2章
なんやかんやでクラインはアクアに同行することになり、王都まで来るも・・・・
そんな中、王都で新たな出会いが二人と1匹に待ち受けていた。
だが、それが彼らにとって、吉となるか凶となるかは本人たちですらわからぬまま、いつしか事態はとんでもない事に!
第二章
王都、セイクリアル。
道中、色々とあったりはしたが、何とか無事にたどり着くことができた。
その道中にクリの名前も決定し、クゥ、ということになった。
「お前・・・・・す、少しは、た、戦え・・・・」
「た、戦ってるでしょ・・・・・、も、モンスターと、勇者を討ち取りに来た尾補修段が少し多かっただけで・・・・・」
「くぅ、くぅピィ~」
私たち三人は王都につくなり、周りも気にせずにその場に座り込んでしまった。
私たちのそんな行動を、王都の人たちはくすくす笑いながらも、暖かいまなざしで見てくれていたので、私たちもそれほどいやな気持ちになることもなく、その場に座り込んでいた。
「あの、そこに座っていると馬車とかに踏まれますよ」
「へ?」
私たちの行動を見かねたのか、女の子のかわいらしい声が私たちにかかり、私たちはふとそちらに視線を向けると。
「おらおら、そこのアブ・・・・・!」
「え、ちゃぁ!」
危ないといった張本人が王都に入ってきたばかりの馬車に引かれ、盛大に吹っ飛ばされた。
私たちは一瞬何が起きたのか理解できず、その場を見ていた通行人もその動きを止めて固まってしまった。
「はっ・・・・・ちょっ、ちょっと!」
「だ、大丈夫かい?」
私と、馬車を運転していたおじさんがあわてて彼女の元へと駆け寄ると、彼女は見るからにボロボロのかっこうになっていた。
「だ、大丈夫・・・・・・『神の祝福を』ふぅ、これでなんとか?」
よく分からないことを呟くと、その服と傷が見る見るうちになくなっていく。
「あ、どうもはじめまして、私ヒカリと申します以後お見知りおきを」
「え、あ、えっとよろしくヒカリちゃん」
道のど真ん中で土下座しながら挨拶する彼女の光景はどう考えても、この人おかしい人、でまとめてもまったく問題ないと思ってしまった。
それに、その格好は上が白、下がミニスカの赤という、巫女服に似てはいるものの少し違う、なんとも不思議な格好なものだから、それもまた、頭にくえっしょんマークを増やす原因になっている。
「お前らはこんな所で何をしている」
「え、いや、ついね」
「あほかお前は?」
クラインは憎まれ口をたたきながら、巫女服もどきの少女を見て、また面倒なのが、などと一言余計なことを言いながら。
「さぁ、行くぞ、最弱」
「ふぅっ!」
「ぴーーーー!」
私は、そのままどっかに行こうとするクラインに、いつもどうりクゥを掴むとそれをクラインの後頭部に向かって投げる、それは見事に命中した。
「おい、いつも言ってるがクゥが悲惨だろ!」
「クゥだって怒ってるのよ」
「く、クピクピ!」
三者三様に勝手なことを言いだした私たちを、謎の巫女さんはなぜかニコニコそれを見守っており、留めに入るなどということもしなかったが。
「夫婦なんですか?」
「「何でそうなるの!」」
私たち二人はあまりにもとんでもない発言に、同時に反応して少女にそういうと。
「え、だってアレじゃないですか、こういうのを世間では夫婦漫才と・・・・・・」
「め、夫婦・・・・これと・・・・・こんな最弱勇者と・・・・・」
「し、失礼ね、私だってこんなひねくれ者で、魔王の幼馴染となんて嫌よ」
「おまバ!」
私の発言に、あわててクラインが両手で私の口を塞ぎ、周囲を見る。
幸い、町の人たちに今の話は聞かれなかったようだが、ばっちり約一名には聞こえていたらしく、その少女は瞳を大きく見開き、私たちを交互に見ながら、なぜか顔を見る見る赤くしだした。
