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「す、すぴりっと…?」
少女はは覚束ない喋りでミーリアの言った言葉を首を傾げながら繰り返す
どうやら意味がよく分からないようだ
「んー…普通の精霊より力が強いって覚えとくといいよ、
(森の国に行ったら一般教養も教えておこう…
別に精霊とかについては教えなくてもいいだろうけど
あんなとこで暮らしてたならお金や物の価値もわからないだろうし…)」
少女に助言した後、少年は調理に戻りつつこれからの事について思案していた
「お嬢さんは、私と一緒に遊びましょ!」
「ぁ…でも、あの…、」
少女は遊びたいようだが、少年の方をちらちら見ている
少年が料理をしているの自分は遊んでていいのか考えているようだ
その様子に気づいた二人は、同時に言った
「じゃあ私が手伝うわよー、だからお嬢さんは遊んでていいのよ」
「二人は遊んでていいから、だから君は心配しなくていいよ」
二人とも少女は遊んでていい、という意見は同じだが
ミーリアは、少年を手伝うと言い 少年は、ミーリアも遊んでていいと言う
そんな二人の言葉を聞いて、少女は「わたしも…りょーりするの、てつだう」
少女の言葉に驚きつつも少女に甘い少年は いいよ と即座に言いそうになってしまったが
包丁やピューラーで怪我でもしたら大変だとギリギリ踏み止まった
「森の国に着いたら、料理の仕方やいろいろなこと教えてあげるから、今はミーリア遊んでてくれる?
それにもう作り終えるから、ね?」
ミーリアも少女が怪我してしまうと思ったらしく少女を抱えてそのままぐるりと回しておんぶをした
「やっぱり、私と一緒に遊びましょーね!
坊やが言ってくれたように森の国に行ったら、教わりましょ~?」
少女は二人の笑顔に若干気を圧されながら素直に返事をした
「ぁ…うん、わかった」
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少女はミーリアと遊びながら少年に何かできることはないかと考え
ミーリアにお願いをしてみた
「ミーリア、あの…あのね、ミーリアになまえのつけかた、おしえてほしい…の」