(46) 再訪と初対面
「昨日ぶりだね!3人とも!昨日はほんっとうにありがとう!」
あの<迷宮>のような市街地をなんとか攻略し(途中何度か迷子になった)、町長の家に再び訪れた。 ルオが建物の扉を開けた瞬間、町長が飛び出してきたが、3人は同時に避け、何事もなかったかのように建物の中に入った。
「おはよう、カイ。昨晩はよく眠れたか?」
ルオは植物に水を与えている町長の護衛のカイに挨拶をした。
「それはお互い様だろ?
俺はなんとか日が変わる前に眠れたが、病み上がりのクレーネに大笑いされた。」
(カイってお化けが苦手なのかな?)
ルオはお化けを怖がるカイを想像した。
「どうした?俺の顔に何かついてるか?」
「いーえ!なにも!」
カイはルオの考えた事をまるで分かっているかのように言った。
「ルオはカイがお化けが怖いのかな?って思ったみたいよ♪」
ファミラがルオにとって超余計な事を言った。
「ちょ〜っ!ファミラさーん!?」
「お前、俺のことを馬鹿にしているのか?」
「ちっ、違うから!俺だってマジのお化けにはビビるから!馬鹿にしてないから!」
ルオは慌てて弁解した。
「・・・ファミラさん。」
「なんでしょうか?カノム隊長。」
「少し、人の苦手な部分を言うのをやめて貰えませんか?」
「なんか顔が怖いです、隊長!」
「わ、か、り、ま、し、た、か?」
カノムはこれまで診たことがない明るい笑顔(しかし何かオーラが怖い)で言った。
「以後!気をつけます!!!!」
ファミラは背筋をビシィっと伸ばして誓った。
「2人とも仲いいなぁ・・・。」
ルオは孫の成長を見守る老人のような穏やかな笑みを浮かべて2人のやり取りを見ていた。
「お前は保護者か?」
カイはそんなルオにツッコミを入れた。
「あのぅ〜、そろそろ僕の存在に気づいてもらえないでしょうか?
一応、スーパーキャリア持ちの村長だけど〜!
お〜〜い!聞いてる〜?」
地面に不時着し、地面に顔面が衝突したままの町長は悲しい声で言った。
「う〜ん、仕方がない。ここは元騎士団長ギヌアの力を見せるとするか、ぐひゃぁあ!!」
町長が顔を上げ起きあがろうとした時、誰かの足が彼の頭を踏んでしまった。
「ちょっとちょっと!ルオさん達が来るなら早く言ってよ!お父さん!」
踏んだ本人は赤い長い髪をしたエルフの少女ークレーネだった。
クレーネは部屋の周りを見渡し首を傾げた。
「あれ?お父さんは? 確か大急ぎでこっちの部屋に走っていったはずだけど・・・。」
「下を見てみろ、クレーネ。」
カイはそう言った。
「ん? あっ!お父さん!?」
彼女は父親の存在に気づき、慌てて足をどかした。
「ごめん!お父さん!クレーネ全然気づかなかった!」
彼女は父親を起こした。
「いやいや、なんのこれしき。危うく僕の本来の力を出すところだったよ。」
立ち上がった町長はへらへら笑いながら頭をかいた。
「さて、と。改めて君たちに僕の娘を紹介するよ。」
「ギヌアの娘のクレーネです。昨日は呪いを解いていただきありがとうございました。」
とクレーネは丁寧に礼をした。




