(49) 観光とお茶会
「ぱ〜ちぱちぱちぱち〜。」
ファミラがそう言いながら拍手をしていた。
「最初って伸ばすんだっけ? てか、ぱちぱちって言いながら拍手するんだ。」
「悪い?」
「うぇっ!?あ、いや全然! ちょっと珍しい拍手の仕方だったから。」
ルオは慌てて弁明した。
「え!? 普通はぱちぱちって言いながら拍手しないの!?」
ファミラは自分の常識がルオと違い驚いて、ルオの方に身を乗り出した。その時ファミラの胸がぽよんと少し揺れた。
「んな!?」
ルオはそれを直に見てしまい、顔を赤くしてしまった。
(いうて露出度が少ない軽装なのに、なんで胸の部分だけ布面積少ないんだよ!)
「ルオ?」
そんなルオの思春期男子の反応を見たカノムが、キョトンとした顔で言った。
「どわぁあああ! そういうことじゃないぃーー!」
ルオは今度はカノムに真っ赤な顔で弁明し、それによってバランスが崩れ、椅子から落ち、顔面が床と衝突した。
「そういうことって、どういうことですか?」
カノムは純粋な顔で首を傾げた。
「さぁ?私にも分かりません。」
ファミラも同じく首を傾げた。
「し、知らなくて良いです。」
顔面と床が衝突して状態のままルオはそう言った。
「え〜っと、そちらの御三方はいかがでしたか?エルフはあまり歴史とか、古代の文化をそんなに気にしない種族と聞いてましたが、、。楽しめましたか?」
カノムは恐る恐る町長達に聞いた。
「素晴らしかったよ! 確かに僕らエルフは歴史とかはあまり興味がなかったり、嫌っている人もいるけど、この物語はとっても良かったよ!
ちょっと前にになんか地底に行く穴が塞いでしまったけど、まさか<奈落の竜>が原因だったとは!」
町長は子供のようにはしゃぎ、大絶賛した。
「ちょっと前?」
カノムは感想よりも、町長のある言葉に気になってしまった。
「ちょっと前ってことは、、まさか<建国紀>から生きていたのですか!?」
「そだよ〜。ま、僕は<神代>生まれだけどね。」
「「「なんじゃとぉおおおおおおおおおおおおおお!?」」」
町長の爆弾発言にカノム、ルオ、クレーネは驚いた。
「お父さん! そんなに長生きしてたの!?」
「<神代>って1万年前ですよ!? つまり町長は1万歳なのですか!?」
「<神代>生まれなのでしたら、ビセア建国神話をご存知なのですよね!!!」
3人は矢継ぎ早に町長に質問した。
「え〜と、とりあえずみんな落ち着こうか。確かに僕は1万年ぐらい生きてるけど、ビセア建国神話は知らないんだ。ビセアは<建国紀>に誕生したのは聞いたけど、どういうふうに誕生したのは全く知らないんだ。」
「成程。流石、ビセア建国神話。謎が多く不明な歴史No. 1をとった歴史は伊達じゃない。」
カノムは嬉しそうにぶつぶつと言った。
「ねぇ、ちょっと提案なんだけど。私とカイがファミラさんとカノム君にウィルベリーを案内したいんだけど、どうかな?
私に出来ることってこれぐらいだし。」
「え〜っと、ルオは?」
ファミラはルオの方を見てそう言った。
「ルオ君は、僕とお茶会だよ♪」
町長がルオの肩に手を回してそう言った。
「え?」
急なことにポカンとなった。
「<クローギヌ>のことについて知りたいんでしょ?それと、君の体の異変について。」
町長はルオの耳にコソコソと言った。
「!? ・・・分かりました。」
「ルオ?」
ファミラは心配した目でルオを見た。
「大丈夫だよ。ちょっと聞きたいことが町長にあるから。それよりも、早く行ったほうがいいよ。そろそろ絶景が見られる時間だし。」
「うわっ!?本当だ! ルオさんありがと! ファミラさん、カノム君、カイ! さっさと行くよ!」
クレーネが3人の手を引っ張り(かなりの握力と腕力)急いで<世界樹>の方に走って行った。
「元気ですね〜。」
「そだね〜。ほんと、昨日まで呪いにかかった人とは思えないほどだよ。」
部屋に残また2人はほのぼのと言った。
「さてと、ルオ君。いや、キマイラ君。まずは今君の身体で起こっていることを話そうか。」
町長はさっきの頭に花が咲いたような顔ではなく、統治者のような強い目でルオを真っ直ぐに見た。
「!? ・・・流石です。」
ルオは町長の言葉に驚き、息をは〜っと吐き、何か諦めたような顔で言った。
「一応俺も俺なりに調べてきましたよ。
単刀直入にいいますが、<天使>ってなんですか?」
ーーー
「・・・。この魔力は、ギヌア?」
白い羽を生やした子供はそう言った。




