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「んで、なんでお前がここに居るの?」


「それはこっちの台詞なんですけど」


 準備をして待ち合わせの駅前に行くと、そこに居たのは高弥では無かった。

 駅前に居たのは、普段着の初白だった。

 俺の姿を見るなり、冷めたような視線を俺に向けてきた。

 こいつは何も言わなくても失礼いだな……


「なんでお前がいるんだよ、俺は高弥に誘われてここに来たんだが?」


「私も真木先輩に呼ばれたんですけど……なんで先輩が居るんですか? 私の私服が見たいんですか?」


「いや、正直まったく興味無い」


「なんですかその言い草! ちゃんと可愛いって言って下さいよ!」


「あぁ、はいはい、可愛い可愛い」


「そんな思っても無い事を言われてもうれしくありません!」


「どうしろってんだよ」


 時間になっても高弥は来ず、代わりに居るのはこのアホだけだった。

 まったく、あいつは一体何をしてるんだ?

 俺はスマホを取り出し、高弥に電話する。


「おい、何やってんだよ?」


『あぁ、ごめんごめん、僕ちょっと行けなくなっちゃってさぁ~』


「おい、いきなりそれはねぇだろ!」


『ごめんごめん、初白さんも呼んじゃったから、僕抜きでどこかに行ってきなよ』


「ふざけんな、なんで俺がこのアホと」


「聞こえてますよ先輩? 社会的に死にたいんですか?」


 俺の返答が気にくわなかったのか、初白は眉間にシワを寄せながら俺にそう言ってくる。

『まぁ、そう言うことだからじゃぁ!』


「あ、おい! ……切りやがった」


「真木先輩なんて言ってました?」


「今日は来れねぇってよ」


「え! じゃあ私は何の為に勝負下着を着て着たんですか!!」


「要らない情報を勝手に押しつけるな」


「はぁ……先輩来ないのかぁ……」


「俺も先輩なんだが?」


「はぁ……イケメンな方の先輩来ないのかぁ……」


「喧嘩売ってるのか?」


 もうこいつの失礼さにも慣れてきたな。

 しかし、どうしよう。

 休日までこのアホと一緒に居る気は俺には無いぞ。

 それにこのアホだって俺と一緒に居る気なんてさらさら……。


「はぁ……じゃあ二人でどこか行きますか?」


「は? なんでそうなる」


「だって、折角お洒落しちゃったし、このまま帰るのもなんか嫌なんで」


「あのなぁ、俺とお前で一体どこに行くんだよ?」


「そうですねぇ………神社?」


「何故そうなる」


「いや、私の恋愛成就を願って」


「そこに俺と行って楽しいか?」


「まぁ、多少は?」


「多少ってなんだよ、じゃあお前行きたいとことかあるのか?」


「うーん、それなら……」





「少し強引だったかな?」


 僕は駅前の看板の影から、初白さんと平斗を見ていた。

 実は僕は昨日の夜、家に帰った後に色々考えた。

 初白さんはきっと平斗ともっと仲良くなりたいはずだ。

 二人の距離を近づける為には二人で出かけるのが一番だと考え、多少強引だったがこうして二人を外にだした。

 僕も昨日は初白さんと出かけて、初白さんの事を知る事が出来たのだ、きっとあの二人も同じように互いを知ることが出来るはずだ。

「しかし、あの二人全然動かないなぁ……何してるんだろ?」


 先程の電話から二人はまったく動こうとしない、何かを話している様子だが、ここからじゃ何を言ってるのかさっぱり分からない。


「まったく、ちゃんとエスコートしなきゃダメだろ平斗……」


 僕がそんな事を思っていると、急に後ろから話し掛けられた。

 話し掛けてきたのは、大学生くらいのお姉さんだった。


「あ、あの……」


「え? なにか?」


「あ、あの今一人ですか? 良かったら私たちとお茶でも!」


「あ、すみません少し忙しいので……」


「じゃ、じゃあ連絡先の交換だけでも!!」


「あ、いや……あの……」


 こ、困ったなこのお姉さん結構しつこい……。

 僕はお姉さんに逆ナンされてしまい、動けなくなってしまった。

 その間に平斗と初白さんの二人はどこかに行ってしまった。


「あ、あの急いでますので!!」


 僕はそう言って、その場から逃げるように立ち去った。

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