「クピ?」
「ど、どうしたの?」
クゥも不思議に思ったのか、少女の前でピョンピョン跳ねながら鳴き、私もおそるおそるではあるが聞いてみると。
「いや、あの・・・・・こんな人の多いところで接吻などと」
「は?」
「え?」
私たちの恐れていた答えとはまったく別の答えが返ってきたものだから、私たちはそろってフリーズしてしまい、息を吸うのも忘れその少女をじっと見つめていた。
「あの、私何か?」
何かも何もない、今の魔王がどうのという話から、どうして接吻につながるのか、まず私はそこを説明してもらいたい。
クラインもあまりのことに、いつもはひねくれた一言でも言いそうなところを、今はもうどうしたらいいのかわからない、というように動けなくなり、ただただ目をしばたたかせながら少女を見ていることしかできなくなっていた。
「あ、あの、魔王の幼馴染・・・・・って話だったと思うんだけど・・・・・」
「え、あ、はい。すごいですねぇ、魔王さんと幼馴染なんですねぇ」
恐る恐るではあるが、私がそう話を切り出すと、彼女はなんだか感動したかのように驚きながら、目を輝かせてそんなことを言った。
「ず、ずれてる・・・・・・」
天然、言われるものだろうか。話には聞いていたけど、まさかここまで一般の思考とずれた考えと答えが出せるなんて。
などと感心している場合ではなく。先日の魔王登場事件・・・・私にとっては事件、以来こういう天然とか、美少女を愛する変体とか、にっこり笑顔の悪魔とか、ああいうのにかかわってろくな目にあわない、ここは速やかに分かれるのが。
そう思考をめぐらせていたが、その考えは一匹の無邪気なお供によって打ち砕かれた。
「ピー、ピー!」
「あらあら、かわいい」
どういうつもりか知らないがクゥが少女に懐いており、さらに甘えていた。
「お前の考えていることはだいたい理解できるが・・・・・・手遅れだ」
「・・・・」
クゥの行動に落ち込んでいたけど、それよりも、このクラインに心を読まれたことのほうが落ち込むのはどうしてかしら。
などと悠長なことを考えていないで、この場を離れなければ。
「それより、リステアたちはもう付いてるんじゃないのか?」
「ああああ、そうだった!」
「忘れてたのか、この最弱勇者は・・・・・」
すいません、本気で忘れてました。
本来の目的を思い出した私たちは(主に忘れていたのは私だけ)立ち上がると、私はクゥを鷲づかみにし、肩に乗せると、クラインとアイコンタクトをとり。
「ごめん、急用を思い出したの、また今度ね!」
「あら、はい、ではまたお会いしましょう」
私たちは少女のその言葉を背後に聴きながら、走ってその場を離れ、王宮へとその足を向けた。
王宮に着くと、門番はその場に倒れており、その周囲にも同じように一般人が倒れており、この一角だけ待った区別の空間になっていたが、どうしてか町のほうはそんなこととはまったく、無縁で穏やかなものだ。
「どうなってるの?」
「結界・・・・・・精神的干渉型の結界だ。町の人たちがここに近寄らないようにと、ここのこの状況が見えない結界だ」
「クゥピ?」
「それで、何で私たちはこれが見えてるの?」
「お前のその剣だ・・・・・いいから行くぞ、手遅れになる前に!」
私はうなずくと、走り出すクラインの後を追いかけながら、本当にこの剣、聖剣だったのね、などと感心しながら、城内に漂うに嫌な空気を必死で意識しないようにした。
廊下を突き進むうちに、あることに気が付く、まったく誰もいないのだ。
誰もいない、といっても普通なら誰か倒れていてもよさそうなものだが、誰一人として倒れているものもいなければ、人の気配そのものがないような、そんな異様な感覚が体にねっとりと絡みつく。
