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神の居所
まだ肌寒い山道を巫女長と千佳子は歩いていた
どこからか鳥の囀りが聞こえる
「うーん、地図ではもう少しね、」
巫女長がインターネットや古い文献を調べ周って
たどり着いたのが長野県の山奥の祠
だった
「あれだわ」
巫女長は指を指した先には小さな祠があった
荒れ果て雑草に覆われていた
「霊力はほとんど失われてるわね」
巫女長はそこの神がもつ霊力を感じる事が
出来た
「元々はこの山を治める山神様のようね
でも、これだけ霊力が弱まると山を治める
力はもはやないわ」
瞬間巫女長は背筋に悪寒を感じた
「ここは危ないわ、早く山を下りましょう」
「千佳子ちゃん、早く供物を作りましょう
そうしないとこの山は妖怪や妖の巣になるわ」
千佳子は頷き、供物を作る決意をしたのだった