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十二話 謎

@雑魚ベー視点@


渦巻きお風呂に入ったら森に出てきたんですが、此処は一体何処でしょうかねぇ?


「むにゅー、誰かが能力を使ってるみたいだよ」


今頃ですが、希求さんのむにゅーという鳴き声が非常に可愛いですね!


「聞いてる?」


「えぇ、可愛いですよぉっ!」


あぁ、いつまでも少女達に愛されていたいですよぉっ!


「聞いてよー」


「あはははははははは~。私はあなたの言う事であれば何でも聞きますよぉっ!」


久々に調子がいつも通りになってきましたねぇ。


私の愛が徐々に大きくなっていくのを感じます!


「世界中の可愛い少女を愛しますよぉっ!」


「むにゅー、間違った愛と選択肢は変なフラグが立つけどね」


もしくはバッドエンドかなんらかのオチで終わるでしょうねぇ。


「というか、希求さんはそういう単語は何処で覚えたんですか?」


「お兄ちゃんの家にあるゲームで見たんだよ」


ゲームをする希求さんもかなり可愛いでしょうねぇ。


というか、悟さんって結構ゲームとかやってたんですね。今度借りに行ってみるのも良いかもしれません。


「それで能力を使ってる人というのは、主犯的な人ですかね?」


「うーん、恐らく此処は別世界だし、きっと主犯じゃないよ。でも、この世界全体に影響してるのかも」


希求さんはどうしてそこまで分かるんですかねぇ?


まぁ、能力でしょう。


というか、雨双さんとアミュリーさんが心配です!


「そういえば、お風呂の事に二人は気づかなかったんですかねぇ?」


「むにゅー、二人って雨双とアミュリーのこと?」


「えぇ」


あの渦巻きには気がつくと思いますけど。


「はっ!もしかして、お風呂代わりに二人一緒に洗濯機に入ろうとしたけど入りきれず、代わりにお風呂に渦を発生させ、二人で回り続けるつもりだったんですねぇっ!」


ちなみに私は洗濯機に入った事がありますが、回転力はそこまで良くないですし、肌に悪影響がでました。


「いや、どうやったらそんな展開になるの?」


ふふふ、悟さんの家で育った希求さんは、この展開への成り行きが分からないようですねぇ。


「まず、洗濯機で体を洗いたくなったとしましょう」


「最初からあり得ない展開だから、やっぱり聞くのはやめておくね」


ふふっ、希求さんもまだまだ未熟ですね!


「このくらいは普通にあり得る展開です」


だって、私が体験したんですから、他のみんなも同じように洗濯機に入るはずですよぉっ!


「むにゅー、話を戻すけど、変な渦に気づかないことはないと思うよ」


確かに毎朝お風呂掃除を交代でしますからねぇ。


「そこで一つのことを思い出してみよう。朝に神酒が事件的なことを言ってたよね?」


「そうでしたっけ?」


お風呂の事ばかり考えていたので覚えてません!


「確か今回の事件も主人公かチートが何とかするって言ってたよ」


まぁ、悟さんか魅異さんなら何とかできるでしょうねぇ。


「でも、お兄ちゃんは普通くらいの強さだから、この世界に来てしまったら主犯は倒せないと思うよ」


そういえば、この世界は何らかの能力の影響を受けているのでしたねぇ。


「あ、小屋があるよー!」


希求さんが指差す方を見ると確かに小屋がありました。


お、看板を発見ですよぉっ!


「神秘と重なる秘密基地?変わった名前の基地ですねぇ」


基地というより小屋に近いですけどねぇ。


「あれ、誰?」


おや、可愛らしい女の子が来ました!


それにしても、森に一人で何しに来たんですかねぇ?


「むにゅー、私は雷之 希求。それでこっちは雑魚ベーだよ」


「うーん、難しい名前だね!」


いや、かなり覚えやすいと思いますけど。


というか、私の名前は本名で紹介してください!