「これは・・・・・・本気で・・・・・急ぐぞ!」
「え、なに?!」
私の問いかけには答えず、クラインは走る速度を上げると、腰にある剣を鞘から抜きさらに速度を上げいく。
何をそんなに焦っているか分からないけど、あまり状況はよくないということだけは私にも理解でき、私もその足を速めた。
王の間に付くと、そこには、リステア、アリス、グラの後姿が見え、それと対じする様に、一人の若者と、それを守るようにして老兵を中心として多くの兵が彼女たちを囲んでいたが、リステアたちは余裕の笑みを浮かべていた。
「おお、やっときたよ、私は退屈してたのよ」
「リステアさん・・・・・・やっとて・・・・・」
「いやぁ、途中適当なモンスターと、適当な山賊と、適当な馬鹿どもを手なずけて最弱勇者を襲うように言っておいたから、もしかしたらこないかなぁ、とか思ってたけど、クラインがいるから大丈夫かと思って」
「・・・・・」
アレはあなたの仕業ですか。
そう思いつつ、確かになんだかやたらと私たちに突っかかってきてたのだから、この人たちが何かしたと考えるのが普通だったのだろう。
「何だそこの美少女は!」
「・・・・・」
そんな私たちの会話を断ち切るように、国王らしい(性格にはぜんぜん国王に見えない少年)が大きな椅子に座りながら目を輝かせ、身を乗り出しながら言うと。
「駄目よ、そこの最弱勇者は私が倒してからゆっくり楽しむんだから!」
「何を言う、貴様はこの国の美少女だけでは満足せんのか」
「何を言ってるのかしら、世界中の美少女を愛しているから世界征服なのよ。だからこの町も明け渡しなさい」
「ふふふふ、貴様、私を美少女愛好家だと知っての発言か」
「・・・・・」
え、えーと、これはアレなの?
「この国などどうなろうとかまわんが、美少女だけは渡さんぞ!」
「アンタもそっちの人か!」
思わず国王に突っ込んでしまったが、どうしてこの世界は上に立っている人がこういうのばかりなのだろう、しかも国民はいいんですか。
「うわぁ、最弱勇者さんすごいわねぇ」
「アリスさんその呼び方やめてください、私の名前はアクア。アクア・リスカよ」
「へぇ、初めて知った」
「え・・・・・言ってなかったけ?」
そういえば思い返してみれば確かにいった覚えがないし、よく考えればクラインに名前を呼ばれたことが一度もないきがした。
何度となく、何で名前呼ばないんだろう、などと考えていたけど、わしが言ってなければ知るわけもないんだから、当然といえば当然だ。
「アンタ本当に勇者なの?」
「うるさいわよ、魔王のくせに!」
あまりの自分の間抜けさに、顔が見る見る熱くなるのが分かり、どうしていいのか分からなくなる。
恥ずかしい気持ちを振り払い、私は目の前にある問題に目を向ける。
相手は魔王含めて3人、こっちは王様とその御つきその他もろもろでもかなりの人数ではある、しかしだ、この三人は余裕がある。どう考えてもおかしい。
「このままじゃ・・・・・良いかよく聞けアクア」
「な、何?」
「リステアが魔法を使った瞬間に、ここの人間全員が終わりだ」
言っていることが理解できなかった。
魔法といってもいろいろな種類がある、しかしだ、この人数、ざっと見ても数百、入る状態で魔法一発でどうにかできるわけがない。
古代魔法、もしくは魔王家に伝わる何かならば話は別になってくるが・・・・・しかし、クラインの焦りようからしてまず間違えなくそうなるのだろう。
「どうするの?」
「良いか、国王周辺の馬鹿は使い物にならない、この際どうなってもいいかぐぁぁぁ、何するこのヘッポコ!」
「どうなってもよくない」
