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父の関心を失った
半日くをりてぃー。
なんかあふれてきたから、書いただけ。
母が生んだのは、女児である私のみ。
母と父の血を継ぐのは、私のみ。
家にいる子は、私のみ。
数日前までは。
父が、自身の親族であり、遠縁にあたるという、
1組の母子を我が家に引き取るまでは。
薄茶色のふわり巻かれた長い髪。
新緑のようなきらめく緑の瞳。
肉欲的なグラマラスな姿態。
にこやかな、優し気な、人のよさそうな、
擬態のうまい、義理の母になった人。
小麦の穂のような、明るい色の短く整えられた髪。
少し青みを帯びた、緑の鋭い瞳。
肉付きがよく、ほどほどに鍛えられた体。
にこやかに、毒が隠しきれていない笑顔を浮かべた、
義理の兄になった人。
薄茶色のふわりと揺れる癖のある髪。
少し青みが帯びた、緑のぱっちりとした瞳。
肉付きはよく、健康そうな体。
うれしそうな笑顔に、こちらを見下した態度を隠さない、
義理の妹になった子。
たった数日で、客人から義理の家族になった。
義理の兄妹は父と同じ色の瞳で、
父の関心は、すでに私にはない。