表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あなたにおくる魔法の教科書  作者: 珍獣モフ犬
33/60

(31)<呪い>と魔術

 ルオ達は町長の娘、クレーネがいる寝室に行った。

 クレーネは寝台ですやすやと寝ている。しかしその表情は穏やかでは無い。長い長い()()を見ているようだ。


「1週間前から、クレーネは起きなくなった。まさに眠り姫だ。時々苦しそうな声もしている。」

 町長は淡々と娘の症状を説明した。


「・・・ "眠る"、"起きない"、そして"悪夢"。うん、典型的な呪いだ。使われている()()がたったの3つだ。成功すれば何の後遺症もなく治る。」

「本当か!? さすがだ!」

 ルオの言葉聞いて、町長は喜んだ。


「ルオ、<呪い>って何? 魔術と関係してるの?」

 ファミラが質問する。


「あ、そうか。まだ教えてなかったか。後日これについての授業をするから簡単に説明するよ。

 <呪い>は素人にとって、()()()()()()()()だ。<呪い>は大体魔術の複雑な重ねがけをしてるんだ。それは糸が絡まったかのように、解くのが難しい。つまり、解けない悪質魔術=<呪い>って思えばいいよ。」


「ふむふむ、分かったわ。ありがとう。重ねている魔術が3つだから、少し簡単なのね!」

「それももちろんあるけど、使われた魔術が<レーベヘェス式>であることも簡単な理由だ。<レーベヘェス式>以外の魔術の型は、理解するのがとても難しい。だからもし、<レーベヘェス式>以外だったら、苦戦する。」

「魔術って色々な型があるんだ。」


「本当に町長の<眼>は凄いです。俺が何の流派であることも見抜くだなんて。」

 ルオは感歎した。

「ありがとう。じゃあルオ君、早速出来るかな?」

「はい!解くための魔術式が立てたので、始めましょう!」


ーーー


「<呪い>の解き方の基本は、重ねがけされた魔術の中で1番上にある魔術を一つずつ解いていきます。イメージで言うと、大量に重ねられた座布団を上から一つずつ取っていく感覚です。

 今回の<呪い>の正式名称は<花の悪夢>です。これは被害者に最初は良い夢を見させて、後から悪夢を見させて起こさないようにしています。」


「最悪ね。」

 ファミラはそう言うと同時に、クレーネの顔を見た。

「まず、魔力でクレーネさんにかかった魔術式を 浮かび上がらせます。その後に、上から<呪い>を消していきます。

「よし!ルオ君始めよう!」


「待ってください!」

 ルオは町長を止めた。

「<花の呪い>は確かに簡単に解けますが、プロの魔術師でも失敗するとはどの、ある危険な物体です。下手したら、こちら側が<呪い>にかかってしまうことがあるので。

 慎重にいきましょう。」


「あぁ、分かった。先走ってすまない。」

 町長は謝罪した。

「全然大丈夫です。お願いがあるんですが、町長は娘さんの手を握ってくれませんか?」

「勿論そうさせてもらうが、何か理由があるのか。」


「オホンッ! <呪い>に完全に打ち勝つためには、相手を不幸にさせる<呪い>と対となる、相手を幸せにさせるもの、つまり()()や、()()()を<呪い>と戦わせることです。

 願掛けのようですが、娘さんをこの世で一番助けたいのは町長なのですから、町長の娘さんに対する思いを<呪い>にぶち当ててください。」


「・・・・、分かった。やってみる。」

 町長は娘の手を恐る恐るだけど、強く握った。一瞬だが、娘の顔から苦しみが取れたのが見えた。


(どうか、<呪い>が解けますように。)

 ルオは優しい親子の幸せを願った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