「そんなこと言ってる場合じゃない、どんなてぐぁ、お前!」
「どうなってもよくない」
私は思いっきり肘でクラインの懐に打撃を入れると、表情を変えることなく言う、それでも彼がそういったので、再度同じことを言うと、彼は黙り込み、私の顔を見たまま動かなくなった。
「クゥも良いね」
「クピ!」
「はぁ~、自分のことも守れない勇者が・・・・・」
「それはそれ、これはこれよ。人の命に小さいも大きいも、どうでも良いも、どうでもよくないもない。皆、一緒なの」
私は、一人と一匹にそう強く言うと、彼らは私の言葉をちゃんと受け止めてくれたのか、仕方ないという表情をしながらも、どうやら納得してくれたらしい。
「良い?」
「・・・・・あいつに魔法を使わせないようにする、俺が突っ込んでアリスの動きを封じる、クゥはグラを何とかしろ」
「クゥぴぴ!」
「私はどうするの?」
「リステアをどうにかしろ、一様勇者だろ、魔王のことは勇者がどうにかするのが・・」
「リステアに近寄りたくないだけでしょ、ややこしいから」
「・・・・・さぁ、行くぞ」
あ、話そらした。
そんなことを思いつつも、すぐにクラインの後に続き、クゥもその後に続く。
私たちが動いたことにリステア達が気が付かないわけもなく、すぐに三人とも私たちに振り向いた。
「よし今だ、全軍こ・・・」
「五月蝿い、邪魔」
「避けて!」
リステアが右手を頭上に持ってくると、それを彼らに向かって振り下ろした、次の瞬間、兵士たちが一瞬にして吹っ飛び、壁に次々と叩き付けられる。
森で私に見せたアレを彼女は何の表情も見せずに、そちらに振り向くことなく使い、まるで何事もなかったかのようにしている、そのとき私は、この人はやっぱり魔王なんだと思ってしまった。
普通に話しているときは、ただの普通の女の子なのに、そう思わずにはいられないぐらい自然だった彼女が、今は表情を見せない。
「アクア、ボートするな!」
「う、分かってるわよ」
まず、クラインがアリスちゃんに襲い掛かり、アリスちゃんはうれしそうに右手を前にかざすと、クラインの剣は何かの壁に阻まれるようにそこで止まり火花を散らす。
「あらあら、本気ではないのですか?」
「本気出して良いのか?」
クラインは苦笑いを浮かべながらそう言い、アリスちゃんも同時に同じような表情をしながらお互いに距離をとる中、私は一直線にリステアに向かって駆け出す。
クゥが私の前に出ると、リステアの前に立ちはだかるようにしてグラが現れ、それに向かってクゥが突進していく。
「不思議なくりね、本当は最弱なのに・・・・・っ」
「ピィー!」
突進するかに思えたクゥは、素早く空中で体の位置を変えると、その体はふわりと横にずれ、着地とともに、もの勢いで突進していき、グラのわき腹に一撃を与えると、すぐに距離をとりながら相手の四角に張っていた。
私は、それを横目で見ながら、鞘から剣を抜くと、その走った勢いと、剣を抜いた勢いでリステアに切りかかると、どこから出したのか、剣でその私の精一杯の一撃を受け止めた。
「あらあら、剣ぐらいは振れる様になったのね」
「おかげさまで、あなたの嫌がらせのせいで」
私はにっこりと笑うリステアを睨み付けながらそういうと、彼女は実にうれしそうにしながら私の剣を振り払い、後ろに振り返ると、いつの間にか居た国王に剣を向けて振り落とした。
「抜かりないわね」
「それぐらいじゃないと、国なんか治められなくてぐっ」
「邪魔よ!」
リステアは右足を振り上げると、国王の懐にけりをかまし、その次に魔力を剣にこめるとそれをすかさず振り下ろす。振り下ろされた剣先から赤い魔力の塊が王宮の床を抉り取りながら、まっすぐに国王に向かっていき、国王はそれをよけることもできずにまともに直撃した。
