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それは突然に

勢いで書いてみました


 俺の趣味と言えるものは「ロードバイク」だ。


 乗れば何処へでも行けそうな気がする。実際1日250kmまでは走破したことがある。


 家からつくばリンリンロードを走り霞ヶ浦を一周し、回り道をしながら家に帰る。かなり疲れたが充実感は半端じゃなかった。


 次の日から一週間手のひらに違和感があったのは仕事仲間には内緒だ。




 その日も朝からロードバイクで筑波山を登っていた。


 頂上で栄養補給し景色を堪能してから、お楽しみのダウンヒルである。


 ダウンヒルと言えば時速50~60kmは軽く出せる。爽快感は半端ない。ただし怖い。


 あの細いタイヤで走るのは危険がとても大きい。小さな石一つでも凶器になり得るのである。


 その日も細心の注意を払いつつダウンヒルを楽しんでいた。



 カーブ手前ではしっかり減速しカーブに進入。


 目の前に人?がいやがる!!!


 とっさにブレーキをかけるも所詮は自転車のブレーキである。目視出来たのも遅かった。


 ハンドルを操作するも間に合わず事故を起こしてしまった。


 しかも減速していたとはいえそれなりのスピードだったはずだ。


 俺は衝突の衝撃で地面に投げ出されてしまった。ヘルメットをかぶっていたので頭は守れていたのだが肩と背中をしこたま打ったおかげで立てずにいた。





 くそっ!なんであんな所に人がいるんだよ!しかも背丈から言って子供だろう。


 早く確認して救急車を呼ばないと…。


 俺もいつまで寝ていたら車に轢かれてしまう。




 その時地面が揺れだす。


 こんな時に地震かよ。それより子供を…え?


 痛む体を無理やり動かして近付くと、そこにいたのは到底子供とは言えない姿をしていた。



 緑色?深緑?の体から青い血を流している。


 え?え?なんだこれ?見た事ない動物だった。


 でもこいつは確かに二本足で立っていたはずだ。猿か何かの仲間だろうか?


 いや、それでも青い血はおかしい…



 その時地震がおさまる。


 俺は相変わらず目の前に横たわる生物を見ていた。すると何と煙になってその生物?物体?が消えていくではないか。



 もうわけがわからなかった。


 突如として頭の中に音声が聞こえてきた。


『レベルアップしました』


『モンスターの第一討伐者として称号"先駆者"を獲得しました』



 今度こそ「は??」である。


 何だ今の声は?周りを見渡しても誰もいない。さっきまで寝転がっていた物体も消えてしまった。


 あれがモンスターだったのか?それにレベルアップだと?



 もしかしてステータスもあるのか?


「ステータスオープン――うぉ!」


 恥ずかしかったので小声で呟いてみたのだが、目の前に半透明のパネルが現れた!


 まじか…あれ?夢見てるのか?いやさっきから肩と背中が痛いままだ。夢じゃない…のか?



 パネルを見る



【NAME】片瀬優(かたせゆう)

【JOB】未設定


【L V】2

【H P】98/140

【M P】50/50


【STR】12

【VIT】10

【INT】7

【AGI】11

【DEX】8

【LUC】8


【称 号】先駆者

【スキル】<収集><剣術Lv1>



 なんだよ、これ。ステータス出ちゃったよ!


 じっと見ていて気付いたのだが、少し眺めていると説明分の様なものが見えた。


 NAME→名前

 JOB→職業

 LV→現在のレベル。強さの段階

 HP→体力。0になると死亡。

 MP→魔力。0になると気絶。


 STR→筋力。攻撃力に影響

 VIT→生命力。HPや防御に影響

 INT→知力。魔力や魔法攻撃に影響

 AGI→早さ。移動速度や回避に影響

 DEX→器用。命中や作成に影響

 LUC→運。幸運凶運に影響


 スキル:収集→先駆者により取得。スキル、アイテムを得やすくなる

 スキル;剣術→剣の扱いが上手くなる。Lv依存


 おお、スキル!それに先駆者の称号で貰ったスキルが良いじゃないか。


 収集ね。コレクション的な感じなのかな?


 しかし得やすくなると言ってもどうすればいいんだ?修業的な何かをすればいいのだろうか?


