幕間 神を愛した天使
目を開けると1人の女の子が立っていた。
それが僕が生まれた時に見た最初の景色だった。
女の子はレーベヘェスと名乗った。
僕はレーベって呼ぶことにした。
僕は天使と言う生き物で、そして、1番最後に生まれた天使。
僕にはたくさんの兄や姉が居た。
兄弟の中で1番年上なのがルシファーで、よくレーベと一緒にいた。
生まれてすぐにレーベが僕に一冊の本を渡した。 その本は僕にしか使うことができず、そして僕の核でもあるとても大切な物。
僕達天使にはそれぞれ固有の力を持っていて、僕の本がそれに当てはまる。
僕達が暮らす世界はレーベが魔法で作った世界らしい。
魔法ってなんなんだろう?僕はレーベに聞いてみた。
レーベは魔法は八百万の神様の祝福って言った。
そうしたら、魔術は一体なんなんだろうと思った。僕の本にはこの世の全ての魔術が書かれている。魔術は神様達の祝福じゃ無いのかな?
レーベは魔術は魔法をみんなが使えるように改良した技術なんだよって言った。
才能があってもなくても大差なく、努力で使える技術。
僕は罪悪感が生まれた。努力して得られる物を僕が何にも努力せずに持っててもいいのかなぁ。
僕が悩んでいたのを知ったルシファーが、他のことを努力すれば良いって言った。
他のこと、かぁ。何があるかな?
ーーーー
数年後、僕たちの生活に異変が起きた。
レーベから笑顔が消えた。
どうしてなのか、僕にはわからない。
その後、ルシファーが何処かに行った。
ルシファーは天使じゃなくなったらしい。
他のお兄さんやお姉さん達もレーベと同じように笑顔が消えた。言葉も話せなくなっていた。
僕だけ何も変わらなかった。
その理由はずっと後にわかった。
僕はレーベにもう一度笑って欲しい。
ルシファーが戻ってきて欲しい。
兄姉たちが元に戻って欲しい。
僕は自分の命を捨ててでも、あらゆる物を犠牲にしてでも、
元に戻したい。元の幸せな日常に戻りたい。
だから、
君を利用させてもらう。