「国王陛下!」
「人の心配、してる暇はないわよっ」
「くっ、きゃぁっ!」
私が一瞬気を緩めた瞬間に、それの隙を逃さず私へと距離をつめると、リステアは剣を振り下ろし、私はそれを慌てて防いだまではよかったけど、とっさのことでバランスが悪く、またその一撃に魔力がこめられていたこともあって、あっさりと弾き飛ばされ、王宮の床を錐揉みしながら転がり、あっちこっとを打ちつけ、どこが居たいのかわからないまま、立ち上がろうとする。
「ふふふ、いいわぁ、良い、美少女のその顔がまたそそるのよ~」
「変態・・・・・」
「的確の表現だけど、性格には超ド変体よ」
余裕があるのか、にっこり悪魔さんのアリスちゃんが私のつぶやきに、クラインと対じしながら一言つぶやく。
私はといえば、全身が痛いわ、息ができないわ、体は熱いわで、もう何がなんだかわからなくなっていた。
「『神の祝福を』」
何か声がしたかと思うと、体が見る見る軽くなり、その傷もゆっくりとなくなっていく。
「こんにちは」
「へ?」
王宮にある無駄な柱からひょっこりと姿を現したのは、巫女もどき格好のさっき会った少女ヒカリだった。
「えっと・・・・・・ヒカリさんだっけ?」
「はい、覚えていていただいたんですね、私うれしいです」
「なに、もう一人居たのね・・・・・いつの間に?」
なにやらもう一人現れたことにうれしそうなリステアをよそに、私は突然現れたヒカリさんを見ると、彼女はにっこりと微笑むと。
「魔王さんに会いたくて」
「え、私に用事、なになに?!」
「何でうれしそうなのよ・・・・・・」
聞いてすぐに後悔した、というのも、こんな格好で顔が整っている少女だ、まず待ちがえなくこの人の反応と答えは一つしかなくなる。
「美少女だからに決まってるでしょ。しかも巫女服よ!」
「知らないわよ」
もう本当に係わり合いになりたくなくなってくる私をよそに、リステアは興奮した様子でヒカリの答えを待っていると。
「私の姉を返してください」
「?????? あああ、思い出した、一人居たわねあなたと似ている巫女服の女の子、帰ったらちゃんとかわいがろうと思ってて忘れてたわ」
「『空の煌き、神の裁きを』」
リステアの答えが気に入らなかったのか、そう右手を相手に掲げながらつぶやくと、何もおきなかった。
「あらあら、神の代行者も・・・・・っ!」
突然、彼女の言葉をかき消すようなすさまじい音ともに、王宮の天井を突き破り青区白い何かがリステアに降り注ぐと、視界が奪われ身動きが取れなくなる。
数秒だろうか、数分だろうか、多少時間がたつと司会が戻ってきたが、なにやら耳が少しおかしいような気がした。
「な、なに?」
「リステア・・・・・・」
「テア!」
アリスちゃんとグラがあまりの出来事に慌てて彼女に駆け寄ろうとすると、彼女の周りに渦巻いていた白い煙が一瞬にして吹き飛び、無傷のリステアがそこにたっていたが、その表情は険しく、ヒカリを睨み付けていた。
「二人とも、戻るわよ、面倒になったわ・・・・・あんたは殺すわよ」
「・・・・・姉は返してもらいます」
リステアは最後にいらだった表情で残っていた兵士たちを一瞬で戦闘不能にすると、その場から一瞬にしてその姿を消した。
「ふ、ふぅ~、ったぁ」
「まだ痛みますか?」
気が抜け、私はその場にへばると、体中が痛むことに気が付いた。どうやら、アレは外面的な回復に過ぎず、中身はちゃんと傷むらしい。
「ごめんなさい、私の力は体を活性させて直すものなので、完璧とはいかないのです、それに・・・・たぶん動けないのも、体を活性化させるときに体力を大幅に消費したからではないかと思われ・・・・」
