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扉の向こうのファンタジー  作者: さくらこ
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平和から一辺(微グロ)

4月下旬、桜は散って新しいクラスにも馴染めてきた今日この頃私の当たり前だった日常は何かを境に


裏返った____

目の前に広がる世界は___まるでファンタジーの世界だったのだから





一時間...


「じゃ!私今日、塾だから先に帰るね」

「そっか!今日木曜日だもんね」

「もー!相変わらず"さな"は真面目なんだから」


イツメンの"りり"と"ゆず"に手を降られ私は颯爽と家に向かった。


「ただいま。。って、まだお母さん仕事か」


いつもの癖で挨拶をポツリと落とす「あっ」すぐさま私は服を着替え、塾へと向かった。

私の親は勉強に厳しかった。まぁ、そのおかげで今、勉強には困ってはないけど、(受験)という言葉に少し焦りを感じながら少し足取りを早くした



一軒の小さい家の前につくと、一つ小さなため息を落とし私は重苦しい扉を開けた。目の前には古くさい熊のぬいぐるみが...


「ん?あれ?ぬいぐるみどうしたんだろう?先生が移動させたのかな?」古くさいぬいぐるみは先生が大事にしていたもので、捨てる何てことするはずはないと思った。その横には、小さな宝石のようなものがあった。先生の物だと思い、一応ポケットのなかにいれておくことにした。そして教室に入ろうとした瞬間



「あれ?ここにこんな扉あったっけ??」

この塾に通い始めて半年、いままで気づかなかったのかそこにはこの部屋とは場違いの真っ白い扉があった。


「先生!佐藤先生!」

おかしいな?いつもならすぐに駆けつけてくるのに。もしかしてこの扉と、関係してるのか??

私は自問自答の末、恐る恐るその扉に手をかけた



「すごい。。」

これ以外に言葉が見つからなかった。目の前に広がるのは、緑豊かな森のなかだった。さっきまで、部屋のなかにいたのに、というか、こんなところに裏山なんてあったんだと思いながら、森のなかを進んでいった



どのくらい歩いたのだろう、木の枝をかき分けただただ一辺を目指す。私は何かに引き寄せられるように歩き続けた。


ガサガサッ__


茂みが揺れ何か大きい影が近づいてきた、身を構えそちらの方向に目を凝らすと


「佐藤先生!どうしたんですか...え」


佐藤先生はすごい形相でこちらへ全速力で走ってきた。そして何故か、先生には右手がなかった。血がたらたらと流れ、死にものぐるいで走ってくる、その後ろには見覚えがある古くさいぬいぐるみがたっていた


「さなちゃん!!おねがい!助けて!いやぁぁぁ

私は死にたくない!」


え?死ぬ?先生は何をいっているの?何でぬいぐるみに追いかけられているの?何でこっちに走ってくるの?頭の中が混乱し私は元来た道を走って逃げた。



「はぁ。。。ハアハア」

後ろには誰もついてきてはいない。今頭の中は先生と、あの古びたぬいぐるみだけだった。先程の先生の手を見て寒気と震えが止まらず私はゆっくり白い扉へ向かった。(後で、警察に頼めばいいよね。私は悪くないよね。仕方ないよね。)そんなことを考えながらまた、枝をかき分けようとしたその瞬間


「みーつけた」


耳元で確かにそう聞こえた、佐藤先生の声ではない"誰か"の声が

生唾を飲みゆっくり振り向くと、塾の玄関にいるぬいぐるみがそこにいた


「きゃぁぁぁぁぁぁあ」


私は全速力で逃げた、佐藤先生を追いかけていたぬいぐるみが今度は私を追いかけてきていた。そう思った私は気が気ではなかった。足の短いぬいぐるみが私に追い付けるはずもなく、少しほっとするが、周りを見渡すとみたこともない川が横を流れていた。(あれ??なんで??)私は焦って、走るのをやめ周りをよくみていると、遠くの方に光るものを見つけた。私はそこへ向かった。



坂を登り下を覗くと。まるでファンタジーの世界のような、景色が広がっていた。



「ここにいたんだね」

突然聞こえたそんなこえに私は氷になったかのように一時停止してしまった。


「さっきから、何を怯えているんだい?僕が人間の言葉を話しているからかい?それとも、きみの場所を知っているからかい?」


私は死を覚悟して強く目をつむった。でも、いくら待っても激しい痛みはやってこなかった。私は恐る恐る目を開けると、ぬいぐるみは頭に?を浮かべて笑っていた



「なんで私を殺さないの?」


意を決して私はぬいぐるみに問いかけた


「僕が君を殺す?なぜだい?僕は君を殺したところで何のメリットもないじゃないか」


思いもしなかった返答に驚きを隠せないでいると


「あ!そっか!さっきの場面みてたから、勘違いしちゃったんだね!僕は魔物に教われたあの人に少しチャンスをあげただけだよ?"君、あの場面でにげたんだよね?"」


下から上全体を舐めるように見たぬいぐるみはニヤリと口角をあげ問いかけた。実際逃げてしまった私にはなにも、反論することができなかった。


「ま、それが普通だよ。だって人間だもんね。いちばん自分が大切なんだよね。



まぁ、一応あの人は僕が"もとの世界"に戻しておいたよ。傷はそのままだけど。とりあえず、なぜだか君が選ばれたわけだ!」



この、ぬいぐるみがいっていることが理解できなかった。(元の世界って?選ばれたってなに?)でも、とりあえずは、先生の安全を知れてよかった。


「ふーん、君不思議な顔をするね。どうせ、あの人が生きててよかったとか考えてたんでしょー?ま!早く治療すれば命に別状はないはずだよ





ま、ちなみに、これから大変になるのはあの人じゃなくて、きみの方なんだけどね!」

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