「私は真理 美異!この秘密基地を作っていて、今日は完成日なの!」


えぇ、この小屋を美異さんが一人で作ったんですか!?


よくみると、裏の方が少しだけ完成していませんねぇ。


「むにゅー、名前に聞き覚えがあるんだけど」


「あ、特星の魅異さんと同じ名前ですね!」


特星に居る魅異さんは偽者で、この美異さんが本体とかそんな設定ですかね?そして、美異さんは偽者の魅異さんを使い、特星に自分と年の近い女子小学生を集め、少女達だけの夢の楽園を築き上げるつもりだった!

しかし、それだけでは面白くないので、悟さんを中心とした別世界や別の星の人々を集めて、その中の男性陣から特星に相応しい男の存在を見つけ出す為に現在のような事件を起こしたのです!

そして特星に相応しい男になる条件はただ一つ。

それは魅異さんの本当の正体が美異さんだと気づき、それを何らかの方法で偽者である魅異さんに報告すること!そうすることで偽者の魅異さんに設定された機能が作動し、本体の美異さんが特星に現れて条件達成の褒め言葉とキスが捧げられ、私以外の男性陣はこの星から追い出されます。

その数年後、純粋で健全な生活をしていると一通の手紙が届きます。手紙は美異さんから送られたもので、手紙の内容は驚くべきものなのでした。

特星を追い出された事を逆恨みした一人の男が、星に不法侵入したというのです!

早速、美異さんに話を聞きに行くと、面白いことになりそうだからという理由で、侵入者の退治と正体を見破る事を依頼されます。

数時間後、私の前にとある男が立ちふさがったのです!その男こそが主人公であった悟さんでした。しかし、私はすぐに普段の悟さんではなく、ボケ役の方の悟さんだと気づいたのです!

そして激闘の末にボケ役の悟さんは私に破れ、美異さんの力によって永久封印され、私は健全で純粋な生活を取り戻したのでした!


「良い展開ですねぇ」


よし、特星に戻ったら魅異さんにさっきの話を伝えますよぉっ!


「むにゅー、それで手伝ってあげるの?」


「えっ、何をですか?」


いろいろ予想しているうちに話が進んでますねぇ。


「小屋の裏の方の製作だよ。美矢ちゃんって言う私の相方に自慢するの!」


なるほど、確かに美異さん一人では大変でしょうし、私も手伝うとしますか!


「喜んで手伝いますよぉっ!」


こう見えても、神社を作った事がありますからねぇ!






私が手伝った事により、数十分で小屋が完成しました!


「薄い板でも小屋作りは大変ですねぇ」


どうでもいいのですが、バスタオル姿なことを完全にスルーされてませんか?


もしかして、私がいろいろ予想している間に希求さんが説明してくれたのですかね?


「いやぁ、お陰で助かったよ。二人ともありがとう!」


「いえいえ、気にしないでください。あと、私達が手伝った事は秘密にして置いてください」


「うん、わかった」


理由は特にありませんが、美異さん一人でも恐らく完成していたでしょうからね。


ちなみに美異さんは滑って水溜りに突っ込んでましたねぇ。


「むにゅー、服は家で変えたほうが良いよ」


「うん!」


いやぁ、非常に元気な子ですねぇ。


「おや、膝に傷がありますね」


美異さんの膝には擦り傷があります。恐らく、水溜りに突っ込んだときに傷ができたのでしょう。泥で汚れて気づきませんでした。


「希求さん、包帯とか傷薬とかを貸してください」


「はい、これだよ」


希求さんから借りた道具を使い、美異さんの怪我を手当てします。


「あ、泥がついてて汚いよー!」


「いいえ、それは泥が汚いのであり、美異さんが汚いわけではありません!例えば汚れている少女がいたとしましょう。そのときに汚いという人が居ますが、実際は少女そのものが汚いのではなく、その場の環境や周りの物が汚いんです!そう、少女に汚い部分などはないのですよぉっ!」


少女は綺麗説を激しく説明しながら、丁寧な手当てをする私は凄い技術の持ち主ですねぇ。


「むにゅー、確かに一理あると思う」


ふむ、希求さんも私の意見が正しいと思うのですね!