「大丈夫だよ」
ヒカリちゃんはそのままにしておくと永遠謝りそうだったので、私は彼女の言葉をさえぎってそういうと、でも、と言い出しどうな彼女ににっこりと微笑みかけると、彼女は納得していないものの、それ以上は何もいおうとしなかった。
「それで、こんな危ない場所に・・・・・何しにはもうわかってるが、危なすぎる、ふざけているがアレでも魔王だ」
「存じております。何せ私の目の前で姉をさらったのですから」
「クピクピ?」
「ありがとう」
ヒカリちゃんの表情が曇りだしたのをすぐに察し、クゥがヒカリちゃんに飛びつくと、ヒカリちゃんはうれしそうに微笑んだ。
しかし、よくもまぁあの数分で王宮をこんなにめちゃくちゃにできたと、そう思ってしまうぐらい、王宮はぼろぼろで、兵士たちも動けずにそこに倒れていた。
そこでふと、何かを忘れているような気がして、それが何だったのかと周囲を見渡すと、ぼろぼろの国王がゆっくちと立ち上がるのが見えた。
「あ、忘れてた・・・・」
「アレのリステアと一緒だからなぁ・・・・生きてたか」
「クピィ~」
三者三様に国王が生きていてよかったか、よくなかったのか微妙な心境だった。
国のための国王であるはずなのだが、別に居ないほうが平和なのではと一瞬でも思ってしまった私って。
「お前たち・・・・・」
「よく生きてたわね」
「何を言う、この私が美少女に囲まれないで死ねるか!」
「「「「・・・・・・」」」」
私たち四人は、同時に思った。
そんな理由で生きてるんですか貴方は・・・・・国民が聞いたら泣きそうな気もしなくはない。
それはさておき、あの攻撃を受け続けて生きているのだから、腐っても国王だということなのだろう。
「今失礼なことを思わなかった?」
「いえ、気のせいです」
「それは良い・・・・・急いで大魔法使いクリスに会い、その力を借りて魔王を倒せ」
「今回復を『神の祝福を』」
あまりにひどい傷に、ボート眺めていたヒカリは、われに返ると急いで回復をはじめ、刻はそんなヒカリの候にうれしそうな・・・・・・その視線がいやらしい視線であることを私は気が付きどうしたものかと思った。
「変態だこいつも・・・・」
「それで、どこに居るの?」
このままだと私は、この国王を二度と立てないようにボッコボコにしそうなので、すぐに話を聞きだしてこの場を去りたかった。
「ここから南に城がある、その白が彼の家だ。行けばわかる、何せここより大きいからな」
「わかったわ。ヒカリ貴方はどうするの?」
「私も、アクアさん達とご一緒させてください」
「アレの後を・・・・まぁ事情があるみたいだから仕方ないか」
文句の一つでも言うかと思ったけど、クラインはそれだけを言うとヒカリが同行することを許してくれた。
「っていうか、お前がここのリーダーなんだから好きにすれば良い」
「え、わ、私なの?」
「不束者ですが、よろしくお願いしますね、アクアさん」
「え、あ、うん」
そこは嫁にと告ぐ気なの、などと突っ込んだほうがよかったかもしれないが、リーダーなどといわれたものだから、もう何をどうしたらいいのかわからない状態だったけど、ただ一つ言える事があった。
「これからよろしくね、心強いよ」
「はい」
「最弱勇者よりは本当にやくにぐぁ!」
「く、くぴ~」
「一言、余計なのよ!」
私はにやりといやらしい笑みを浮かべながらそういうクラインに、近くに居たクゥをつかむと投げつけた。
こうして私達は王都から南にあるといわれる城へと、そのああ市を向けることとなった。新たな仲間を求めて。
3章に続きます!
3章ではさらに新たなる仲間が・・・・だが、その人物と出会った瞬間、全員がかかわっていいのか悩ましい人物だった。




