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キミのくれたモノ  作者: 山路空太
48/53

48.恋結びの御守り

「フーフー、ハフハフッ、た、たこ焼き最高だねー」

「なっちゃん熱いんでしょ? 火傷しないようにね。子供じゃないんだから」

 熱々を食べるなっちゃんについ親のように注意する。

「でも本当、中はトロトロで外はカリカリで美味しい。タコも大きくて食べ応えがあるね」

 夏澄もなっちゃんに続く。たしかにタコは大きめで噛みごたえがあり、六個でも大満足だ。


「次はかき氷食べて、フランクフルトも食べたいな。あとはわたがしでしょ、焼きそばにりんご飴に……」

「ふふっ、蓮希ちゃん食べ物ばっかりね。そんなにいっぱい食べられないから三人で分けながら食べようか」

 夏澄もちょっと親目線になってきたかな?

そう考えると僕が父親で夏澄が母親、なっちゃんが子供か……


「ねぇ、ちょっとこうくん、顔赤くない? 暑いからだよ、きっと、よーし、じゃあ次はかき氷行こう!」

 たしかに少し暑い。かき氷は嬉しいな。

 僕と夏澄はその後も次々と子供(なっちゃん)に振り回される。

 焼きそば、フランクフルト、わたがし、お好み焼きと、食べ物の屋台は全種類制覇したんじゃないだろうか。


「はぁー美味しかったね! お腹いっぱいだよ」

 満足そうになっちゃんが言う。

「三人で分けたけど最後の方は僕ばっかりじゃん、ウプッ……」

「公星は男の子でしょー。私達よりは食べられるもん」

「「ねー」」

 夏澄となっちゃん、息ピッタリに言ってくる。

時間は十九時を少し過ぎたところだった。

「一時間ずっと食べっぱなしだったのか……」

 パンパンのお腹を労わりながら呟く。

「じゃあ次は金魚すくいね!」

 なっちゃんは僕に気を遣う素振りも見せずスタスタと歩いていく。

「いいね、私もやりたい」

 珍しく夏澄もノリノリでついて行ってしまう。

「ま、待ってよ……」

 僕も何とか二人についていく。



「よーし、三人で勝負だからね!」

「わかったからなっちゃん、浴衣濡らさないようにね」

「私も気をつけないと」

 三人で黙々と金魚をすくっていく。

 僕もお腹は落ち着いてきた。



「ちょっと公星上手すぎない?」

「こうくんの無駄な特技見つけたね……」

 夢中で取っていると、無傷のポイに対して僕のすくった金魚の数は優に十を超えている。

 対してなっちゃんは三匹、夏澄は八匹だった。

「じゃあ僕の圧勝だね」

 無傷だったポイを適当に破り勝負を終える。


 その後も射的やサイコロゲームなどで勝負するも全て僕、夏澄、なっちゃんの順だった。

「あー楽しかった、今回のテストは夏澄と同点で納得いかなかったけど全勝したし良しとしようかな」

「まぁテスト負けなしだから私も満足よ」

 二人で言い合っていると、

「こうくん! ラムネ奢ってよ!」

 思い出したなっちゃんが割り込む。

「わかったわかった。ってあ、夏澄、時間! もう五十五分だよ」

 時計の長針は十一を指している。

「あ、ほんとだ」

「え、かすみん何かあるの? じゃあ集合場所に私買ってから行くからこうくんついて行ってあげなよ」

 そう言ってなっちゃんは手を僕に差し出す。

「じゃあそういうことで。なっちゃん迷子にならないようにね」

 そう言って僕は自分の金券を渡す。

「子供じゃないんだからー。じゃあまた後でね」

 そう言ってなっちゃんは行ってしまう。

「公星、ちょっと走ってもいい?」

「もちろん」

 僕たちは急いで神社へと向かった。



 神社の入り口の見える位置まで来ると、前を走っていた夏澄が急に立ち止まる。

「どうしたの? 夏澄?」

 横に並んで入り口を見ると、見たことのある顔が並んでいた。

 青木くんと確か、ミスコンの桜美さんだったかな。二人が並んで神社から出て来る。

 青木くん達の少し後ろからは販売終了の旗がこちらへと向かってきている。


「売り切れちゃったのか……残念。行こっか公星」

 残念そうな夏澄に言われ二人で来た道を引き返す。



「おはようキミ、お前また学級委員かよ、もの好きだなぁ」

 青木くんが友達にそう呼ばれている風景をふと思い出す。



 もしかして、夏澄の好きな『キミくん』って……

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