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モブカワイイ

 初めて投稿させていただきます。ふと思い浮かんだタイトルのもと考えたギャグ強めのラブコメだと認識しております。ちょっと変な小説なんでご了承ください。つたない文章なので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

 俺の名前は、田中 孝。いきなりだが俺の話を聞いてくれ、17年前にこの世に生を受けてから俺は誰もがとは言わないが他人が羨むような人生を送ってきた。その証拠に、今俺は自分が通う高校の生徒会長と剣道部の部長を務め、後輩から慕われ、先生からの信頼も厚い。さらに言っておくと、俺は彼女持ちであるのにも関わらず、バレンタインデーには大きな紙袋いっぱいにチョコをもらうほどだ。俺は常日頃から彼女の自慢を友人やクラスメイトらに語るのだが、つまらんことにみんなしてきょとんとした顔をするのだ。だから今回君たちに俺の自慢話を・・・というより手っ取り早く一日俺に付き合っていただきたい。


 俺の一日は最愛の人の声で始まる。

 「たっくん!起きて!遅刻しちゃうよ」

 眠気眼をこすりながらその最愛なる恋人にして家が隣の幼馴染であるよしこの愛らしい顔を視界に入れる。

 「よしこ、今日もきれいだね」

 おまわず出たその言葉によしこはその豊満な肉体をくねらせ、

 「もー、やめてよ。朝から恥ずかしい!今日は私、日直だから先行くね。」

 といい、そのまま俺の部屋から出てドシドシと玄関のある階下に向かっていった。

 俺は最愛なる恋人が度々振り返ってはこちらに手を振りながら登校する様子を愛で、姿が見えなくなると急いで支度を始めた。早めにでるよしこに起こしてもらったものの、時刻は既に7時40分、家から学校まで歩いて30分はかかる。生徒会長として8時半までに着席して生徒に規範にならなくてはならない、手早くトイレ、着替え、朝食、歯磨き、身だしなみチェックを済ませ、足早に学校へ向かった。

 

 「あら孝!あなたが遅刻なんて珍しいことあるものね」

 「いやぁー。お恥ずかしい。ちょっとしたアクシデントに見舞われちゃってね」

 「あなたのランクはとても高いのだから、あんな醜女じゃなくて、位の高い人を彼女にすべきですわ。モテるのですし、選びたい放題でしょう。どしてもというなら私でも・・・」

 クラスメイトの友人Aのわけのわからない戯言はスルーして、ちょっとしたアクシデントを回想する。


 さかのぼること十数分前、当行の道中少し急いでたことから住宅街の細い十字路をよく確認せずに、飛び出してしまった。飛び出したと同時に横から強い衝撃が俺の体を襲った。気が付けば、辺りは真っ暗で息がしにくい、どうやら俺は何かの下敷きになっているらしい。酸素を求め、何とかして自分にのしかかっているものをどかそうと悪戦苦闘しているとすぐ上から「きゃっ」とかわいい声がした。瞬間俺の視界を奪っていた物体が離れ、肺に新鮮な空気が流れ込む。思わず勢いよせき込んでしまう。

 「か、体をまさぐるなんて、さ、サイテー!」

 そんな言葉と共に、今で俺の上にのしかかていたであろう存在がずしずしとこの場から離れていった。

 「ご、誤解だ!まってくれ!」

 せきこむなか何とかひねり出した言葉もむなしく、うちの学校の制服を身にまとった色の明るいツインテールを揺らしながら去っていく背中を、せきこんで涙がにじむ目で見送るしか出来なかった。