「はい、これで明日には跡形もなく治ると思いますよ」


「うん、ありがとう!」


特星では傷薬を使う機会はありませんが、普通のものより治療効果が高いんですよねぇ。


「さて、それでは私たちは行きますが、美異さんはどうしますか?」


「小屋の最終点検をしておくー」


私たちは秘密基地を後にして、森を出る道を探すのでした。


「ところで、美異さんに私のことをどのように説明したんですか?」


「むにゅー、誘拐犯の劣化版って言っておいたよ」


わ、私は誘拐犯じゃありません!


「うぅ、美異さんの評価が下がったら、特星に相応しい男になれなくなってしまいますよぉ~」


そうだ、私自身が少女になれば良いじゃないですか!


「あ、そうだ」


おや、希求さんが何かを思い出したようですねぇ。


「盗撮になんで気づいたか話してなかったよね?」


「かなり話を戻しましたね。というか、気づいてたんですか!?」


あぁ、あの頃の私の心は歪んでいたんですよぉっ!


「前に何処かに迷ったときにこれを見つけたんだよ」


希求さんが私に見せつけたのは、いつだったかに私が撮った写真でした。雨双さんとアミュリーさんが写っています。


希求さんの能力でモザイクが掛けられているので、安心して見ることができますけどねぇ。


しかし、あれを見つけられてしまうとは参りましたね。


「それを撮ったときの私は心が歪んでいたのです!現在の健全な私には不要なものです!というわけで、その写真は希求さんに差し上げましょう!」


「え?あ、うん」


私の台詞が予想外だったのか、希求さんが困った顔をしていますねぇ。


「あ、もしかして、その写真を餌に私に頼みごとでもするつもりでしたか?」


「むにゅー、実はそのつもりだったんだけど」 


ふふふふ、私は最初から分かってましたよー。


「まぁ、今は事件中なので日を改めて相談してください。あと、私は少女の頼みに要求などは出しませんから安心してください」


「うん」






~瞑宰京~


あれ、いろいろ話してるうちに見覚えのある場所に来ましたね。


「むにゅー、此処は?」


「此処は特星の瞑宰京という都市ですねぇ。悟さんが前に通ってた高校もこの近くにありますよぉっ!」


「前にお兄ちゃんが通ってた高校かぁ」


そういえば、いつも人が多いはずですが、まったく見当たりませんねぇ。


「此処も敵に占領されたんですかねぇ。…っとぉっ!」


私は何かの気配を感じてその場を飛び退く。


そしたら、私が飛び退いたときにできた砂煙が固まってました。


これは時間を操る能力!


「おっと、今度は貴方達の偽者ですか」


私の前に現れたのは羽双さんでした。


うわぁ、勘違いフラグの予感が全開ですねぇ。


「むにゅー、私達は本物だよ」


希求さんは自分の能力のお陰で無事だったみたいですね。


「貴方達は別世界に飛ばされたと聞いたんですが」


「ですから、こうやって戻ってきたんじゃないですか!」


「残念ながら、偽者のついでに本物も退治している僕には関係ありません」


何で偽者まで退治しちゃってるんですか!


「まぁまぁ、お互いに落ち着こうよ」


希求さんが適当にこの場を落ち着かせようとする。


「あぁ、よく考えたら本物ですね」


希求さんの言葉で落ち着いたのか、羽双さんは私達が本物だと納得する。


「バスタオルだけで街中を歩くほどのバカは、滅多に存在しませんから」


バカは褒め言葉だと割り切っているので、どんどん言ってくれて構いませんよ!


「そうだ、貴方達に指令を出します」


私たちに許可をもらってからにして欲しいですねぇ。


「あそこの高校に敵の親玉が居るので、さっさと倒してきてください。謎の何かによって僕は入れませんでしたが、貴方達なら迷い込めるでしょうし」


謎の何かってのが気になるので行きましょう!


