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 私は緊張ばかりしていた、電車に乗っている時も公園に到着した時も私はずっと緊張していた。

 隣に居るのが好きな人だからだというのもあるが、一番の理由は二人きりだからという事だろう。

 私は隣で写真を撮る先輩を見ながら、そんな事を考える。

 公園は先輩の言っていた通り、ファミリーやカップルが多い。

 先輩は公園につくと、私と話をしながら風景の写真を撮っていた。


「あの池にはブラックバスが居るらしくて、みんな釣りに来るんだよ」


「へぇ~そうなんですか」


「なんかごめんね、僕ばっかり写真に夢中で……つまらないでしょ?」


「そ、そんな事ありませんよ!」


 まぁ、正直若干つまらない……。

 でも先輩とこうして公園を散歩出来る機会なんて滅多にないので、嬉しい。

 先輩は写真に夢中だし、私からはどう声を掛けたら良いか分からないなぁ……。

 つまらないと思わせないように、ここは私から話を振るのが一番だろうけど……何を話したら良いのだろうか?

 よし、どうせ暇だろうし、島並先輩にメッセージを送って、話題を聞いてみよう。

 あの人、真木先輩の事だと頼りになるし!

 早速私は島並先輩にメッセージを送った。


【先輩! 何か話題をください!!】


 これで良し!

 あとは先輩からの返信を待つだけだ。

 

「そういえば、昔あの木に平斗と登ってさ、平斗が落ちちゃったことがあったんだよ」


「えぇ~結構高さありますよ?」


「それがさ、平斗は受け身を取って直ぐに立ち上がって、そのまままた木に登ったんだよ。しかも無傷だったし」


「マジですか!? 島並先輩って結構身体能力高いんですね」


「あぁ、平斗の身体能力はかなり高いよ。家も道場だし」


「へぇ……もっと鈍いかと思ってました、見た目的に」


「アハハ、それは確かにそうだね」


 また真木先輩から会話を振ってもらってしまった……。

 私も色々真木先輩に聞きたいけど、なんて言ったら良いか分からないし……てか、島並先輩はまだメッセージを見てないの!?

 私がそんな事を考えていると、真木先輩は写真を撮りながら私に尋ねてきた。


「ねぇ、初白さん、真面目な話をして良いかな?」


「え? なんですか?」


「君はなんで平斗と仲が良いんだい?」


「え……なんでそんな事を?」


「いや、まぁ……平斗って良くない噂が流れてるだろ? しかも今年入って来た一年にまでその噂は広がってる。正直、女子からしたら平斗には声も掛けたくないレベルで軽蔑されてるんだ。だから、初白さんはなんで平斗と仲が良いのかずっと気になってたんだ」


 言えない……貴方に近づくために利用しようとして近づいたなんて言えない……。

 どうしよう……なんて言ったら良いだろう?

 てか、島並先輩はなんで返信をしないのよ!

 可愛い後輩がピンチだって言うのに!!


「いやぁ……なんていうか……偶然先輩が教室に居て、悩み相談みたいなことをしてもらって……」


 まぁ嘘ではないわよね?

 あれも悩み相談みたいなものだし、大丈夫よね?

 私嘘ついてないわよね?


「そっか……その時は平斗の噂を知らなかったのかい?」


「え? まぁ……私はあんまり噂は信じる方じゃないので、それに島並先輩って一体何をしたんですか? 私、いまいちよくわかってないんですよ」


 先輩も教えてくれないし。


「あぁ……まぁ、そうだよね……うーん……じゃあ、良い機会だし、平斗の噂について教えてあげよう」


「え? 良いんですか?」


「うん、でもあくまで噂の事だけ、本当のことはまだ教えられない」


「わかりました、私も気になってたので、噂の事だけでも教えて下さい」


 私がそう言うと、真木先輩はベンチに座って静かに話始めた。


「これは、僕と平斗がまだ中学生の頃の話なんだけど……」

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