技能戦
「ぐるるるるる……!」
「なかなかやるなぁって言ってるっすよ!」
「え、お前言葉わかるの?」
「おどろきだわぁ」
「本当にわかっているんですか?」
「まっさか! 勘っすよ、勘!」
「本当に三十回くらい死んでほしい」
心底嫌そうにスクナ。だが、ふと思いついたかのように顔を明るくさせる。
「せっかくだから、技能で倒してみない?」
「技能で……っすか?」
「おもしろいわぁ」
「いい案かと」
「じゃあまず。あいつは火に弱いと仮定して、ぼくマッチ持ってるから火種はあるとして、他」
「わたくし、化学持っていてよぉ」
「じゃあシュブ、なにかいい案ある?」
「化学……成功でしてよぉ。ナイア、椿油を持っているわね。古典的だけれど火炎瓶なんていかがかしらぁ」
「いいと思う」
「うちの使うんっすか? 瓶ごと? まあいいっすけど」
「いいと思います」
「じゃあぼくの投擲で……」
と言いかけて、スクナはふと思う。
投擲は(45)しか取っていない。失敗してもそれはそれでいいけれど、どうせなら成功の方が良い。そしてここは洞窟だ。でこぼこしているが壁がある。ということは。
よじ登れるのではないか? クライミングみたいな感じで。
そっちのほうが成功率が上がるならそちらの方が良い。そしてここに、登攀を(99)も取った馬鹿、もとい今しか輝けないであろうやつがいる。
「我らが父? どうなさいました?」
「いや、ナイアに登攀で壁をよじ登ってもらうんだ。ぼくたちが近づいて気を引いている間に、ナイアには上から椿油ごと火炎瓶を落としてもらう。落とすだけなら投擲判定はいらないだろうし。待って、一応アイデア振ってみる……いらないって」
「最高だと思います」
「わかったわぁ」
「え……うちの負担デカくないっすか? いやいいんすけど」
「ぼくたちも気を引くために攻撃仕掛けるから」
「いやいや、うちが落ちたらどうするんっすか?」
「え、そのための登攀(99)だろ、あと壁登るときは変装で壁に変装してから行くように」
「で、でもー」
「頑張れ、応援してる」
「いやー! やるしかないっすね!!」
スクナからの激励に、あっという間に準備運動に入るナイア。扱いやすくて結構である。それから、と口元に人差し指の第二関節を当てて考え込むと、スクナは言った。
雷撃をうった反動で動けないのか、ぎゃおぎゃお喚いているブラックブックドラゴン。
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