「むにゅー、既に着いてるよ」


「って、いつの間に!?」


いつの間にか高校の前に来たわけですが、辺りが黒い何かに覆われていますねぇ。


というか、早く服を着たいです。


「もう進入できたと考えて問題ありませんか?」


「黒い何かの中には入れたから、進入は成功だね」


なんか、私の存在価値が下がってる気がします。


「しかし、敵は何処に居るんでしょうね?」


「校長室とか?なら、こっちかな」


「あ、校長室はそこですよ!」


希求さんが道に迷いそうですねぇ。


「むにゅー、失礼しまーす」


「可愛い少女に会いに来ましたよぉっ!」


礼儀正しく挨拶をして入る私達は、良い見本ですねぇ!


「ふふふ、残念ですね。少女は此処には居ませんよ」


校長室に居たのは少女でも校長でもなく、やけに偉そうな女性でした。


「とりあえず、自己紹介をさせてもらいます。私は夜使やしという名前で、特星では神様をやっています」


おぉ、神様の人数が減少してから会った神様の中で、二人目に追加しておきましたよぉっ!一人目は当然アミュリーさんですけどねぇ!


「それにしても変わった名前ですねぇ」


「むにゅー、夜使は特星で伝説になってる生き物だよ」


え、それは知りませんでしたねぇ。


「あら、物知りですね。ふふふ」


どうでも良いんですが、笑ってるのが気になりますね。


「夜使は謎に包まれている生物で、朝に寝て夜に行動するから夜の使いとして恐れられたらしいよ」


「何で恐れられてるんですか?」


「むにゅー、何だか分からない生き物が夜に居たらじゃない?」


私なら少女かどうかの方が気になりますけどね。


「素晴らしい推理です。何故そこまで分かるのでしょうか?」


「むにゅー、この本に書いてあるよ」


希求さんが取り出したのは特星の伝説の生物図鑑という本でした。校長が作った説明文だけの本みたいですけどねぇ。


「ふふ、前言を撤去しますね」


前言というのは素晴らしい推理と言った部分だろう。


「しかし、写真とかはないんですかね?」


「写真を撮ろうとしても、何だか分からないものが写りますよ」


それは恐ろしい出来事ですねぇ。


「それで何か用ですか?」


「あっ、そうだった。特星中の偽者を退却させてもらうよ!」


「ついでに迷惑を掛けたので気絶決定ですよぉっ!」


これだけの事件だと、解決側もやりがいがあって良いですねぇ。


「ふふふふふ、特星のルールを知らないのですか?」


「いーえっ、特星のルールくらいは知ってます!」


特星のルールで問題は発生させて良い事になってますが、犯人に対しての損害賠償の請求や仕返しも正式に問題はありませんからねぇ。


「良いでしょう。しかし、人数が違えば勝負が公平ではありませんよ」


「主犯者側の主張など私には関係ありませんねぇ」


「ふふふふ、そうですか。では、校舎を壊すわけにもいきませんから、外での勝負にしましょう」






~皇帝の校庭~


「むにゅー、この校庭は駄洒落的な名前だね」


「まぁ、校長の性格にあってますけどねぇ」


黒い何かに包まれていて良く分かりませんが、恐らく今は夜なのでしょう。秘密基地を去るときには夕方でしたからねぇ。


「私の能力は謎が謎を呼ぶという謎を操る能力です。真実から小説のサブタイトルまでいろいろと謎にする事ができます」


おぉー、凄く羨ましい能力!


「ふっふっふ、私の本物が居るようですねぇ」


「うおっ、私にそっくりな人が居ますよぉっ!」


急に現れると驚くじゃないですか!


「ふふふ、これで二対二です」


「むにゅー、偽雑魚ベーの相手は私がするよ」


確か本物より強く作られてるんでしたよねぇ。


なら、偽者の私は希求さんに任せましょう!


