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「タイチさん……これ、何……」
アヤがタイチにノートを差し出した。
ノートを見た瞬間、タイチの顔が真っ青になる。
「ち……違うんだ……これは………」
タイチが後ずさる。
そして、部屋を飛び出し廊下に出た。
「追いかけろ!」
サキトが叫ぶ。
皆、廊下に出てタイチの後を追いかける。
突然、タイチが振り向きライフルを構えた。
サキト達もタイチに銃を向ける。
「止めろ!近づかないでくれ!!」
タイチが叫んだ。
「あんた、何か知ってるだろ!」
イオリが言った。
「俺のせいじゃないんだ!!」
タイチが泣きそうになり言った。
「だから、何だって訊いてるんだよ!!!」
イオリがライフルの引き金に指をかけた。
そして、タイチは説明を始めた。
「俺は数十年前、この施設で研究員をしていた。研究の目標は絶滅した動物を蘇らすこと。研究は極秘に行われた。勿論マスコミはシャットアウト。途中までは順調だった。しかし、もう少しと言うところで、仲間が大きなミスを犯した。そのせいで、研究は失敗。あいつ等は逃げ出して、研究員達を次々と血祭りにあげていった。生き残ったのは俺だけ。島民が消えたのもあいつ等の仕業だ」
そこで、イオリが言った。
「じゃあ、何であいつ等が居ることを知らせなかったんだよ!」
「それは……」
タイチがそこまで言ったとき、シノが悲鳴をあげた。
タイチが後ろを振り向くと、そこには『やつ』が居た。
『やつ』が両手で体を掴み口で頭をかじり、引きちぎった。
肉片と血が飛び散った。




