2-4 ※フェリス視点 メスガキからマゾガキへ――眼球舐めプレイ
ふんふんふ~ん♪ボクは今人生で最高に幸せ♪
だってね♪優しい家族ができて、大好きな人と……えへへ♡
あれは皆で決めた金曜日――ボクがカイちゃんとラブラブお部屋デート♡
『フェリス……男と一緒で怖くないか?』
ボクが男にひどい目にあったのを知ってるカイちゃんは優しい言葉をくれた。
ボクはそれが最高に嬉しい。
「うん♡カイちゃんなら……だって愛してる人だから♡」
ボクが涙ながらに訴えるとカイちゃんは頭を撫でてからキスしてくれた。
幸せ。すっっっごい幸せ。そしてカイちゃんは優しくボクを抱きしめた。
最高に幸せだったけど……正直物足りないんだよね……
あ!カイちゃんのキスが下手とかそう意味じゃないよ!勘違いしないでね!
ローガンやスケベジジイと違って、いやらしい事をしないでボクに幸せを与えてくれる。それに対してボクは受け身で……そう、それが問題なの!ボクのカイちゃんへの愛が全然伝えられない!ちっとも表現できてない!ボクのカイちゃんへの想いを届けられないの!やだやだやだやだ!カイちゃんが好きなのに!カイちゃんのためなら死んでもいいのに!カイちゃんはボクに優しくするだけ!保護の対象として愛!もっとボクに対して男を剝き出しにして欲しいの!
でも、変な事言うとカイちゃんは余計にボクを心配して割れ物みたいに丁寧に扱っちゃう……もっと乱暴に……
むううう……こんな悩み誰にも相談できない。ピピンお父さんやマリアお母さんは当然ダメだし、セリアお姉ちゃんはエッチだけど優しい聖女だからマゾプレイなんて反対するだろうし、リューネちゃんはお子様すぎて論外。そうなると……
『あれ?フェリスさん、こんなところでどうしたのですか?』
学園のベンチでボーッとしてると婚約者仲間のパレット先生が声をかけてくれた。堅物でちょっと苦手だったけど、意外とエロくて最近は仲良く話せるようになってきた。でもパレット先生って最近までキスもまだだったしなあ……あんま期待できないけど、まあ聞くだけならタダだしね。
「パレット先生……実は……」
学園内で同じ男を婚約者に持つ女教師と女子生徒が恋愛相談――冷静に考えると頭おかしいね。でも、パレット先生はこんな変な相談に意外と親身になってくれた。そして出した結末は……
『もっとキスに力をいれるのはいかがでしょうか?』
あれ?思ってたよりも真っ当で悪くないかも?
『百の言葉よりもキスで想いを伝えましょう。そう、男女はキスから始まりキスで終わるのです』
堅物女教師の意外な説得力にボクは圧倒された。
「ありがとうパレット先生。ボク頑張るね♪」
そして、また金曜日――
にしし♪ボクが金曜日を選んだのは、次の日が休みだから睡眠時間なんか気にしないで全力で楽しめるという計算ゆえ……だから全力でチャイチャできるもんね♡
そんなウキウキのテンションでボクは自分の部屋でカイちゃんが来るのを待つ……ボク、この時間が意外と好き。この焦らされる感覚がボクの期待感を刺激する。ちょっとした放置プレイかな?そういう表現だと変態っぽいけど……仕方ないよね♪
だって少し前までは……ドラゴノート時代のボクは……思い出したくもない……そんなネガティブな気持ちで震えながら男が来るのを待っていた。セリアお姉ちゃんの聖魔法で体を清めてもらったけど、心の傷までは消せない。
でも、今は違うよ♪早くカイちゃんに触れたい♡たくさんキスして欲しい♡ボクはたっくさん味わって欲しい♡うん、凄くワクワクする。そして今日のプランは……パレット先生と協議した『キスだけで30分♡想いを込めた♡まったりラブコース♡』をカイちゃんに提供する。
コンコンッ
愛しい人のノックする音がボクの心臓にまで響いてエロガキスイッチON!