「私の相手はあなたですね」


「ふっふっふ、偽者の私が相手でも私の勝ちは決定ですけどねぇ」


私は少女以外なら何度でも立ち向かいますからねぇ!


「必殺、ジャンピングキックですよぉっ!」


「謎解き、全ての謎の解決」


技の名前に面白みがありませんねぇ。


しかし、私のジャンピングキックは避けられました!


「あ、足が抜けなくなりましたよぉっ!」


「私はその技の謎を解決しました。威力は半端ないけど、避けられたときの隙は恐ろしく大きいようですね。謎落とし、謎の高さから降る大岩」


上から沢山の大岩が振ってきましたが、足が抜けないので避けられません!


「謎招き、謎の行方不明者」


あれ、岩で何も見えませんが、何かに飲み込まれていく気がしますよぉっ!


「ふふふ、後は誰かに見つかるまで、ずっと行方不明になっていてくださいね」


「はい、貴方の前に現れたので、私は行方不明ではありませんよぉっ!」


ふっふっふ、私の行方不明期間は一日以内で十分です!


それにしても、謎を操る能力って未知を操る能力と類似してますよね。


「超必殺、超ジャンピングキックですよぉっ!」


「ふふ、謎の道具、謎の弾力性がある物体」


ジャンピングキックの目標の上に謎の物体が現れ、その物体により私は跳ね返ってしまいました!


「ちょっと、止まりませんよぉっ!」


空中に飛んでいく事になるとは予想外でした!


「そろそろ終わりですか?」


「甘いですよぉっ!超必殺、宇宙からのジャンピングキックです!」


宇宙に行くまでの時間と特星に戻るまでの時間を、羽双さんが場外から短縮してくれました!


「その程度なら良く見て避けれます。…って、どうして全裸なんですか!?」


あー、宇宙に飛ばされてる時に、バスタオルが飛んでいったようです。


とりあえず、夜使さんはよく見て避けるつもりだったのでしょうが、モザイクに気づかず全裸の私のジャンピングキックを喰らいます。


「げほぅ!」


「ふっ、普段からそのような喋りだと、やられる時が普通以上に惨めに思われますよぉっ!」


まぁ、少女は別なわけですが。


そういえば、この人ってどう見ても、人間年齢で二十の後半くらいの年ですよねぇ。


「おぉ、私の知り合いの女性で一番年上かもしれません!」


あとで悟さんに報告しておきましょう。


「あれ、そういえば希求さんが見当たりませんねぇ」


「希求なら何処かへ迷って行っちゃったよ~」


「うおぉっ、魅異さんじゃありませんか!」


いきなり人が現れると心臓に悪いですねぇ。


「とりあえず、事件の解決おめでとう~。今回は悟よりも良い結果だったね~」


「まぁ、私と悟さんは宿敵ですからねぇ。悟さんが事件解決することがあれば、私だってたまには事件の解決くらいはしますよ!」


そういえば、最近悟さんと勝負をした覚えがありませんねぇ。


「忘れてると思うけど、この先数年は魔王でもあるんだから頑張るといいよ~」


あー、忘れてましたが、今年の魔王選択では私が見事に選ばれましたよぉっ!


「あ、ちなみにモザイクの効果は既に切れてるからね~」


「あー、そうなんですか?普通の人がこの辺に居たら大変な事になってましたねぇ」


ちなみに私は全裸で人前に出ても平気ですよ。


まぁ、周りは平気じゃないから、普段から服とかはちゃんと着てますよぉっ!


「というか、魅異さん。裸の男性が目の前に居るんですから、恥じらい的なものは持つべきですよぉっ!」


「裸の男がそれを言うのもどうかと思うけどね~」


いや、貴方は男に変身とかできるでしょうが!


