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暁の勇者、宵闇に堕ちる。

作者:篁 香槻
この世界には、全ての命あるものを刈り取る「漆黒の魔物」を生み出す「宵闇の王」と呼ばれる魔王が存在していた。

魔王を倒すことができる素質があるものを「勇者」とし、世界に勇者は数多存在していたが、その中でも剣技を極め、魔王の玉座まで辿り着いた勇者のことを、畏敬と期待の念と、剣の纏う光をかけ合わせて「暁の勇者」と呼んだ。

ある一人の青年が仲間たちと共に、数多の危険や困難、葛藤や悲しみを乗り越えて、「終焉の谷」にある魔王の居城へと辿り着き、「暁」を冠する勇者となった。

魔王と漆黒の魔物を滅ぼすべく、勇者一行の激しい戦いの火蓋が切って落とされ、両者は死闘を繰り広げる。

その最中、突如として魔王は勇者へとその手を差し出しこう問うのであった。
「私と共に来い。」
動揺し反対する仲間たちに背を向け、勇者は魔王へと歩み寄りその手を取る。
世界に反旗を翻し、あと少しで世界の希望たり得た「暁の勇者」は突然に魔王の手へ堕ちていく。

なぜ勇者は、世界に反旗を翻したのか。
堕ちた勇者と魔王に芽生えた悲しい絆とは。
それでも勇者と世界を救う手立てを探し続ける仲間達と
この世界の行き着く先は……。

世界と宿命、善と悪の中で揺れ続けた勇者と魔王、そして仲間たちの物語。
序章 宵闇と暁の狭間で
堕陽の日
2025/08/26 06:06
敗走
2025/09/13 02:59
宵闇の空と彼方
2025/09/18 23:54
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