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だから私は彼を殺した   作者: たまごの極み
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プロローグ

2019/07/28


雨が降っている。

私の体は雨水に濡れ徐々に冷たくなっていく。

「はぁ、嫌だなぁ」


私は雨が嫌いだ。

洗車したら雨が降るように。

布団を干して外に出ると雨が降るように。

雨はいつも私にとって都合の悪いタイミングで降ってくる。

そんなものは「不幸な時にさらに嫌なことが起きる」と同じような錯覚の様なものなのだが私がそう思うのだから仕方ない。

「早くこの雨も止んで欲しいものだ」そう呟き、私は再び雨の中を歩き出した。



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