「ふふふ、私は能力を面白いことに利用するから良いんだよ~。というか、そのことで雑魚ベーに二つのプレゼントをあげるつもりなんだよ~」


うわぁ、嫌な予感がしますねぇ。


そのことでということは、能力的なものですよねぇ。


「まぁ、特殊能力とは違う能力だけどね~」


「どのような能力ですか?」


「まず、雑魚ベーが小学生少女になれる能力で、体が小学生の少女になるんだよ~。ちなみに年齢は雨双やアミュリーと同じ五年生だけどね~」


おおおおぉっ!これは少女の気持ちが分かるし、少女としての生活もできるじゃないですか!


魅異さんの割には良い能力をくれましたねぇ!


「もう一つは少女になっている間、自分の分身を作り出す能力だね~。この二つを併合する事で、人に気づかれないように少女の生活を過ごせるんだよ~」


うおおおぉっ!完璧なコンビネーションですねぇ!


「分身の行動は実際に雑魚ベーが居た場合に行なう行動と同じ行動をするよ~。ちなみに分身の行なった行動や記憶は、寝たときに全て本物の雑魚ベーも記憶するからね~」


いやぁ、非常に嬉しいプレゼントですねぇ。


でも、まだまだ油断はできません!


「リスクや違反行動などは?」


「リスクは特にないけど、違反行動はあったほうが面白いね~。なら、少女になれることや雑魚ベーが変身していると、一部のもの以外に気づかれてはいけない。あと、健全で純粋な心を忘れない事。それに違反したときのリスクは、理由の無いくすぐったい症状だよ~」


あれ、途中の説明で口調がなくなりましたねぇ。


「まぁ、毎回同じ口調なのも面白くないからね~。時々、普通の喋り方に戻すんだよ~」


そういえば、アミュリーさんも同じような感じでしたね。


「それで理由の無いくすぐったい症状とは何ですか?」


「何故だか体中が微妙にくすぐったくなる状態だね~。お腹から胸くらいまでが主な効果範囲だよ~。ちなみに一部の者以外に気づかれた場合は、その度に私が忘れさせておくからね~」


なるほど、罰が非常に恐ろしいですねぇ。


「欲張って悪いのですが、設定の追加要求が二つありますよぉっ!」


「はい、どんな要求~?」


言わなくても分かってるのに言わせるつもりですか。


「まず、私から見た場合の私と他の少女達に対するモザイク効果の追加!理由は言うまでもありませんよねぇ?」


「はい、認めるよ~」


というか、魅異さんのことですから最初からモザイク効果をつけてるでしょうねぇ。


「あと、少女時の特殊能力の追加!理由は現在の私と同じ能力だと、気づかれる可能性があるからですよぉっ!」


「変身中は元の能力が使えないという条件をつけるなら問題ないよ~」


「それで構いませんよぉっ!」


とりあえず、魅異さんとの交渉は成立しましたねぇ。


「私は雑魚ベーの少女に対する想いが、健全で純粋なものなのを見込んで、能力をプレゼントするんだからね~」


あれ、よく私が純粋で健全な人だと分かりましたねぇ。他の人は信じてくれないんですよぉっ!


「とりあえず、盗撮とかしてたことと普段の発言が原因だろうね~」


というか、いい加減に寒くなってきましたねぇ。


「そういえば、変身したときの服はどうするんですか?」


モザイクがあったとしても、私から見た場合ですし、神社に迎えませんよぉっ!


「そうだねー、パンツと服とかなり長いタオルを貸してあげるよ~。あとは自分で買うとかでなんとかしるように」


何故、ズボンやスカートではなく、かなり長いタオルなんですかねぇ?


「追加要求でズボンかスカートをください!」


「却下するよ~」


あー、やっぱり無理でしたねぇ。


「というか、早く変身したら~?」


「あ、もう変身できるんですか?」


とは言っても、変身の方法が分かりませんねぇ。


「少女になりたいと強く念じてみて~」


「えぇ!」


少女になりたいですよぉっ!