 それはおいおい試していくとしてだ。気なるのは職業欄だ。現在は未設定になっている。


 JOBの欄をタップしてみると選べる職業が出てきた。



[暗殺者 剣士 庶民 メッセンジャー 会社員]



 会社員だし、庶民だしロードバイク乗ってるし剣道もやってたから、この辺はまぁ分かるよ。


 だけど暗殺者って何?



 考え付くのはさっきの激突だけだ。あの時は避けるのに必死だったから気付かなかったが思い返してみると目や口が見えなかったから多分背中からぶつかったんだろう


 そのおかげで暗殺者も候補に出たとしか思えなかった。だって今まで暗殺した事ないし、忍者に憧れた事なんてねぇし!



 ということで暗殺者を選択する。


『JOBが暗殺者に設定されました』


『スキル:暗殺術を取得しました』

『スキル:隠密を取得しました』

『スキル:身体強化を取得しました』

『スキル:暗視を取得しました』

『スキル:気配察知を取得しました』


 うおっ!一気に頭の中に言葉が流れたことに驚く。


 スキルを取得したと聞こえたのでステータスパネルを確認してみた



【NAME】片瀬優(かたせゆう)

【JOB】暗殺者 1/10


【L V】2

【H P】105/180

【M P】70/70


【STR】16

【VIT】10

【INT】8

【AGI】21

【DEX】13

【LUC】9


【称 号】先駆者

【スキル】<収集><剣術Lv1><暗殺術Lv1><隠密Lv1><身体強化Lv1><暗視Lv1><気配察知Lv1>



 おぉ、スキルが増えてる!それにステータスも若干伸びた気がする


 それにJOBの所も暗殺者になってる!1/10は何の意味だろうか?Lvの上限が10なのか?それとも暗殺者の人数が10なのか?これも次レベルアップしたらわかる事だろう。



 いや、いやいやいや!なに自然にレベルアップとか考えちゃってるんだよ俺。


 いや、夢じゃないとは思ってるよ?夢って見てるうちに、ああこれ夢だわ、何て気付く時もあるしさ。


 え?なに、現実なのかこれは?認めるしかないのか?


 幻を見て自爆で転んで頭を打っているのかもしれない。そうだ家に帰ってシャワーを浴びれば少しはすっきりするかもしれない。


 よし、そうしよう。とロードバイクを探してみると転んだ衝撃でフロントフォークが折れてしまっていた。



 うわー…これ直せないやつじゃない?高かったのよこのバイク。


 スマホを取り出し迎えの電話をしようとしたのだがあいにくの圏外。押して帰るしかなくなった。


 幸いまだ日は高く押して帰ったとしても今日中には帰れるだろう。30kmだからな。



 道路の真ん中では危ないので少し道路わきにバイクを寄せた時にふと視界に違和感を感じた。


 そちらに視線を向けると、そこは落石防止のためにコンクリートか何かで壁が作られているはずなのだが、その一部にぽっかりと穴が開いていたのだ。


 さっきの地震で亀裂でも出来たのかと確認に近寄るとその穴の中に階段が続いている。



 まさか…ダンジョン?


 いやいやいやまさかねぇ?


 でもこの一連の出来事はこれが原因だったのだろうか?まさか地球にダンジョンが?


 その時、穴の中から気配察知に反応があった。思わず隠密を発動させる。


 この時どうやって隠密を発動させたのか、後から考えても分からなかった。ただ隠密を発動できた。なんとなくやり方が分かったのだ。



 すると直後に穴から先ほどと同じ様な姿のモンスターが現れた。これはもうゴブリンと言っていいだろう。


 こちらには気付いていない。手には折れたフロントフォーク。


 隠密状態で近寄り背後からフロントフォークをクビに突き刺す。


 パイプ状になっているせいか勢いよく血が噴き出した。



 やってしまった!躊躇いなく刺してしまったがこれは良かったのだろうか!?


 ばたりと倒れたゴブリンはしばらくすると煙になって消えてしまった。やはり地球の常識は通用してない様だ。何せ死体が残らないのだ。


 しかしやはり死体のあった場所には小さな宝石と武器(フォーク)が残されていた。


 それをつまみあげ上着のポケットに突っ込んでおく。



 それから穴を覗き込み気配察知の反応を確かめる。近くに反応はないようだ。


 ゆっくりと中に入ってみる。恐々と後ろを振り返りながら進む。少し進んだ所に少し開けた場所がありそこに2匹のゴブリンが居た。



 片方のゴブリンは木の棒の様な武器を持っている。


 隠密状態で様子を見ているとなにやらゲギャゲギャ言い争っているようだった。正確には何言ってるか分からなかったが棒ゴブリンがいきなり叩きだしたから争ってると思っただけだ。


