間違いではない。
まぁ詳しいところはぐぐって欲しい。
徹「ああぁぁあああああーーーー
きょ…今日はいい天気だなぁぁあああ??
え?転校生??へえええっよろしくーー」
???「あ!ルシフェル様!探したんですよ!
その前にもう一度自己紹介ですね!
私はルシフェル様の…」
ダメだコイツ。
そう思い、HR中にも関わらず
転校生の手を引っ張り廊下へ連れて行った。
☆☆☆☆☆☆
徹「なに素性を晒しているんだベリアル!
人間に魔族だとバレたら何されるかわからないんだぞ!?」
ベリアル「ええっ、そうなんですか?
それなら変なことされる前に殺しちゃえばいいじゃないですか。」
…こいつ、本当に元天使なのだろうか。
徹「ダメだ。あくまで目立たないようにって言われてるだろ。まず本名を出すのはダメだ。そうだな、お前は俺の遠い親戚ということにしておけ。だから苗字は黒沢だ。いいか?」
ベリアル「し…親戚!?ダメです!そんな!私程度の者がルシフェル様の親戚なんて!」
徹「えええい、うるさいな。あくまで人間界での話だろ!?名前は人間らしいのを勝手に考えておけ。」
ベリアル「はい。では私、人間界に来て初めて飲んだココアを名前に致します。今日から私は黒沢 心愛でございます。よろしくお願いします!ルシフェル様。」
心愛…?それって俗に言う
キラキラネームとかいうやつでは無いのか?
徹「あぁ。分かった。ではベリアルよ。
もう一度自己紹介をしてくるが良い。
次は失敗をしてくれるなよ?」
心愛「オッケーです、ルシフェル様。私ベリアル、黒沢の名に恥じぬ素晴らしい自己紹介をして参ります!」
ん?自己紹介ってそんな大層な物じゃ無いけど。。。
まぁいいか。
☆☆☆☆☆☆
心愛「ちょりーっす。あーし、黒沢徹様の遠ぃ親戚の、黒沢心愛っていいまーす。あーしさ、けっこー転校って怖いなっとか思ってたけど、今見てる感じチョベリグ…みたいな?」
徹「…」
無言で立ち上がって廊下へベリアルを連れて行く。
馬鹿ってここまで馬鹿なんだろうか。
☆☆☆☆☆☆
心愛「きゃっ、ルシフェル様…こんなところに連れ出して…私にナニするんですか…?」
徹「語弊のある言い方をするな。というかなんだあの気持ち悪い喋り方は。いつの時代のギャルだよ。普通にしろって言ったじゃないか。」
心愛「えぇっ、お待ちくださいルシフェル様!魔界のデータによると、地上ではあの喋り方の人がスクールカーストのトップ層らしいのですよ。人間のスクールカーストで最上位というのは、魔界の留学生として当然のことです!だから…」
え、当然なの?
俺全然2軍とか3軍なんですけど。
徹「ダメです。いつも通りの喋り方にしてください。みんなからの印象が悪くなって、そんなのは俺も嫌なんだ。お前は猫かぶっとけば完璧だし、天界でも魔界でも見た目に関しては最上だろう?」
心愛「…!!るるるるっるっるっるるるっる…!!!る…るるる」
喜んでいるのか、目を涙目にしながら痙攣したかのように「る」を口にし続けるベリアル。
心愛「るるる…!る…!るるっ!る!!る〜〜〜!!!るううううううっ」
と同時に泣き出した。
徹「あーーもう、泣き過ぎだよベリアル。少し褒めただけじゃないか。そんなに泣くことないだろう?」
心愛「違うのです…!私はルシフェル様のことがこの世の全ての生、いや死も含めて1番好きなので、そう、嬉しかったのです!!!心から」
突然の告白だが、俺は驚かない。
それは普段から俺がモテモテだから、
というわけではなく
単に彼女からの好意を知っていたからだ。
というのも、ベリアルはどういうわけか
魔界の学校でも俺に付き纏って来て
毎日毎日俺にベタベタくっついてくるのであった。
1時間に1回は「愛してます♡」と言い、
お手洗いまで言いに来た時には恐怖を感じた。
そんな残念な彼女ではあるが、
臣下としての仕事はしっかり果たす上
根はいい奴である。
だから俺は彼女を恋愛対象としてでは無いが友人として、臣下として、そして1人の人間として好いている。
とは言っても仲良くするのも恥ずかしいので、
俺はいつも彼女に対して冷たく接していた。
徹「だからって泣くこと無いだろ。まぁいいや、普通に自己紹介し直して来い。」
心愛「オッケーです!任せてください!」
涙を拭って笑顔で応える。
ドキっとした。
元々美しい顔立ちだから、というのも関係するのかもしれないが
一段と彼女が輝いて見えた。
徹「う…うん、じゃあ頑張って。」
全然な内容ですが、よろしければコメントや高評価をお願いします!