ミズキと真央の秘密3
「「眠い」」
朝食を食べながら、二人同時に呟き、顔を見合わせて、ミズキと真央は、笑ってしまう。
昨日、お互いの秘密を話してからなぜか、恋ばなにまでに発展した。
夕食後、二人でお風呂にも一緒に入っただけでは時間が足りず、結局夜遅くまで沢山話してまった。
「昨日は、ミズキと話せてよかったよ、おかげで、寝不足だけど」
「まあね。ところでさ」
「んー何?」
「健人くんもだけど、橋田くんにも話した方がいいよね?」
ーーーそういや渉が、俺の秘密知ってるって言ったっけ。高橋くんもミズキの秘密を知ってるんだっけ。向こうにも知ってもらってた方がいいよな。秘密教えないのって、フェアじゃないし、誤魔化したりとかすんのも、大変だしな。
と考えた真央は肯定的な返事をした。
「そうだよな。あいつらに話さないとな。ただ、いつ話すかだよ」
「だよね」
「とりあえず、棚上げしとこうぜ。
すぐ話さなきゃなんねぇ訳じゃないし」
とこの時は、二人は、とりあえずこの事は、一旦、棚上げにする事にした。
だがしかし、すぐに話さくなくちゃなるであった。
2人の支度が済んだタイミングで、長谷川家のインターホンが鳴り、鞄を持って玄関を開けると、いつものように、未希と波奈が揃って迎えに来てくれる。
「お早う。真央、ミズキ!」
「お早う。二人とも」
「お早う」「お早う」
未希と波奈に挨拶したあと、真央とミズキが、同時に欠伸する。
「あり、二人ともどうしたの欠伸して?昨日の夜何をしてたの?」
「いやー遅くまで、色々話し込んじゃってさ」
「そうそう。僕の前の学校の事とかね」
「へーどんな事話したの?」
と未希が普通に質問しただけなのに、なぜか、2人とも体をびくっと震わせた。
「どんなってな。変な話は、してないぞ」
「そうそう、学校行事の事とかね」
しどろもどろ答える二人に未希は、冷静なツッコミをいれる。
「変なのは、あなた達でしょ。私は普通に質問しただけよ」
「「そうですね」」
学校に着くと、真央は、渉に捕まるなり、そのまま1組の教室前から4組の教室前まで、連れて行かれた。
「なんだよ。渉いきなり」
「佐藤さんに、お前の秘密話したせのか?」
「ああ、話したよ。一緒に生活してるんだ、当たり前だろ。そらの事もあるし。今朝、母さんには、ミズキに言った事は、報告したよ。」
「それなら、いいんだ。いや、昨日さ、なんでか知らねーけど、健人にお前の事を根掘り葉掘り訊かれて、大変だったんだよ。どう答えたもんか、困ってよ」
渉は、本当に困り切ってるようで、顔には、『 真央さん、どうにかしてー』と書いてある。
朝、ミズキと自分達の秘密は、棚上げしておこうと、決めていたが、早々に解決しなくてはいけないらしい。
「うーん。こりゃお前達に話さねーといけないよな」
「お前達って俺は、いいだろ。もう」
「俺だけじゃなくて、ミズキの事を話ないといけないんだよ」
真央の一言に、一瞬黙るも、そく理解したらしく、渉はこう言った。
「そうか、また放課後にな。この事話そう。いいな」
「あーうん。わかった」
二人は、教室に戻ったのだった。