 叩かれた方は防戦一方で抵抗する様子はなかった。なので背後から近寄り棒ゴブリンにフォークを突き刺す。


 そして武器を手放した隙に拾い上げもう一方のゴブリンに殴りかかった。



 その時であの声が聞こえてきた


『条件を満たしたためスキル:棍棒術を取得しました』


 そんなことより今は目の前の敵を倒さなきゃ!3~4発そのまま殴るとぐったり動かなくなった。


 死にマネなどではないと分かるくらい頭から血が噴き出していた。


 アナウンスが聞こえてから明らかに棍棒?木の棒が扱いやすくなった気がした。


 もう一方の元棒ゴブリンの方は既にばたりと倒れていた。やはりフォーク式血抜き術強い。


『レベルアップしました』


 お、レベルアップしたようだ。


 そういえば戦闘中にアナウンスがあったよな。


 条件を満たしたから棒術取得とか言ってたような気がする、確認してみよう。



 ステータスオープン


【NAME】片瀬優(かたせゆう)

【JOB】暗殺者 1/10


【L V】3

【H P】105/210

【M P】80/80


【STR】20

【VIT】13

【INT】9

【AGI】27

【DEX】17

【LUC】10


【J P】10

【S P】20

【称 号】先駆者

【スキル】<収集><剣術Lv1><暗殺術Lv1><隠密Lv1><身体強化Lv1><暗視Lv1><気配察知Lv1><棍棒術Lv1>



 やはり棍棒術を取得している。条件と言っていたがなんだったのだろう。


 俺がやったことといえば首にフォーク指して棒を奪って殴った。殴った時に取得できた。


 ふむ…わからん!


 今はダンジョン(?)だ。余計な考えは命を落とすことにつながる、集中集中!


 ただね、ほかにも気になるのがあるのよ。JPとSPだよね?さっきまでなかったよね、そんなのさ?


 急に現れたんだよね。ポッと出だよポッと出。新人さんらしく挨拶してくれたらいいのにさ。前から居ましたー的な顔でいるんだよね。



 少し先に進んで気配がないのを確かめてから下の部屋に戻る。


 パネルを開きJPをタップする。



 暗殺者 1/10(+)10


 プラスを押してみる


 暗殺者 2/10(+)8


 おぉこうやってジョブのレベルをあげるのか。2に上げるのにJP2だと言う事は3に上げるのに3か、それとも倍になって4か。


 暗殺者 3/10(+)5


 良かった。3ですんだと言う事は10まで上げるにはJP55必要と言う事だろう。基礎レベルを6まで上げればジョブはカンスト出来るはずだ。とりあえず4にしておく。



 つぎにSPの方もタップしてみる。


 剣術   1(+)

 暗殺術  1(+)

 隠密   1(+)

 身体強化 1(+)

 暗視   1(+)

 気配察知 1(+)

 棍棒術  1(+)


 SP20


 これも同じように上げていくのだろうな。


 まずは隠密をあげる


 剣術   1(+)

 暗殺術  1(+)

 隠密   2(+)

 身体強化 1(+)

 暗視   1(+)

 気配察知 1(+)

 棍棒術  1(+)


 SP18


 やはり同じと考えていいだろうな。と言う事は慎重に考えなければならない。


 俺の今のメインの戦い方は隠密で近付いての暗殺だ。ただ隠密を生かすために相手より早く気付かないといけない。気配察知も必要だ。


 隠密を6まで上げる一点突破か、満遍なく上げるべきか。


 ここは死んだら終わりだ。ゲームじゃないんだ。だめだだめだだめだ!



 剣術   1(+)

 暗殺術  2(+)

 隠密   3(+)

 身体強化 3(+)

 暗視   2(+)

 気配察知 3(+)

 棍棒術  1(+)


 SP1


 はい、こうなりました。極振りですか?いや、私には無理です、はい。



 するとどうだ。少々の暗さではビクともせず。気配も(周りに誰もいないことを)ビンビン感じるし、なにより身体強化が凄まじい。


 今ならロードでのヒルクライム(山登り)だって自己新記録を出せるはずだ!


