わけあり物件はいかがですか?
朝日が登る頃…
ひっ…ぐすっ…ふっ…うっ
何処からともなく少年の泣き声がする。
「どうしたの?」
「悲しいの…ふっうっ…」
「どうして?」
「わからない…」
「そっか…」
「に…げて…はやくはやく」
少年はそう言うと手を伸ばした
ガタッドンっ
「うっ…」
頭を壁に打って痛い…
「はやく…にげてよぉ…早くぅ…うっ」
「ふっ…だい…じょうぶだからっ」
正直苦しい…でも少年の方が苦しそうな顔をしてる
私は必死に少年に手を伸ばして抱きしめる
「ごめ…んなさい…燈」
力が抜けた腕を首から話して私の腕の中で震える
「大丈夫…大丈夫だよ」
「燈…僕のこと怖くないの?」
少年の頬を流れる涙を拭うとやっぱり頬は冷たい…
「恐くないよ…癒羽落ち着いた?」
「うん…大丈夫。」
そういって泣きながらわらった
「うんっ!!癒羽は笑ったほうがいいねw」
ギュルルルル…
「「あっ…」」
同時にお腹の音が鳴った
「ご飯つくろっかw」
「うんっ!!」
わかるかもしれないけど癒羽は幽霊だ。このマンシ
ョンに取り憑いている。
視えるのは私だけだけ、何故か癒羽のこと触れるw
「癒羽?ご飯たべよっ!!」
「はーい!!あっおむすび!!!!!!」
癒羽はおむすびが大好物w中身は梅ねw
「では、いただきます!!」
「いただきまーす!!!!!!」
私は朝はそんなに食べないからみている
癒羽はおむすび1つでも美味しそうに食べて
くれて作りがいある((ノ)゜ω゜(ヾ))ムニムニ
「もぐもぐ…おいひいね!!」
「そうだね?w」
「燈たひゃないの?」
「何言ってるかわかんないってwww」
「まってね…もぐもぐ…ごっくんぷはぁ!!!!!!」
「オレンジジュース飲む?」
「うんっ!!!!」
「燈たべないの?」
「んー癒羽みてるだけでお腹いっぱいかなw」
「ふーん。へんにゃの…」
「はやく食べなwwww」
癒羽は私達の部屋からは出れないでも楽しそうだ
いつもお絵描きしたり音楽きいてる
今はお気に入りの「かさこじぞう」をベッドで読
んで足をバタバタさせてるwww
癒羽が死んだのは小学生の頃らしく心はその時で
止まって体だけ成長してる感じだ。
だから、私からすると同い年の男の子がベッドで
足をバタバタさせてるようにみえるwww
少し違和感はあるけどなれたww
仕草とか可愛いから癒されるしね
「燈!!燈!!これなんて読むの?」
「んー?えっとね…「おじぞうさま」だよ。」
「おじぞうさま…ありがと!!!」
「いえいえ。あっ今度漢字ドリル買う?」
「なにそれ?」
「ひらがなじゃない文字を読めるようにお勉強
するためのもの!!」
「する!!勉強したいっ!!!!」
「よしっ!!今度買ってくるねw」
「やったぁぁー!!!!!!」
癒羽はぴょんぴょん飛び跳ねて喜んでるww
高1なのになんでこんな可愛いのかなw
きっと癒羽は成仏する日が来るだろう
その時までこうして2人で過ごせたらいいな…
明日も来年もその先もずっと時が許してくれるまで
「今日は元旦だね。癒羽。」
「元旦?あっお餅食べる日!!!!!!」
「そうそうw」
「あっ」
そういって癒羽が窓辺による
「みてっ!!雪だよっ!!!!!!」
朝日に光ってきらきらと雪が降っている
「触ってみたいな…」
悲しげに呟いた
「よしっ!!積もったら持ってきてあげるね」
「ほんと!?やったぁぁー!!!!!!」
「じゃあ、そのまえに…せーの!!!!!!」
「「あけましておめでとう!!これからも
よろしくね!!!!!!癒羽。【燈】」」