(38) 3回目の授業と魔術の<重ねがけ>
「この三つの部屋があなた方の泊まる場所になります。」
石碑を見た後支配人は3人をホテルで一番値段が高い部屋に連れていった。
「「「・・・町長、ありがとうございます・・・。」」」
3人はこの場所には居ない町長に礼をした。
「この部屋は、帝国やレクテの技術を取り入れた最新鋭の設備があります。」
「まさか!? <電話>や<冷蔵庫>とかですか!?」
ルオが目に星を浮かべて支配人に聞いた。
「勿論あります。よくご存知ですね。」
支配人はうなづき、部屋にある設備を紹介した。
「ルオ様のおっしゃる通り、この部屋には魔導具が沢山あります。使い方はこちらの説明書に書かれてありますので。ご自由にお使いください。」
「はい!そうさせてもらいます!」
ーーー
「では、お待ちかねの、3回目の授業を始めましょうか。」
「「パチパチパチ!」」
ファミラとカノムは拍手をした。
部屋に荷物を置いた後、3人はルオの部屋に集まることにした。授業の始まりだ。
授業をする時、ルオはぐるぐる眼鏡を掛けるのだが、今回は付けていない。
「ルオ、あの眼鏡はかけないの?」
ファミラが眼鏡について聞く。
「うん。何だか、ぐるぐる眼鏡して人と楽に話してる自分がちょっと嫌になってね。それに、カノムとバカやってた時代を思い出したのもある。」
「あの頃は毎日が冒険でした。」
カノムは目を瞑り、昔のことを思い出していた。
「その後カノムの母さんに怒られてたな。」
ルオは苦笑した。
「俺とカノムの思い出話は置いといて、早速<魔術言語>のテストをしますか。」
「絶対満点取るわよ!」
ファミラは拳を握り、準備万端だ。
ーーー
「うん、合格だよ、ファミラ。」
ルオはファミラの解答用紙を見てそう言った。
「やったーー!」
ファミラは両手でガッツポーズをし、喜んだ。
(裏面の、<魔術言語>、音楽記号じゃなかったからなのか、ミスが多いけど、、。)
「テストが無事終わったから、早速魔術の<重ねがけ>の説明を始めるか。」
「お願いね。」
「町長の娘さんがかけられた呪い、あれは<レーベヘェス式魔術>の<重ねがけ>だ。
先刻言った通り呪いは素人が解けない悪質な魔術であると定義されている。つまり、解ければ呪いなんかじゃない。
レーベヘェス式が一番簡単でフロフィノ式が一番難しい。
さて、話を戻して、<重ねがけ>についてだ。
<重ねがけ>は字の通り、魔術を紙を上に重ねるように、複数の魔術を重ねることだ。
もちろん、重ねがけが出来るのは<レーベヘェス式>だけじゃ無く、他の魔術式もある。レーベヘェス式の次に簡単なのは<ビセア式>だ。
カノム、ビセア式の重ねがけについて説明してくれる?カノムの方が詳しいし。」
「分かりました。」
そう言った後、カノムは懐から絵筆を取り出した。
「今から、ビセア式魔術の重ねがけをお見せします。」




