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あなたにおくる魔法の教科書  作者: 珍獣モフ犬
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(56) ツェルカとファミラ

 ファミラの先輩であるツェルカ=ラゼンは、治癒術師見習いであるクレーネによって怪我の治療を受けた。

 クレーネがあの時放った言葉が、ルオの頭に残っている。

 どういうことかを問おうにしても、クレーネは現在進行形で治療をしているので、問うことはできず、ただ応接間で待つだけだ。


「・・・ファミラ君。」

 ギヌアが沈黙を破った。

「はい、何でしょうか?」

「彼女、ツェルカって言うんだっけ? 君の先輩なんだよね?」

「はいそうです! 夜弓のツェルカは私の先輩です。」

 ファミラは笑顔で答えた。


(夜弓・・・、って迷宮攻略者の二つ名で聞いたことがあるけど。)

 ツェルカの二つ名にルオは聞き覚えがあった。


「君の先輩はどうしてあんな怪我をしてたの?」

「それは、分かりません。先輩とはフェイゼ森林で別れたのですから。」

「フェイゼ森林って、俺たちがカノムと会った所?」

 ルオは会話に入り込んだ。


「そだよ。あの時私達が転移した場所はフォルノ公国領のフェイゼ森林。公国は教会騎士とあんまり仲良く無いから、多分追ってこないだろうと思ったんだけど、追ってきたね♪」


(ファミラといい、獣の隊といい、公国領に普通に入って何とも思わなかったのかよ。)

 ルオは獣の隊の行動力に少し引いた。

 公国と教会の仲の悪さは誰でも知っているのだから。


「えっと、話を戻すと、ファミラ君はツェルカ君とはそこで別れて、それっきりだったてことで合ってる?」

「合ってます。」

「じゃあ、彼女が怪我を負ったのはその後、か。誰にやられたんだろ? あの傷は刀傷、それも大剣。」


「「・・・。」」


 ファミラとルオは顔を見合わせた。


「あっ、該当する人いるの?」

「「います。」」

 2人は首を縦に振った。


「獣の隊特級騎士レイグ。、彼の斬撃ですね。」

 カノムが代わりに応えた。壁にもたれかかっていたカイの尖った耳がぴくりと動いた。

「レイグねぇ。特級騎士なら僕の耳にも届くけど、聞いたことがないや。誰それ?」

「一年前に入団した人だからあまり知られてないかも。

 私からの印象だと、ニコニコしてるけど不気味で怖い人かな?」

(おっしゃる通りです。)

 レイグの人物像に被害者のルオはその通りだと心の中で思った。


「一年前に入団で特級騎士か、珍しすぎるケースだな。ちょっとそいつ調べてみようか。なーんか嫌な予感するし。」

 レイグは右眼を手で優しく触れた。

「特級騎士、レイグ。やはりあやつは・・・。」

「ラジエル?」


 ガチャ

クレーネの寝室の扉が開き、部屋の中からクレーネが出てきた。

「! クレーネさん! 先輩は!?」

 ファミラが急いでクレーネのもとに駆け寄る。

「ま、なんとかなったわよ。傷を大方塞いだし、そろそろ起きると思う。」

「よかったぁああ。」

 ファミラが胸を撫で下ろした。

「あの、クレーネさん。」

 ルオもクレーネの元に駆け寄っていく。

「どうかしましたか? ルオさん? ツェルカさんを病院に連れて行った理由は今はまだ言えないんだけど・・・。」

「俺が聞きたいのはそっちじゃなくて・・・。」

「?」

 クレーネは首を傾げた。


「傷跡に正体不明の魔力は残っていましたか?」






 

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