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シノ達を乗せた飛行機はスカル島に差し掛かっていた。
操縦はヨウスケがしている。
ルカは真下に広がる海を見ていた。
ヨウスケは小型飛行機の免許を持っている。
金持ちの遊びと言う物だろう。
少し前から雨が降り始めていた。
始めは小降りだったが、だんだんと強くなってきた。
風も強く、雷も鳴っている。
「ねぇ、大丈夫なの?」
シノがヨウスケに訊いた。
「大丈夫だ」
と、ヨウスケは軽く言った。
機体が大きく揺れた。
「うお!」
ルカが悲鳴をあげる。
とても、大丈夫とは思えなかった。
その時、耳を裂くような轟音が鳴った。
ビーッ
ビーッ
と、耳障りな警告が機内に鳴り響いた。
何がおきた、理解できなかった。
「くそ!!」
ヨウスケが叫んだ。
雷が翼に落ちたのだ。
制御が効かなくなった飛行機はどんどんと高度を下げていく。
エンジンが爆発する。
スカル島の地面が迫っていた。
……だから、大丈夫?って訊いたのに……
そして飛行機は墜落した。
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