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*



 島並先輩がトイレに行ってから十五分ほどが経った。

 まったく、それどれだけ私を待たせるんだろう。

 そろそろお腹も減ってきたっていうのに!

 私はそんな事を考えながら、ベンチに座って先輩を待っていた。

 流れで一緒に買い物に来たけど、意外と悪くない。

 なんか、島並先輩とだと気を遣う必要も無いし楽だ。

 真木先輩と一緒だと緊張して、少し疲れたからだろうか、今日はなんだか気が楽だ。


「ご飯は何を奢って貰おうかなぁ~」


 私がそんな事を呟きながら、スマホで周辺の飲食店を調べていた。

 なんだかんだで先輩は付き合い良いし、もしかしたら奢ってくれるかも。

 私がそんな事を考えて居ると、先輩は誰かを連れて私の元に帰ってきた。


「お待たせ」


「もう、先輩どれだけ私……を?」


「あはは……や、やぁ……」


 私は思わず、先輩が連れてきた人を見て固まってしまった。

 先輩が連れてきたのは突然今日来れなくなってしまった、真木先輩だったからだ。


「え!? ま、真木先輩!? ど、どうして?」


「あ……いや……これはその……」


「なんか用事が終わったから、合流するらしいぞ、ついでに飯を奢ってくれるらしい」


「そうなんですか?」


「へ、平斗! 勘弁してくれよ! 僕だって今月は金欠で……」


「じゃあ、なんでお前があんなところに居たのか、説明してくれるのか?」


「うっ……はぁ……分かったよ、誘ったのは僕だしね」


「よぉーし、初白。とびきり高い店で奢って貰おうぜぇ~」


「え? あ……良いんですか?」


「おい平斗! 少しは僕のお財布事情も考えてくれよ!」


 そう言って、島並先輩は先に進み始めた。

 なんで真木先輩が来たのかは良くわから無いが、島並先輩は本当に真木先輩が絡むと役に立つ。

 先輩ナイス!

 私は心の中でガッツポーズをし、二人の後を追いかけた。



「ふー食った食った……」


「僕のお金だからって遠慮無く食べ過ぎじゃない?」


「人の奢りで食べる物程、美味い物は無いからな」


 俺と高弥、そして初白の三人は昼食を食べ、三人で街中をブラブラしていた。

 大方、高弥は何か勘違いをして、俺と初白をくっつけようとしていたのだろうな。

 それを考えると、多分だが高弥は初白に恋愛感情を持ってはいないな。

 だが、それならどうしてあいつは初白に興味を持ってるんだ?

 まさかと思うが、俺があのアホに好意を抱いてるとか勘違いしてないよな?


「初白さん、色々買い物したんだね」


「は、はい! ほ、欲しい物結構あって……」


 後ろでは高弥と初白が話しをしていた。

 この様子なら俺は完全に邪魔だろうし、このままさり気なく帰ろうかな?


「平斗、次はどこに行くんだい?」


「あぁ……そうだな……俺はそろそろ帰ろ……」


「どこに行く? 平斗?」


「うっ……」


 なんだか強い口調でそう行ってくる高弥。

 恐らく俺が帰ろうとしているのを察したのだろうな。


「はぁ……じゃあ三人でボーリングでも行くか?」


「いいね! 初白さんも来るよね?」


「はい! 是非!」


 仕方ない、元々遊ぶ予定だったし、付き合うか……。

 しっかし、さっきから思っていたが、高弥ってやっぱりモテるんだな……。

 すれ違う女性が全員振り返ってるよ。

 男は男で、初白をメッチャ見てるし。

 美男美女に挟まれるのも苦労するな。

 まぁ、でもそれは昔からか……。


「ふふふ……」


「ん? どうしたの平斗?」


「いや……昨日のお前と一緒だ、昔を思い出した……」


「あぁ……そっか……昔もこんな感じの組み合わせで遊びに行ってたしね」


「まぁな……」


 俺もまだ昔を引きずってるみたいだな……。 もう終わった話なのに……。

 

「平斗」


「……悪い、少しぼーっとしてた」


「……もう二年も経つんだね」


「そうだな……」


 何の事かは言わなくても互いに分かっていた。

 

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