 まぁフォークが今俺の手の中にあるんだけどな・・・はぁ。



 落ち込んでる暇はなく気配察知に反応あり。今度も2匹か。


 隠密で様子をうかがうと盾持ちのゴブリンと杖持ちのゴブリン2匹組が現れた。


 杖持ちの方はローブを被りまるで魔法使いのようだ。魔法使い!?


 もしかして魔法も使えるようになるのか??


 いや暗殺者では魔法は覚える事が出来ないだろうか?JOB魔法使いにならないとダメだろう。



 すると杖持ちゴブリンがこちらに気付いた!


 何故だ、隠密もしっかり発動してるってのに!



 相手も気配察知を持ってたのか?


 いや、今はそれどころじゃない。気付かれてしまったのなら戦うしかない。


 杖持ちの声に盾持ちもこちらに気付く。


 盾を前面に出して突進してくる。直前でかわし後ろ向きになった奴にフォークを差しこむ。


 狙いは首だったが外れて肩辺りに刺さったのだが暴れられたためフォークを手放してしまった。


 棍棒を取り出し痛がっている盾持ちの頭を殴る、殴る、殴る。


 動かなくなったのを確認して杖持ちに向き直ると、なにやら呟いている。これは呪文か?


 足元に転がる盾を拾い身を守ろうと構える。



『条件を満たしたためスキル:盾術を取得しました』


 こんな時に!


 それより今にも何かしてきそうな杖持ちの対処だ。


 盾は持ったものの突っ込むべきか、攻撃を往なしてから行くべきか…



 その迷いが相手に先制を許してしまう。


「ギャギャギャー」


 ソフトボール大の火の玉がこっちに飛んできた。ってか本当に魔法かよ!


 構えた盾により盾術が発動できた。


「パリィ」


 やはり取得すると自然と使えるようになるようだ。さっき取得出来た盾術で火の玉をはじく。


 盾を投げ捨て身体強化を使って近づく。相手も何かつぶやいているがもう遅い。棍棒を横っ面に食らい吹っ飛んでいく。


 追撃のためにすぐさま近寄り止めをさす。


 ぐったりと動かなくなったのを確認し、煙になるのを待つ。



 視線は外さずに先ほどの取得条件を考える。盾を持って構えたあとスキル条件が満たされたとアナウンスがあった。


 棍棒の時もそうだ、棍棒で殴ったあと取得出来た。


 もしかして武器を装備したらその武器のスキルが取得できるのか?


 じゃあ、あいつの持ってた杖を装備したら魔法が使えるようになる?



 その後煙になった2匹を確認し、宝石をポケットにしまう。


『レベルアップしました』


 お、またレベルが上がったようだ。


 それより今はこちらだ。目の前には奴の置いていった杖が転がっている。


 ドキドキワクワクしながら杖を拾い上げ、構えてみた。




 ・・・・



 ・・・・





 ・・・・










 取得出来ないんかい!!


 何だよ、違うのかよ!


 ドキドキ返せよ!ワクワク返せよ!


 こう武器を構えて「ファイヤーボール!」って夢を『条件を満たしたためスキル:火魔法を取得しました』




 出来た!



 ステータスオープン!




【NAME】片瀬優(かたせゆう)

【JOB】暗殺者 4/10


【L V】4

【H P】240/240

【M P】95/100


【STR】23

【VIT】18

【INT】11

【AGI】32

【DEX】20

【LUC】11


【J P】11

【S P】11

【称 号】先駆者

【スキル】<収集><剣術Lv1><暗殺術Lv2><隠密Lv3><身体強化Lv3><暗視Lv2><気配察知Lv3><棍棒術Lv1><盾術Lv1><火魔法Lv1>



 やった!魔法覚えちゃったぜ!


 それにしてもあのタイムラグは何だったんだ?


 武器を装備するのが条件じゃないのか?装備してすぐは取得できなかった…よな。


 それで構えて「ファイヤーボール」と叫んだ?


 棍棒は殴った時に、盾は構えた時に、魔法は撃とうとした時に取得した。


 もしかしてその武器を使わないとダメなんだろうか?


 だったら「ウォーターボール!」 出なかった。


「アースボール」「ストーンボール」「ウォーターウォール」「アイスボール」「ファイヤボール」ボッ!


 ファイヤーボールは出る。ウォーターボールは出ない。違いは攻撃を見たかどうか・・・。


 もしかするとスキルを一度見なければダメ?


 いや見ただけで取得できるなら武器を構える前に取得できるはずだ。


 ということは、相手のスキルを確認した後に自分で試してみるか?



