天使と出会うきっかけ
なっちの携帯は止められていたので私の渡した12万円で支払いを済ませ、携帯を使えるようにしてかけてきていた。
支払うために渡したので別に構わないがやはり思うところがあった・・すぐ使うじゃん。
「支払う事が出来ましたありがとうございます、必ず返します」
「わかった」
「携帯を見るのはひどいよ」
「どっちがひどいんだよ」
「離れたくない、あなたも好きなの」
「無理だよもう」
「お願いだから、グスングスン」
「彼氏がいるならそっちにしろよ」
「殴られたりするの、別れるかも」
「信じられるかよ、俺の名前が携帯のどこを探してもひとつもなかったんだぞ」
「あいつは携帯見てくるから消してたの、ごめんね」
「・・わかったよ、会いに行けば良いか?」
「うん、会いたい」
男は本当にバカである。
女の子が涙を流すと可哀そうだと思ってしまう。
いや、私が本物のバカである。
そこからまた、なっちとのグダグダな関係が始まった。以前のような関係ではなく、なっちの心を支える都合の良い人間となっていった。
私はそのような関係を望んでいなかったので日々、悩み続けた。
しばらく時が経ちヒューストンの内定も決まり、3人で集まることが少なくなってきた頃、同じ職場の同期の新井君が「最近、元気ないじゃん?」と心配で話しかけてくれた。
グダグダしたなっちとの関係で悩んでいたのが知らぬ間に顔に出ていたようだ。
「ソープでも行っちゃう?」
私は行った事がなかったので最初は提案を断ったが、新井君がお金を払うからと連れて行ってくれた。
そして私は運命の天使と出会った。