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あなたにおくる魔法の教科書  作者: 珍獣モフ犬
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(47) 再訪と説教

 呪いから解かれたクレーネは昨日とは大違いで元気はつらつとしていた。

 父親である町長も昨日よりも元気があった。


「貴方たち3人のことは父から聞いております。ルオさん、ファミラさん、カノム君、本当にありがとうございます!」

「いえいえ!呪いが解けて良かったですよ!たとえ呪いが解けたとしても数日間は後遺症が残って体調が優れなかったりしますが、まさか1日で回復するとは、、!」

 ルオは町長とクレーネの親子の絆がかなり強いのだと思った。


「呪いってかなりヤバいものなの?」

 ファミラがルオに聞いた。

「一般的には呪いは簡単に治りはしないし、治っても後遺症が酷いことがよくある。だから、凄いんだ。」

「つまり、クレーネの有り余る元気さが呪いに勝ったっということか!流石僕の自慢の娘!」

 町長はクレーネに抱きつこうとしたが、クレーネは見事なかわし技を披露し、ダイナミックに床と顔面が追突し、衝撃で部屋が少し揺れた。


「うちの父がこんなんですみません。あと、カイも。」

 クレーネはしれっとカイも付け足した。

「どうして俺を睨む?何もしていないだろ?」

 カイはどうして自分が睨まれるのか分からかった。


「昨晩、<リーフレスト>に不法侵入したんでしょ?」

「・・・っひ!」

 クレーネは<蛇神>も泣くほどの恐ろしい顔で睨みつけた。それによってカイは、聞いたこともない声を出した。


「カイが流行りに疎かったり、お化けが怖いのは知ってるから何も言わないけど、恩人方に迷惑かけるような入り方はやめなさい!せめてノックぐらいしなさい!!!わかったぁ!!?」

「・・わ、分かった。」

 カイはまるで竜に出会った小動物のように怯えて、しゅんとなった。


(((怖、、、)))

 ルオ達3人はクレーネを怒らせてはいけないと学習した。


「ごめんなさいね。カイは私の婚約者なんだけど、ちょっと彼の育った経緯に難ありで、箱入り息子状態なのよ。」

「箱入り息子状態?」

 ルオが聞き返した。

「彼の両親は世界的に有名な冒険家でね、今も何処かを冒険してるみたいなの。確か、<ベルグレスト>を探してるとか。」

「<ベルグレスト>ぉ〜!?あの幻の地底国の!?」

 カノムが大きく反応した。

「うん、そう。御伽話<奈落の竜>に出てくる国のね。私はあまり信じてないけど、あの人達は無いという証拠が出てくるまで探す人だから。」


(<ベルグレスト>をさがす冒険者、、。・・・!

もしかして魔法使い<ミラとリュド>、か!?)

 ルオは自身の記憶の中に一組該当する知り合いがいた。


「どした?ルオ?」

 ファミラがルオの顔を覗き込んできた。ルオは驚き、「うわっ!?」と声を上げた。

「いや、<奈落の竜>ってどんな話なのかなって?」

「あ〜、確かに。私もどんな話か知りたい。」


「2人とも知らないのですか!?」

 2人が知らないことに対し、カノムは驚いた。

「俺、あんまり御伽話とか読まないし、子供の頃は家族の仕事で一緒に<フロフィノ>付近を旅してたから、読む機会が無かったんだ。」

「私は、実家が貧しくて本を買う事ができなかったからかな?」


「そうだったんですか。知らないことに驚いてすみませんでした。」

 カノムは謝罪した。

「いいんですよ隊長!教会騎士になった時に本を読む機会は沢山あったはずなのに読まなかったんですから!」

「そう、ですか。」

「あっ!だったら私達にその<奈落の竜>についてどんな話か紹介してくれません?ざっとでいいですから?それでチャラにしましょう。」

「俺もファミラの案に賛成だ。」


「2人が言うのなら、分かりました。世界の歴史を守り、語り継ぐ知恵の騎士<地の隊>として、物語<奈落の竜>について語りましょう。」


「カノム君、私達聴いてもよろしいかしら?」

 クレーネがそう質問した。彼女の後ろには叱られてしゅんとしたカイと床に顔面をぶつけて顔が赤くなった町長が立っていた。


「もちろんです。語り手としては、聴衆が多いほど語り甲斐がありますから!」


 こうして、語り部カノムの<奈落の竜>の語りが始まった。

そして、後にこの物語<奈落の竜>が()()()()()()()()()()()()()に関係する事になるのはまだ先の先の話になる。

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