主従関係結びました。
私に祝福をくれたのは、この世界で四大精霊と呼ばれる4つの力を持った妖精達だった。
名前をつけてーとせがむから、それぞれに名を与えたら……お決まりと言えばお決まりの事実が発覚。
彼らは私の従属になった。
私個人としては、友達だと思ってるんだけどねぇ。
異世界で初めての友達が妖精だなんて、なんと言うメルヘン!
個人的には大歓迎だ!!
従属になると、個がはっきりするらしい。
最初もやっとしてた人格が段々とはっきりしてきた。
さて、さっきのドSな妖精。
彼は風の精霊、ルイ。
物を浮かせる魔法の練習をしていたんだけど、子供の身体にはかなりの付加がかかるらしく、バランスが取れず、何度もこけた。
それを嘲笑うほど、性格捻曲がってはいないが、あのにこにこ笑顔の裏にある性格は、絶対腹黒だ!!
黙っていれば爽やかイケメンのなりをしているのに…っ。
『大丈夫ですか?あまり無理はしないで下さいね?』
それを見ていつも心配そうに声を掛けてくるのは、水の精霊、アリア。
私の中で、水の精霊=癒しキャラのイメージがあるからか、私の従属になったアリアは、ザ・癒しキャラ!!という穏やかな性格と透き通るような綺麗な水色の髪が印象的。
常に丁寧語を使う、律儀な妖精さんです。
『そんなに心配しなくたってへーき、へーき。
だって、マリエの魔力は人一倍でかいんだからさ!
それに、その為にオレ達がいんだろ?』
あっけらかんと言い放つのは、火の精霊、フェイ。
こちらも私のイメージが色濃く影響しているのか、活発で元気いっぱい、赤髪短髪の男の子。
とは言え、短気で怒りっぽいとかはなく、どちらかと言うとぐいぐい引っ張ってくれる兄貴的存在。
前世で女姉妹しかいなくてお兄ちゃんが欲しかったから、ちょっと嬉しい。
『そうよ。マリエは私達の大事な主なんだから。
私達が守るのはとーぜんでしょ!!
…って、うわぁぷっ!!』
えっへんと効果音が聞こえそうなほど、胸を反らして相槌をうったあと、後方の木に突っ込んだのは、地の精霊、リリー。
フェイのように姉貴分なのかと思いきや、リリーはおっちょこちょいの一面を持っていて、なんだか憎めない和みキャラ。
うん、やっぱり私、この世界に来られて良かった!!
こんな楽しい教育係と一緒に生活出来ると思うと、死んでよかった~なんて思う私は、ちょっとお気楽かな?
いやいやいや!!
未練がないわけではないのよ?
でも、悩んでいても、元の世界に戻れるわけではないから、今の生活を満喫したもん勝ちだと思ったわけです。