 ってことはさっき俺が見つかったのもスキルだったとしたら取得できるはずだ。


 気配察知だったら俺も持ってるから判断は難しいんだけどな。



 気配察知を使わずに辺りを探るようにしてみる。


『条件を満たしたためスキル:魔力察知を取得しました』

『条件を満たしたためスキル:魔力操作を取得しました』



 ビンゴ!


 まず相手のスキルを確認した後、自分で発動させてみる。これで合ってるはずだろう。


 まぁそこはおいおい確認しながらやっていけばいいだろう。


 ただ問題は俺のスタイルと相性がむちゃくちゃ悪い。


 俺のスタイルは相手に気付かせずに暗殺だ。それだと相手は攻撃しないためスキルを発動する事がない。


 これではいつまでも新しいスキルは増えない。



 盾術をあげてなるべく攻撃を受けるべきか、さっさとレベルをあげてしまって次のJOBでスキル集めするべきか。


 今後を考えると盾術を上げても仕方ない。結局どうにかして倒さないといけないのだからな。


 そう考えた俺は隠密を伸ばすことにした


【JOB】暗殺者 6/10

【スキル】<収集><剣術Lv1><暗殺術Lv2><隠密Lv5><身体強化Lv3><暗視Lv2><気配察知Lv3><棍棒術Lv1><盾術Lv1><火魔法Lv2><魔力察知Lv1><魔力操作Lv1>


【JP】0

【SP】0


 ステータスは暗殺者が上がった分伸びたのだが割愛する。



 その後何度も戦闘を繰り返し、そろそろ戻って(家までの30kmを)帰らなければと思い始めた頃に今まで見た事がない扉を発見する。


 これを開けずに帰るのか?目の前に扉があるって言うのにこのまま帰れるのか?ここが宝の部屋だとしたら?後悔せずに生きていけるのか?



 いや、そんなことできねー!勢いよく扉を開ける。


 そこに待っていたのは剣を持った二回り大きなゴブリンとその取り巻きゴブリンが5匹



 どこがお宝部屋じゃーい!


 くそったれがやってやるぜ!



「ファイヤボール」「ファイヤボール」


 とりあえず牽制の意味も込めて2発発動。うまく分断させる。


 盾と棍棒でまずは1匹を狙う。合間にファイヤボールで牽制も入れながら1匹ずつ倒していく。


 魔法は魔法名だけ唱えれば撃てるようなので実質詠唱覇気みたいなものだ。近くで撃ては確実に当てられるし威力も一撃で倒せるほど強い。



 徐々に取り巻きを倒し、残るはボスゴブリンだけになった。


 こいつも攻撃してくるのだが頭は弱いらしく直線でしか向かってこない。なのでファイヤーボールを打ってやると高確率で当たるのだ。


 当たればやはり熱いらしく攻撃の手が緩む。その間にザコゴブリンは倒させてもらったのだ。



 さて1対1なら心にゆとり有りだ。じっくり観察し剣術を発動させてやる。


 ただ俺も剣術を持っているので結果はどうなるか分からない。



「ギャギャーギャ」


 何かスキルを使ったようだ。よしもう良いだろう。


 ファイヤーボールを顔近くに撃つ。目を逸らしたその間に移動して隠密発動。


 やはり相手は俺を見失ったようだ。背後から近付き武器を落とさせる。手首に棍棒アタックだ。


 すかさず剣を拾い構えてみる。


 まだ何も起こらない。



 焦るな焦るな。


 同じ様に魔法を顔付近に撃ちボスの隙を作り出して剣術アタック。



『条件を満たしたためスキル:剣術を取得しました』

『スキル:剣術が統合され剣術Lv2になりました』

『条件を満たしたためスキル:身体強化を取得しました』

『スキル:身体強化が統合され身体強化Lv4になりました』




 これは僥倖。スキルのレベルアップがSPに頼らずとも出来るってわけだ。


 剣術Lv2となった俺と剣を落としたボスの戦いはあっという間に終わる。



 ボスを倒すと次の階段が現れた。と同時に宝箱も現れた!


 まさか最初っから罠が仕掛けられてるとかないよな?


 思い切って開けるぜ!



 と言いつつもゴブリンの剣で恐る恐る開ける俺。


 やはり何も出なかった。煙とか出てきたら速攻で逃げられる体勢だったけどな。


 中を覗くと剣と盾があった。とても高そうな武器である。これ売ったらいくらだろうか。売ろうとしても盗難品と間違われないだろうか?