「…おぉ、視点が低い!あと、声も凄く少女になってますよぉっ!」


変身時の効果音とかはまったくありませんねぇ。


「服とかもちゃんと着てるしね~」


「おー、服もパンツもタオルも真っ白ですねぇ」


自分の声が可愛すぎて死にそうですよぉっ!


「そうそう、少女になってるときに分身と会うことはないよ~。あと、少女状態の時の特殊能力は魔法を使える能力だよ~」


おー、普通ですねぇ。


魔法って言ってもいろいろありますが、どんな感じなんでしょうか?


「魔法を使う能力の中でも、本人の能力に影響されやすい種類の能力だね~。確かその時に使える技に応じた魔法が使えるはずだよ~」


「へぇ、魔法を操ると言ってもいろいろなんですねぇ」


そのときに使える技というと、ジャンピングキックとかですね!


「あと、カムとかも特殊能力じゃないから、少女状態でも使う事ができるよ~」


「おぉ、カムも使えますか!」


カムというのは私の使える技で、高熱の球を飛ばす事ができる技です。大きさはそれなりに調節可能で、大きくなるほど飛ぶ速さもゆっくり飛ぶんですよぉっ!ちなみに空気抵抗などは受けません。実体はありませんが、色はついているので見えやすいです。色は変更可能ですが、私はオレンジ色を主に使用します。


ちなみに几骨さんに、これと同じ原理のワワという技を教えましたねぇ。


「じゃ、神社に送るね~」


「ちょっと待ってください!その前に私の名前を決めさせてください!」


私の本名がベータ サイドショットですから、発音を似せてエエナはどうでしょうか!漢字で絵恵那ええなとかで完璧でしょう!

苗字は主人公らしくライノショックにしました!


ちなみに私の本名はベータ サイドショットですからね!


「決定しましたよー」


「決め方が凄まじく適当だったね~。あと、もう到着したよ~」


凄まじい速さで到着しましたね。


そういえば、移動時間が短いときは場所表示がされませんねぇ。


此処はアミュリー神社ですよー。


「あれ、魅異さん?」


お、雨双さんがこちらに気づきましたねぇ。


「こんな時間にどうしたんですか?」


どうして、魅異さんには敬語なんでしょうねぇ?


「今からこの子を預かってくれない~?」


「はい!?」


いきなりの発言に雨双さんは困ってるようですねぇ。


「私やアミュリーは構いませんし、雑魚ベーも恐らく喜ぶでしょうが、その子が雑魚ベーの行動とかに耐えられないかもしれませんよ?」


いやいや、私は純粋な愛を表現しているだけですから!


「ふふふ、私がそんなところを見落とすと思うの~?この子は昔に雑魚ベーと過ごしてて、雑魚ベーをが困らせることができるほどの女の子なんだよ~」


そういえば、喋り方とか考えてませんでした!


普段通りでは気づかれてしまいますから、普通に敬語を使う子みたいな感じでいきます!


「あの、私は雑魚ベーさんとは仲が良かったので大丈夫ですよ」


「そういうことだよ~。あと、雑魚ベーの技とかを引き継いでいるし、喋り方とかも似てるけど、しょうがないことだから気にしないであげてね~。あと、雑魚ベーはこの子が苦手だから、この子が居る間は神社に来ないかもね~」


それだけ言うと、魅異さんは消えて居なくなりましたねぇ。


「とりあえず、家の中で話そう。あと、私は魅異さん以外にはこの話し方だが、あまり気にするな」


「えぇ、わかりましたよ」


口癖が出そうでドキドキしますよぉっ!


「雨双ー、食器の片づけが終わったんだってば。あれ、その子は誰だっけ?」


「この子の名前は後で聞くつもりだ。あー、この変な喋り方の子はアミュリーだ」


細かい説明をしないあたり、後でまとめて話すようですねぇ!


その後、部屋に集まって説明会をしたのですが、何とか自然に誤魔化せました!そして、次の日の朝に分身を出しておきましたよぉっ!


あと、美異さんと魅異さんの関係説を話すのを忘れてました!

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