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2-9 ※セリア視点 わかシス会議の結果♡

 ふ、ふふふ……第一回わかシス会議は大成功!皆しっかりカイト君にわからされて、完全にメス堕ちして……はっはっはっ!私の計画通りでした。そうです。上手くいったんですけど……上手くいきすぎです!皆カイト君と夜の生活を私以上に満喫しちゃってます!

 パレット先生がムッツリ女教師なのは想定内。

 フェリスちゃんがエロガキになるのはわかってましたが、あそこまでのマゾの素質があったとは……羨ましいです。

 そして何よりお姉ちゃんが……化けた!生真面目優等生から本物の変態女の本性を……ああああ!油断してた!カイト君と相性が良いのはわかってました!でもプレイはノーマルだと!いつまでも初心な反応だと!それなのにいいい!私は無意識にお姉ちゃんを見下してたんです!メスとして勝ってると自惚れてました!そのツケが回ってきたんです!

 今日は火曜日……隣のお姉ちゃんの部屋で一戦を終えた二人のトロットロな甘い会話が……ムラムラした私は盗聴せざるを得ないですね!


『カイト♡お姉ちゃんがヨシヨシしてあげる♡偉い偉い♡』


『あはは、リューネお姉ちゃんの手の感触は最高に幸せ』


 ああああ!完全に姉弟になりきってる!きゃああああ!私の脳が破壊されるうううう!


『もう♡本当にお姉ちゃんのナデナデが好きなんだから♡』


『リューネお姉ちゃんの魅力はそこだけじゃないよ』


『ほんとに~?じゃあ、カイトのお姉ちゃんの好きなところ当てちゃう♡う~ん……足でしょ♡カイトったら♡いつもお姉ちゃんの足ばっかり見て♡嬉しいけどね♡』


『う~ん……リューネお姉ちゃんの足も勿論キレイだけど……』


『じゃあ、胸かな♡パレット先生には大きさでは勝てないけど、形は自信あるよ♡』


 いい!よすぎる!私も混ざりたい!私もお姉ちゃんのオッパイに顔突っ込みたいです!お姉ちゃんもカイトも両方羨ましいよおおおおお!

 それなにカイトの反応はイマイチでした。


『胸も好きだけど……』


『え?それじゃあ……顔?うなじ?お腹?喘ぎ声?お尻?え?え?他に……あああ、私ってカイトを喜ばせられるのってこれだけ……うう……ダメなお姉ちゃんだね……』


『ち、違うよ!俺は……リューネお姉ちゃんの全部が好き!』


『え……本当?』


『リューネお姉ちゃんに噓つかないよ。ベッドの甘々で可愛いリューネお姉ちゃんも好きだけど、普段の真面目な優等生のリューネも……全部好きだよ』


 ふぁああああああ!圧倒的な告白!聞いてる私の心臓がグツグツしちゃうううう!そしてお姉ちゃんは完全にオーバーヒート!


『カイト……好き!好き!私もカイトの全部が好きいいい!私はね!カイトのお姉ちゃんになるために生まれてきたの!私の心も体はカイトのために!だから!もっと!もっと激しく!お姉ちゃんをカイトの所有物だってわからせて!』


『リューネ……お姉ちゃん!』


 こうして第二ラウンド開始ぃい!それは生温い愛ではなくハードな戦でした。


 チュウ!チュバッ!ムチュチュ!チュパッ!


 激しく互いの唇を貪り会う音が私の鼓膜に叩きつけられて……あああああ!私の脳はグッチャグチャ!隣の部屋で行われているのは純愛なのに!私にとっては最愛の姉と最愛の婚約者のツインNTRです!最愛と最愛が愛し合う尊い屈辱!私の混沌とした感情が色んな種類の体液として体中の穴という穴から放出されます!

 そんな私の気も知らないで、二人は再びクールタイム。


『はあ、はあ、リューネお姉ちゃん……これで満足した?』


『はあ♡はあ♡最高だけど……まだダメ……だって明日はカイトがパレット先生のお家にお泊まりしちゃう……お姉ちゃん寂しいよお』


 きゃあああああ!お姉ちゃん!ここで!ここで可愛く甘えるなんて……ああああ!お姉ちゃん可愛いいい!無理!無理いい!私だってメロメロになっちゃううううう!


『ごめんね……でも今夜の俺はリューネお姉ちゃんだけのものだよ』


『うん♡カイト♡もう一回お姉ちゃんに頭を撫でさせて♡』


 こうして二人は先ほどとは一転して穏やかな愛の時間を育むのでした……めでたしめでたし……だけど!ああああ!私よりも濃厚で羨ましいです!私とカイト君の関係はオーソドックス!王道すぎるんです!勿論私は最高に気持ちいいですけど!これでは、いつかカイト君に飽きられちゃいます!


