もふ怪談4 トイレ
もふ怪談1~3、短編であり。
ホラーだが、私の主観でだから、怖くはない。残念ながら。
躾で大変なのは初期のトイレですよね。
~ その1 ~
起床時刻よりも早くに部屋に乱入して暴れまわる子猫ども……
そして布団の上にもやって来る。
布団越しに手の上へ乗っかる子猫。
覗くと目が合う。
かわいいな~
…………
………
……
――じょじょじょじょじょ……
湿気った温もりが手のひらを覆う。
布団は洗濯へ。
~ その2 ~
打ち上げで酔っ払い二日酔いで眠りが浅かったが寝ていた。
周りが多少煩かったが、大の字で。
寝返りを打ったときだ。
脹脛に冷たいものが触れた。
起きる。
股の間に下痢? の跡が……
布団で寝ててウンチを踏んだってこと?
寝かせろよ……
~ その3 ~
出かけようと玄関へ行く。
スリッパを脱ぎ、靴へ足を伸ばす。
――べちゃり。
サイズ的に便器に見えたか?
靴下を脱ぎ、足を洗い、靴下を換え、靴も換える。
時間を食った……
~ その4 ~
家へ帰る。靴を脱ぎスリッパを履く。
――べちゃり。
またか……
靴もスリッパも下に放置が良くないことが分かった。メンドクサイ……
~ その5 ~
その夏トイレの前に見張りが就いた。
フローリングの床は冷たいのだろう。
だが、トイレの前は陣取らないでくれ。
邪魔だ。
退けて用を足す。
出るとき、また、居座っていた。ドアが重い。
ドアを開くときフローリングの床を横滑りしながら、こちらを不思議そうな顔で眺めている。
トイレの見張り番はなかなか飽きてくれなかった。
~ その6 ~
トイレに行こうとしたら、見張りとは違う、歩哨がいた。
気にせずトイレで用を済ます。
トイレから出てスリッパを履く。
――べちゃり。
そっと足を上げて足元を確認した。
そこはトイレじゃねえ!!
歩哨はスリッパを狙っていたらしい。