序章 ある魔法使いの授業
さぁ、授業が始まりますよ!席に着いてくださいね!
え!?どうして学園長である私が魔術の授業を担当すると?しかも新入生に?
これは学校の決まりで魔術学の1番最初の授業は学園長がすることになっているのです。
ほら、あなた達の魔法学の先生が後ろで見守っていますよ。ついでに、彼女は私の教え子でもあります。
さて、気を取り直して早速授業を始めましょうか。
私授業は毎回同じで本の読み聞かせです!
ちょっと皆さん引かないでくださいよ! 一応真剣ですから! 私の教え子も笑っているではありませんか。
毎回毎回どうして皆さん笑うのか。
理由ぐらいわかっていますよ。ハイレベルの魔術を習いに来た自分たちがどうして子供のように、本の読み聞かせをしてもらわなくてはいけないのか、でしょう?
どうして私がこの本の読み聞かせをするのかは理由があります。それは私がこの本の著者だからです!
また引いていますね。そしてさっきよりも。
これ、自分の中では傑作だと思うのですよ。文法は置いといて。
これは作り話では決してないのです。
遥か昔に、起きた出来事を私がこの書に書き表したのものです。
私はただ、知って欲しいのですよ。
今も昔も、魔法を知りたい、学びたい、と思う人たちがいることを。
あっ、これを読んでいる方もいますね。すみません、忘れていました。私はウィンデヘェル=レングミルと申します。
では、改め直して始めましょう。
題名は、『あなたにおくる魔法の教科書』