 そんな私の焦りがその日の夢に反映されてしまいました――


「カイト君……私といて……楽しい?」


 私はカイト君にくっついて、恐る恐る感想を伺います。


『は~……本当にお前はつまんない女だよな』


 カイト君が冷たい……これは言葉攻めではない……本物の失望です。私の胸の内は悲しみでいっぱいになって、頭が麻痺して謝ることしかできません。


「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」


『そういうのがダメなんだよ。フェリスなら気の利いた言葉を返すだろうし、パレット先生なら即座にデカパイで包んでくれるんだろうなあ。それにやっぱリューネなら……はあ、やっぱりお姉ちゃんは最高……それなのに……チッ』


 うああああ!カイト君に舌打ちされ……違います!私が不甲斐ないあまりに舌打ちさせちゃいました!どうしよう!どうしよう!


「頑張ります!これから頑張りますから!だから私をみすt」


 パンッ!


 私の頬に衝撃が……カイト君にビンタされちゃいました。


『頑張ります?つまり今まで俺に対して手を抜いてたって事?』


「違います!今までも全力でした!これからもっとカイト君を喜ばせるよう努力します!」


『言い訳するな!もう……月曜日は別の女と一緒にいるか!お前とは業務的な婚約者の関係で十分だ!』


 そ、そんな!いやあああああああ!


 そんな夢の中の絶叫は現実でも――


『セリアさん!大丈夫!?』


 早朝の私の悲鳴にカイトが駆けつけてくれました。あああ!本物のカイト君だ!優しい!カッコイイ!強い!好き!好き!大好き!でも……そうなんです!好きすぎて怖いんです!カイト君を失いたくない!愛されなくなるのが怖いんです!

 私はホッとしたこともあって涙が零れるとカイト君は優しく抱きしめてくれました。


『どうしたの?怖い夢でも見たの?』


「はい……カイト君……私のこと……好きですか?」


 朝からメンヘラ女全開の私にカイト君は驚いてましたが、グッと抱きしめて優しく耳元で、


『当たり前だよ。セリアさんが好き……愛してるよ。信じてもらえないかな?』


 悲しそうなカイト君の潤んだ瞳……ああ、私って本当にダメですね。


「カイト君を信じてます!でも……ごめんなさい。夢の内容は忘れちゃったんですけど急に不安になっちゃって……カイト君……キスしてください」


 私の急なおねだりなのに、カイト君は優しいキスをプレゼントしてくれました。


『これで少しは落ち着いた?』


「はい。カイト君……大好きです」


 こんな最高の朝なのに……やはり私の胸の奥の不安は消えません。理由は明白――私がカイト君という最高の男を満足させられる女という自信が無いから――全て私のせいです。あの夢がその証拠……もしかしたら、いつか夢と同じシチュエーションが訪れるかもしれないです……夢というのはそういう不思議な力があります。ならばどうするか?ふ、ふふふふ……はははははは!私は淫乱大聖女のセリア(自称)です!夢になんか負けるものですか!

 次の月曜までに……ハードなキスでおもてなしします!こうして私はサクランボを舌で結ぶ練習をしたりして、私の舌は百戦錬磨の剣となりました。


 こうして月曜日の夜を迎えたのですが……

 あああああ!キスの練習に夢中になってました!いきなり激しいキスしたらカイト君は引いちゃう!どうしよう!どうしよう!

 そんなパニックもカイト君の優しいキスで一発ノックアウト!

 ああん♡カイト君のキスしゅき♡嫌な事全部忘れちゃう♡もう麻薬です♡カイト君♡チュウ♡もっとチュウ♡

 結局いつもみたいにキスして普通に愛し合う私達……私の地獄のキス練習は完全に無駄でした!


「ねえ、カイト君」


『どうしたの?』


 ああん♡カイト君の甘い声で私の鼓膜は溶けちゃう♡


「えっと……私で満足?」


『急にどうしてそんな事言うの?』


「だって、他の皆はもっとカイト君と凄いプレイしてるのに私だけ……カイト君に飽きられちゃうんじゃないか心配で……」


『う~ん……それは逆だよ』


「逆……ですか?」


『その……他の皆は割とアブノーマルだから、唯一ノーマルなセリアさんが新鮮というか……癒されるよ』


 えええええ!?私がノーマル!?勘違いされてます!カイト君!私は変態です!きっと誰よりも!どこに出しても恥ずかしくない変態女です!あれ?なんか矛盾してるような……でも……えへへ♡私はカイト君を癒してました♡卑しい変態なのに♡癒してる♡嬉しい♡嬉しい♡勘違いでも嬉しいです♡


「そうなんですね♡じゃあ聖女式♡癒しのキス♡チュッ♡」


『チュッ♡やっぱりセリアさんは理想の女の子だね』


 ふああああああ!理想の女の子!私はカイト君の!り!そ!う!やったああああ!でも!うわあああん!カイト君に打ち明けられなくなっちゃいました!本当はもっと色んなプレイをしたい!SMも!野外プレイも!いろんな変態プレイを!そんな超弩級変態聖女セリアはカイト君によって封印されちゃいました!でも……ふ、ふふふ……カイト君!いつか封印を破ってみせます!それまでは♡かりそめの♡理想の♡清純派おしとやか聖女のセリアを堪能してくださいね♡

次回から修行・冒険パートに入ります。

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[一言] 次回からの修行パートが意味深に見えてしまうのはどうしてだろうか
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