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書いては消し、書いては消し・・・で遅くなってしまいました。
いつもご飯を食べるお外のベンチで、銀嶺さまのお迎えを待つことになった。
黒狼がテーブルに敷いたふんわりの上で小さい子達は座っている。
ちなみにふんわりとは、ふんわりふわふわもっふもふのちっちゃいマットである。
りーくんが名付け親だ。
リルファは座ってさっそくもっふもふを堪能しはじめるし、子狼達はその場でくるくる回ってから座ってくつろいでいる。
青い鳥のぴーくんといえば、2回目のお泊まり(お友だちのお家!)に緊張しているのか、そわそわと落ち着かないようだ。
「りー、ボクが泊まりに行っても大丈夫なのか?ピッ」
何回目かわからない同じことをリルファに聞く。
「あー、ぴーくんだいじょうぶだよお~。それにかわいいおうちだからぁ、ぴーくんといっしょにおとまりするのすっごくたのしみなんだよ~」
「ピッ!かわいいお家なのか!」
青い鳥のぴーくんは手羽を上げて驚くそぶりだ。
青い鳥は昨日はじめてのお泊まりを体験した。
平気な様子を装っていたけど、ほんとは心臓がばくばくしていた。
リルファは黒狼のお家を、優しいお家だと言っていた。
確かに、黒狼のお家ははじめて訪れるぴーくんも優しく迎え入れてくれるお家だった。
壁掛けの小さなお家は落ち着く所だけど、黒狼のステキなお家を知ってしまったらぴーくんは物足りなく感じてしまった。
いつか、お友だちをお招き出来るようなお家にするんだーとぴーくんは密かに心に誓ったのだった。
そう、そのためにかわいいお家にお泊まりする必要があるのだ!
でも、緊張するう~。ピッ!
「じぃじぃ~~」
リルファが銀嶺さまに張りついた。
いや、りーくん顔はやめとこうよ。
黒狼はそう言いたかったが、銀嶺さまも嬉しそうにしているからいいのか?
リルファが銀嶺さまの肩に落ち着くと、銀嶺さまは黒狼にお礼を言った。
「黒狼くん、いつもありがとう」
銀嶺さまが身動ぎするたびに、銀色の髪がきらきらきら輝く!
おまけに銀嶺さまがにっこりと微笑むものだから、眩しさ倍増だ!
黒狼は光を遮ろうと、無意識に上げてしまいそうになる手を押さえた。
きっと、いつまで経ってもこの眩しさには慣れんのやろなぁ、と黒狼は照れながら銀嶺さまに礼を返した。
「あーーー、しつじさーん!」
銀嶺さまとリルファ以外は皆びっくりしてしまった。
先程まで執事さんいなかったはず!
執事さんが一礼したら手にクッションが現れた。
房飾りの付いた、高級クッションだ。
「じゃあねぇ~ろーくん~、ま~た~ね~」
リルファは銀嶺さまの肩の上から手を振った。
青い鳥のぴーくんと子狼達は、執事さんの手で高級クッションに乗せられて運ばれていった。
今日の執事さんはテキパキとした完璧な執事さんバージョンだった。
お外だし、誰の目があるかわからないから仕方ないのだろう。
黒狼は銀嶺さま一行を見えなくなるまで見送った。
リルファ達は、小さいのに存在感はすごく大きいようだ。
居なくなったら、黒狼はたちまち寂しくなってしまった。
でも今回は、りーくんたちが戻って来るまでにすることがたくさんあるので、寂しがってる暇はないのだ。
黒狼が対策室に行くと、明かりがついていた。
そこには、久しぶりに帰ってきた銀狐が居た。
「銀狐、おかえり~」
「ただいま。本当に今帰ったところなんだよ」
銀狐が微笑んで、キラッとしたように感じた黒狼である。
同僚の銀狐はイケメンだということを、再認識したのだった。
銀狐は仕事をひとつ片付けようと対策室に寄ったらしいのだが、
「タイミングが良ければ、リルファくんに会えるかと期待してたんだけど・・・」
惜しい、・・・もう少し早ければ会えたのかもしれない。
「まだなついてくれないし、慣れるところから始めようと思って」
そう、リルファは人懐こいようで人見知りなのだ。
まだ心許せる大人は少ししかいない。
でも、黒狼に何かあって銀嶺さまも側に居ないという事態になったら、りーくんが大変な思いをするかも。
黒狼としてはリルファに無理はしてほしくはないが、このままでいいとも考えてなかった。
銀狐は頼りになる同僚だし黒狼としては、ぜひリルファと仲良しになってもらいたかった。
だから、
「相談があるんやけど。実は・・・・・・」
黒狼は『わくわく大作戦』に銀狐も巻き込むことにした。
銀狐もわくわくする・・・はず。
きっと。
まだまだ、まったり続くのです。




