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手が出たのは、酔っていたから?酔った自分も、自分じゃないのかい。

作者: 横瀬 旭

 違います。


お酒を飲んだ私は別人格です。もはや知らない人です。赤の他人です。別人です。


お酒の失敗云々の前に、今の二十代、お酒を好んで飲む人は人生に失敗しています。どこかで丁字路ないしつきあたりを、間違った方へ進んでいます。そしてそれに気づいています。だから犯罪をしようが自傷しようが逮捕されようがなんだろうが、もうどうでもいいと思っているのです。


 そういう人に限って、お酒が好きだと言いながら、ウィスキーや日本酒、焼酎、ワイン、ハイボールなどは飲めません。おいしくないからです。


なので、人工甘味料で暴力的に味付けされた、限りなくレモンやグレープフルーツに近い味付けのチューハイを飲んでいます。おいしいし、手っ取り早く酔えるからです。


 これを飲んだ彼らに、情緒や秩序などはありません。他人にどう見られようが、どんな服装をしていようが、気にならなくなります。どうでもいいのです。それは私ではないからです。


最悪、電車で足を踏まれたとか、舌打ちが聞こえたとかいう理由で人を殴ります。彼らはそれを覚えていません。酒を飲んで現れた人格のやったことだからです。


 私の場合、次から足を踏まれた場合、殺そうと思っています。そのために鞄の中に包丁を入れています。殺すんだよ。殺す殺す。この国の人間全員、俺の足を踏めばいいんだよ。そしたら「てめえ」って言って、全員包丁で刺し殺してやるんだ。わかるか?


うんざりだよ。秩序とか、ルールとか、服装とか、タイ人かよ手前らは。


俺は、お前らみんな嫌いだ。電車で日経読んでる女とか、普通の演技をしている人間、みんな嫌いだ。


 アルコールは、この国で唯一許されていて、コンビニでも手軽に買えるドラッグです。


ただ臭くて煙いだけのタバコをやたらめったら排除するのに、暴力や殺人に繋がるアルコールはポスターで警告するだけ。


タバコは長生きしてしまう嗜好品だと思っています。あれを吸っている人で早死にしているのを見たことがないからです。


変な国。


変な世界。

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