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あなたにおくる魔法の教科書  作者: 珍獣モフ犬
42/60

(40) <重ねがけ>と解除

「どっちかって言われても、、、。」

 ファミラはどちらを先にするべきか迷った。いや、それよりも何故『<重ねがけ>か解除』の二択なのかが疑問に思った。

「何で二択なの?」

「ファミラはより早く星騎士になりたいはずだよね?」

「うん、そうだけど?」

「だったら、先に魔術の解除方法を知った後に<重ねがけ>を練習しても良いんじゃ無いかなって思うんだ。

 星騎士になる為には何等星の資格が必要だっけ?」


「一等星ですね。」

 カノムが答える。

「一等星かぁ〜。てことは四大魔術のうち、どれかの型の最終着点に辿り着いたらその位に値するから、<解除>の方法を詳しく教えた方が良いかな?」

「どう言うこと?」

 ファミラは首を傾げる。


「たとえ一等星魔術師だろうが、魔術を()()されたら、お終い。

 だからもし一等星魔術師の資格を持っていなくても、位に相当する<解除>が出来たら、一等星魔術師と同格扱いになる。これってつまり、星騎士の条件に当てはまるんじゃないかな?もちろん、一等星になる為の訓練は必要だけど。」

 ルオは一等星魔術師の範囲が曖昧であり、星騎士は一等星と同一の実力では無いと思っていた。


「うーん、どうだろう。私はとりあえず一等星魔術師になれば良いけど。あの時、アステヴェさんは資格が必要だって言ってたけど。」

「んー、じゃあ通常通りの<重ねがけ>をやりますか。」

 どうやら星騎士になる為の資格は簡単には取れそうにもないようだ。

 

「なんかごめんね。」

「いや、大丈夫。俺はレーベヘェス式の<解除>が好きだから。そっちの方が教えやすいんだよな。」

「へぇー、得意なんだ。ちょっと意外かも。」

「まぁな。俺は<解除>が好きなおかげで一等星になれたと言っても過言ではないんだ。

 <解除>はレーベヘェス式由来で、レーベヘェス式()()()()に繋がる重要な技術だからね。」

 ルオは宙に浮く『水』の文字を消し、完全に魔術を解除した。


「確か、四大魔術のどれか一つの型の最終着点に着けば良いのよね? てことは、レーベヘェス式の最終着点に繋がる<解除>をやったほうがいいかもしれない。」

 ファミラはルオが言った一等星の資格の条件を思い出した。

「確かに。だったら尚更<解除>を上達させるべし、か。」


「じゃあ、<解除>の方法をお願い!」

「わかった。ここから先は根気と体力の始まりだ。」

「どゆこと?」

「これからの授業は、ファミラは俺の出す魔術を全て<解除>してもらうことになる。レーベヘェス式の<解除>は高度な魔術ほど大変だからね。」


「うへぇー、でも星騎士にならなきゃいけないから、頑張る!」

 ファミラは拳を握り、自身を鼓舞した。


「横から失礼しますが、どうしてファミラさんは星騎士になりたいのですか?」

 カノムがファミラに質問した。


「あ、えっと、それはね・・・。お金が欲しいの!」

「お金?」

「そう!星ノ隊の給料はたぁっかいの!」

「獣ノ隊は地ノ隊の給料も困らない程の量ですが?」

 カノムが突っ込む。

「そ、それ以上必要なの!」

 ファミラは何やら焦りながら答えた。

 

「星騎士になりたい目的はどうであれ、今は魔術の勉強をしようよ。」

 ファミラの行動が読めないことは初対面?の時から分かっていたし、なんかやばい目的でなければ目的を知らなくても協力したい。


「そうですね。ファミラさんが星騎士になりたい理由は置いておきます。失礼な事を聞いてしまいすみませんでした。」

「こちらこそすみません、カノム隊長。星騎士になりたい理由を話すには少し複雑で、、。」


(よくよく考えれば、ファミラって謎が多いなぁ〜。ま、いつか分かるのかな?)


「魔術の勉強よりも、今私達獣ノ隊に追われてますけどね。」

「「あははは・・・。」」

 笑えない事実だった。


          

             ーーー


「・・・・。」

 ルオ達3人を窓の外から誰かが見ていた。





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