 時は戻って、教室で朝のホームルーム、できれば今日中に今朝の子の誤解を何とか解いておきたいと考えていると、不意に周りが騒がしくなった。どうやら友人Bによると、今日このクラスに転校生が来るらしい。なるほど、確かに高校生になってから転校生というのは聞いたことがなかった。物珍しさもあるだろう。周りからは、男だろうか、女だろうか、美人が良いな、イケメンだったらうれしい、そんな声が聞こえてくる。しかし、俺は今朝の件で不安で頭いっぱいだったため、それどころではなかった。いざ、転校生が教室に入ってくると、さっきまでの喧騒が嘘のように静まり返った。一体全体どうしたのかと俺も転校生の方に意識を向けると、そこにはガタイのいいこてこてのギャルメイクをした色の明るいツインテールのギャルがいた。俺はその色の明るいツインテールに既視感を覚えながらも、クラスメイトたちの反応に納得がいった。うちの学校は校則が厳しくなく髪色も自由だが、派手な髪色の生徒はすくなく、こてこてのギャルメイクを施した生徒は見たこともないからであろう。そう、推定していると転校生は俺の隣の席に座るよう指示された。ずしずしとこちらに向かってくると、途中俺の顔を見た途端あーっと声を上げて、

 「今朝の体まさぐり男!」

 そう、いわれ途端今朝のアクシデントと目の前の転校生とが結びついた。

 「ご、誤解なんだ!説明させてくれ!」


 何とか説明をして、誤解を解いたものの

 「とりあえず、納得はしたけど。あーしはあんたのこといまいち信用してないからね!」

 と釘をさされてしまった。教室に帰ると親友の優斗がことの詳細について聞いてきた

 「それは、災難だったな」

 「まぁ、とりあえずのところは誤解が解けて良かったよ」

 親友の優斗は高校の入学式に出会ったんだが、そこで意気投合して今ではすかっり親友となったんだ。優斗との会話は心が癒される時間の一つだ。優斗はマスコット的なかわいさがあるんだよなぁ。

 「そういえば、聞いたぜ。お前また告られたらしいな。こんどは2組のA子ちゃんだって聞いたぜ、噂じゃ読書モデルとかしてるらしいぜ、良いのかよそんないい子ふっちまって」

 「あぁ、当たり前だろう。常々言っているが、俺はよしこ一筋だからな!」

 俺がそう言った瞬間、隣で不機嫌そうに座っていた転校生がギロッとにらみ、

 「早くも尻尾を出しやがったな!あーしの目は間違ってなかったんだ!あーしとあんたは初対面のはずなのに、あーし一筋だってぇ、とんだストーカー野郎だね!」

 「何の話だ、俺は彼女のよしこ一筋といっただけだぞ」

 「あーしはあんたの彼女になった記憶はないね!」

 そういうや否や転校生は強烈な張り手を繰り出し、教室を出ていった。

 「何だったんだ・・・」

 「孝、あの転校生の名前は今田 ヨシコって言うんだと。しっかし、俺が言えた義理じゃないが、あの顔でよく自分に気があると勘違いしたものだな」

 「な、なるほど、たまたま愛しの恋人と今田さんの名前が一緒だったというわけか・・・くっ、なんて日だ」

 「孝君かわいそう!ビンタはやりすぎよね。私将来看護師になるのが夢だから患部見せてごらん♡」

 俺は友人Cの誘いを丁重にお断りして、我が愛しのよしこと帰路につく。そこで俺は半ば口のように今日の出来事を話した。

 「大変だったねぇ。でも、たっくんえらい!そこで、感情を乱さないのがとってもえらい!」

 俺は愛しの恋人よしこに慰めてもらえるからつらいことがっても前を見て生きていける。やはり、よしこが恋人でよかった。と、よしこと出会わせてくれたすべてに感謝した。最後、家でよしこと語り合った後、熱く深い接吻を交わし、一日が終わる。


 一日付き合ってくれた諸君らに申し訳がないが、最後は都合により見せることができない。諸君らの想像の力を信じる!また、今日一日はかなりのアクシデントが続いたため、俺としてはもう一日付き合っていただければ、もうどれだけよしこで満たされた一日を過ごしている顔見世できるのだが、どうかね?



fin

 読んでくださりありがとうございます。

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