 いや待てよ。そもそもこれ(剣と盾)担いで自転車押して帰るのか?30kmの道のりを?


 職質確定だし。下手すりゃ銃刀法違反だろこれ。挙句ダンジョンで拾いましたってか?病院送りもありえるぞ。



 捨てるか???ダメだダメだ、もったいない。


 何処かに隠しておいてあとで車で取りに来よう。ナイスアイディア。




『ボスモンスターの第一討伐者として称号"勇邁(ゆうまい)"を獲得しました』


 自画自賛してたら称号獲得のお知らせが来てた。


『レベルアップしました』

『レベルアップしました』

『レベルアップしました』



 おぉ、一気に3もレベルアップしたじゃないか。丁度いい。早速確認をしてみる。




【NAME】片瀬優(かたせゆう)

【JOB】暗殺者 6/10


【L V】8

【H P】380/380

【M P】210/210


【STR】38

【VIT】28

【INT】24

【AGI】52

【DEX】41

【LUC】21


【J P】40

【S P】51

【称 号】先駆者 勇邁

【スキル】<収集><剣術Lv2><暗殺術Lv2><隠密Lv5><身体強化Lv4><暗視Lv2><気配察知Lv3><棍棒術Lv1><盾術Lv1><火魔法Lv2><魔力察知Lv1><魔力操作Lv1><闘気Lv1>


 闘気→勇邁により取得。Lv1では戦闘中ステータス1.1倍



 まずはお楽しみのJOBアップじゃ。


 Lv6から10にするのにJP34が必要だ。ボスまでの道中に1とさっき3上がったのでこれでJPは足りるはず。


 早速10に上げる。


『暗殺者のレベルが上限に達しました。上位職:忍者が開放されます』



 NINJA!!


 これで勝てる!


 さっそくJOBをタップする。


 あれ?反応鈍いな。もう一度タップ。



『JOBがメッセンジャーに設定されました』



「え??え?」


 うっそだろぉぉ?待て待て待て待って!


 反応遅かったからさもう一回タップしただけなの!そこにたまたまメッセンジャーがあったのよ!


 NINJAになりたいんだよぉぉ



『スキル:騎乗術を取得しました』

『スキル:身体強化を取得しました』

『スキル;身体強化は統合され身体強化Lv5になりました』

『スキル:収納魔法を取得しました』

『スキル:風魔法を取得しました』



 まて!今魔法2個取得しなかったか?しかも収納魔法と聞こえたぞ。


 もういつまでも忍者にこだわってられん!なってしまったものは仕方ないのだ!



【NAME】片瀬優(かたせゆう)

【JOB】メッセンジャー 1/10


【L V】8

【H P】400/400

【M P】210/210


【STR】35

【VIT】33

【INT】28

【AGI】42

【DEX】43

【LUC】25


【J P】6

【S P】51

【称 号】先駆者 勇邁

【スキル】<収集><剣術Lv2><暗殺術Lv2><隠密Lv5><身体強化Lv5><暗視Lv2><気配察知Lv3><棍棒術Lv1><盾術Lv1><火魔法Lv2><魔力察知Lv1><魔力操作Lv1><闘気Lv1><騎乗術Lv1><収納魔法Lv1><風魔法Lv1>


 騎乗術→乗り物に乗るのが上手くなる

 収納魔法→生物以外を収納できる魔法を使える

 風魔法→風に関与した魔法を扱える



 もしかして収納魔法とはアイテムボックスの様なものではないかね?


 やはりそうだ。今使い方が分かってきた。


 Lv1なら1m×1m×1mで1立方メートルの収納が使えるようになるらしい。


 しかもLv6になると時間停止になるようだ。これは早速SP20を使って6に上げた。


 これで剣を持って帰る事も問題なく出来そうだ。



 残り31SPだが、隠密Lv6、気配察知Lv5、剣術Lv5、風魔法と闘気をLv2にした。


 せっかく剣を(宝箱から)拾ったのだから剣術を上げてみたのだ。案外剣を使う敵が少ないってのもある。





 さぁここで選択だ。


 引き返して家まで走るか?


 それともこのまま階段を進むべきか?


 何処かで落としたままのフロントフォークを探しに行くべきか?







 俺の選んだ道、それはもちろん――。

お読みいただきありがとうございます.


カジノを優先したいのでそれまでは一旦完結とさせていただきます


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