「カイちゃん♡早く早く♡」
ありゃりゃ……まったりラブって決めたのにボクの方ががっついちゃった。
でも紳士なカイちゃんはゆったりとボクの隣に座ってから頭なでなで。あううう、好きって感情が爆発して頭がクラクラしちゃう。カイちゃんはやっぱり他のケダモノとは違うね♪そんなカイちゃん向けのお楽しみプランを提案する。
「カイちゃん……今日は前回より長くキスしたいの……ダメかな?」
カイちゃんはボクが涙目×上目遣いコンボを使うとだいたい言う事は聞いてくれる。ちょろいね♡そんなところも好きだよ♡
こうして幸せなキスタイム♡カイちゃんは童貞なのにキスが上手♡テクニックもそうだけど、間のとり方が天才的。武道の応用だって聞いたから、今度からボクはカイちゃんに武道を教えてもらうことになった。にしし♪カイちゃんにお似合いの凄腕召喚士になるのがボクの今の二番目の目標。え?一番は?そんなの、カイちゃん専用の……にひひ♡
まあ、今はそんなことよりキスに集中!それにしてもカイちゃんは本当に美味しそうにボクの唇を吸ってくれる♡
「ぷっは♡カイちゃん♡そんなにボクは美味しいの?」
『ああ、フェリスは唇以外だって美味しいよ。フェリスの全てにキスしたい』
「それじゃあ♡もっともっと♡キスして♡」
カイちゃんはボクのおねだりに応えて、本当にキスの雨を振らせてくれる。ボクは傷ついた心が浄化される幸せに打ちひしがれる。
「ああん♡カイちゃん♡ボクって何味?」
『フェリスの唇は甘いよ』
カイちゃんそう言って、唇だけじゃなくて、首筋、耳、おでこ……顔中にキスしてから口に帰還♡抱き合いながらディープキス♡息継ぎで一旦休憩しながら見つめ合う……この時ボクは気が付いた。カイちゃんがまだキスしてない場所……
「ねえ、カイちゃん……まだキスしてない場所があるよね?」
『そうかな?』
「ほら……ボクの……眼球♡」
『え?目?それは流石に……」
「カイちゃんはボクに嘘つくの……うぅ……ぐすん……悲しくて涙が……」
そんなボクの噓泣きにカイちゃんは騙されると、意を決してボクの眼球に舌を伸ばした……あううう……やっぱりちょっと痛い……しみるような痛み……カイちゃんは眼球を傷つけないよう優しく舐めてくれてるのに……でも!あれ!?気持ちいい!これすごい!痛いのに気持ちいい!だってカイちゃんがくれる痛みだから!カイちゃんはボクに優しさと愛しかくれない!だからこの痛みもカイちゃんの優しさ!カイちゃんの愛!好き好き好き好き好き!大好き!ボクのその気持ちが涙となって溢れる!それをカイちゃんが舐めて飲んでる!変態プレイかもしれない!でもいいの!ボクとカイちゃんだけの愛の形だから!もっと!ねえ!もっと!
「カイちゃん♡左目も♡」
こうしてボクの両目はカイちゃんにマーキングされた。当たり前だけど、こんなのカイちゃん以外には絶対にさせない。カイちゃんになら、これで失明したって怒らないよ♡失明……失明♡えへへへ♡もしボクが失明したら……カイちゃんはきっとボクに付きっきりになってくれる♡マゾガキになったボクの失明シチュ妄想が脳内で弾ける。
ボクの手を引っ張って歩いてくれるだろうなあ……ご飯も食べさせてくれる。カイちゃん雛鳥みたいに口を開けるボクにア~ン♡……そして、トイレも……もう、カイちゃんのせいでボクは変態になっちゃった♡
こうして本当にキスだけで一時間近く楽しんでからボク達は抱き合って眠りについた。
そして夜が明けた――
カイちゃんは意外と朝が弱いからまだ寝てる。愛しい人の寝顔って何でこんなに胸を暖かくするんだろう……そんな幸福感に包まれたボクは……チュッ♡最高に幸せなおはようキスでカイちゃんを起こした♡
「カイちゃん♡おはよ♡」
『おはよう……フェリス』
これから土曜の朝は一週間で一番幸せな朝に決定だね♡
次回からリューネ中心のラブコメ回が続く予定です。
追記 2021/10/11
運営から怒られたので修正しました。