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1月4日。今日は、仕事始めの日だ。しかし、私はこの日、

「ちょっと、風邪をひいたみたいなんで、今日は有休お願いします。」

と職場に電話し、ある場所に来ていた。(まあ、これは世間一般で言う所の、ズル休みだ。)

 その場所というのは…、例の、幽霊との交信ができる、場所だ。

 私は元日の晩、ウィスキーを飲みながら、その場所について調べた。そして、その場所も、私たちの職場と同じ、年始は1月4日から営業、ということを、突き止めた。

 それを突き止めてからの2日間(1月2日、3日)は、長かった。その間、普段1人暮らしをしている私は実家に帰り、親戚付き合いも、することになった。また、そこで、

「美南ちゃんの、自慢の彼氏って、どんな人?」

と親戚の人に訊かれ、私は答えに困ることに、なったのであった。

 …まあ色々あったが、私は何とか正月3が日をやり過ごし、4日の日にズル休みをして、幽霊との交信のできる場所に、来たのであった。

 その場所は、街の中心部を離れた所で、そこにたどり着くと、小さな小屋が、ぽつんと建っていた。そして、その小屋は、こう言っては何だが、ちょっと薄気味悪く、いかにも幽霊が出そうな、場所であった。

 しかし、ここで怯むわけにはいかない。私は、勇気を振り絞り、その小屋のドアを、ノックした。

 「はい、どうぞ。」

私はその声を聞き、ドアを開けて中に入った。すると、そこには、背の曲がったおばあさんが、座っていた。


 「おやおや、若い娘さんだ。今日は、どうしたんだい?」

そのおばあさんは、こういう言い方をすると失礼にあたるのかは分からないが、いかにも「降霊術」をしていそうな見た目であった。大きな縁なし眼鏡に、それに似合わない派手なネックレス―。そして、その小屋の中央には、何とも怪しげな、水晶でできたような道具が、置かれている。

 「あ、あの、私…、

 幽霊と、交信したいんです!」

そう言った私は、その後おばあさんに、神社であった翔さんとのことを、一気に話した。

 すると―。

 「よし分かった。なら、交信してみようか。

 その、霊の名前は、

 桜谷、翔

 だね?」

「はい。そうです!」

そしておばあさんは、部屋の中央の水晶でできたような道具に向かって、何やら怪しげな呪文を唱え始めた。

 そして―。

 「よし、準備できたよ。これで、その、桜谷翔さんと、交信ができるね。」

「え、ほ、本当ですか?」

 おばあさんの言葉を聞いた私は、そのことをにわかには信じられない気持ちに、なった。

『でも、ここは幽霊との交信ができる場所だ。だから…。

 おばあさんの言うことに、間違いはない。』

私はそう思い直し、直後、私の心は、翔さんともう1度話ができる、その喜びに支配された。

 『翔さんが、どうやって死んだのかは、聞いてみないと分からない。

 でも、私は翔さんのことが、好き。

 だから、せめて、最後にさよならを、言えたら…。』

 私はそう思い、おばあさんの、次の言葉を待った。 

 「よし、交信の準備ができたよ。さあ、こっちへ来てごらん。

 ただ、1つ、言っておかないといけないことがあるね。

 この、桜谷翔という幽霊は…。

 『生き霊』だね。」

「えっ、い、生き霊!?」


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