私をここから連れ出して
ある日の事である。
とある時、私は知らない場所に横たわっていた。
それは、其処が白色なのか黒色なのか が解らない色合いの空間 というところに だ。
「何故 こんな場所に私は居るのか?そして、何時から私は此処に居るんだ?」
と起き上がってから呟く。
「まぁ、あと 考えるならば… 何故私は色の無いような世界に来させられ… いいや?自ら来たと?」
と例え云うべきなのだろう…
そして、これが現実か虚実の類いによるものか、を確かめる為にこれから動く事にした。それで、確認が出来る物は何か無いのか?と周りを見ながらしばらく歩いていると…
其処には開かない[ ]があった。何故[開かない[ ]があった。]としか、表現が出来無いかと云うと…
それは、扉なのか窓戸なのか、何て言ったら良いのか分からない口みたいなのだったからだ…それに、開けば出入りが出来そうな口みたいなのだが、真っ平らで突引起モノが無く、物体の真ん中には線が入ってるだけだった、
(開かないのならば他の所に、開く[ ]がある筈!)と私は考え、その場から離れて歩き続けると案の定 口みたいなその開く[ ]を見つける事が出来た。私はそれに触れて開けようとしたら… 口みたいな[ ]がスッと消えた、・・・開いた[ ]の中に行くと…
たった1枚の鏡だけが其処に立っていた。
その鏡が不思議に思い、覗いてみた刻、この世界に来る前の景情が私に、験体というより験経してたと云うべき事が、この身に降って来たのだ。
ーーーー・・・・・
景情された世界で、私は験体というより験経の事が顧見た。
その刻の部屋には妻と私が言い合ってて、離れた場所には娘が居た…
「わたしは貴方の事、愛してるって、今は言えないわ…」
「何故だ?!私は霧子を、お前を愛してるぞ! 」
「そういう事じゃないの!わたしも霞も放ったらかしで仕事・仕事!?愛してるなんて無いじゃないの!」
妻は怒りで私に物を投げる。
「私はお金を貯め、霧子と霞の一緒にいる時間を…つくろうと…」
「本当に愛してるって証拠を出してから言ってよ、ねぇ!?」
霧子は泣き叫んで、その場から離れ、この二人の事を見ていた霞は悲しい顔をしている。
・・・あぁ、そうだった…
「愛してるって言ってよ、ねぇ!?」
って妻に言われた後、少ししてから私はアレを・・・ 現実での罪をやってしまったんだよな…
ーーーー・・・・・
[パリィィン!?]
と、出来事を省みした瞬間、割れた鏡と開けた[ ]の前に私はボーと立っていた。そしてハッと我に返ってから、割れた鏡以外である他の開く[ ]を探し出していき、それぞれ奥遠くに…開く[ ]があって、それぞれの各鏡の中で私自身のこの世界に来る前の景情を… 験体というより験経を色々、省み見ていき思い出していく。
「この世界に来る前のあった事を色々と思い出せてきたな。だが!ただ この色のないような世界は分からないままだが…」
何の因果が出るのかは、開く[ ]によって違い、全部 見たら真実に辿り着いていった。
「これは因果応報か… いや、自業自得だろな!」
と… ある行いに応じての物報善悪 となるから私は納得し言ったのだ。
もう一度考えて言うが、此処は白色(天国)なのか黒色(地獄)なのか が解らない色合い鏡のある世界だ。
そして、ここに来居している私は… 他の人達は… この世界からは出れるのか?それとも、出れないのか?それは解らない。
あと、此処の事についてなんだが…
扉だか窓戸なのか、が解らない[ ]を面録門 と例え…
その中にあった鏡を媒記鏡と、考えた…
その名が合ってるかはどうかは不明なのだがな・・・
そういえば・・・ ここに来て刻間というのを見ていない…
此処に来居して何時間かが経ってしまっているのか、それとも、何日間も経ってしまっている となっているのかは正直いって私は知らない、どうしてかだって? どのぐらい刻が経っているのかは白(朝)も黒(夜)も解らないからだ。
私は、ここに来居した最初のある時に、口にしてた言葉がある。それは . . .
「あぁ…誰でもいい・・・ 誰か…私をここから連れ出してくれ・・・ 」
と、多分、これを声に出してしまったのは、普段の場所・場合との差異、疑暗や安不性による擬孝疫免だろう。
これは、誰にだってなると思う。まぁ、これがならない人ってのも居るには居るらしいんだが。その人はその人だ。
・・・そしてあれから、幾ばくかが経ち、景情を…験体というより験経を色々見たり聴いたりして、
私を含めた皆は、最後 彼処に行き着くのだろうな、有の世 最果てであろう所場に… 白黒とハッキリ付ける所、務判裁所{※生死裁判所}へ私はここ[白色か黒色かも解らない世界]から連れ出されていった・・・
つまり、こういうことだ。私はそういう事をしたのだ。何をしたのかだって?なに、難しい事では無いよ、還り見てみれば解った事なのだ・・・